お寺さんぽ Ver.03

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石仏の種類について (石仏っていいね・基本編)

2006年10月16日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日はまたまた石仏について語ってみたいと思います。

前も書きましたが、この世界はまだひでるさん勉強したてなので、ごく軽めにお送りします。

いやー石仏って本当にいいもんですね。
ということで↓どうぞ。


日本に数多く残る石仏は大きく「磨崖仏」と「単独像」の二つに分類されます。

☆「磨崖仏(まがいぶつ)」
崖に露出した天然の岩壁に、直接仏像を刻んだものを「磨崖仏」と言います。
基本的には”崖に彫られた、移動ができない巨大な彫刻物”を指し、移動可能な程度のものに刻んだ場合は磨崖仏とは呼ばないようです。

有名なところでは、大分県の臼杵石仏が古さ・大きさで他を圧倒しています。
残念ながら、現在は手が欠けてしまっていますが、臼杵の「阿弥陀三尊像」は丈六で、典型的な磨崖仏。
迫力満点だそうですよ。
ひでるさんは写真でしか見ていませんが、お顔もきっちり彫られており、はなかなか綺麗でした。
見たいですね~。
こちらは平安時代後期の作と伝えられています。
他にも、大分県は石仏の宝庫と言えるほど、あちこちで石仏を見かける「石仏スポット」のようです。

☆「単独像」
独立した石に刻んだもの。
これを「単独像」と言います。
さらに、一石から掘り出したものと、彫刻した数個の石を組み合わせて一石仏としたもの、半肉彫(はんにくぼり)にしたもの、線で描くように彫ったもの、などの種類があります。
今回写真は単独像で「不動明王」の石仏です。(※伊勢原・日向薬師付近)

ちなみに、「半肉彫」ってのは浮彫の一種でして、簡単に言うと”彫りの深さが中間程度のもの”を言うようです。
これを厚めに彫ると「高肉彫り(たかにくぼり)」、薄く彫ると「薄肉彫り(うすにくぼり)」と言うんだって。
まぁ、雰囲気でうまく感じ取って下さい(笑)入門編写真の「馬頭観音」は半肉彫でいいと思います。たぶん。


ちなみに、最も古い石仏と言われているのが、奈良県・「石位寺(※)」にある「如来三尊像」です。
こちらは当然ながら重文。

おにぎりのような丸い三角形の石に倚座(いざ)する如来(薬師如来と言われているらしい)、そして左右に脇侍像が立つ、浮彫形式です。
保存状態が非常によく、丁寧に彫られた姿は写真でもその清々しさが伝わりますが、実際はより美しいそうです。

大化元年(645)から都が奈良に移った和銅三年(710)を美術史的には「白鳳時代」というんですが、その頃のものです。
やたら古いですねぇ~。

…でも、石仏の場合は下手すると身近に最古のものがあっても気付かないかもしれませんね(笑)


(※)石位寺(いしいてら) 奈良県桜井市忍阪870

[関連記事]
⇒ 石仏っていいね (石仏・入門編)
⇒ 阿弥陀如来 (真正極楽寺)
⇒ 五智如来石像 (葛飾区・真勝院)
⇒ 地蔵菩薩・半跏坐像 清涼寺(京都)
⇒ 地蔵菩薩半跏像 (京都・石像寺)
⇒ 双体道祖神 (京都:道祖神社)


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