チーム・マイナス6%より、MOTTAINAI運動! 4月29日みどりの日

政府に「地球温暖化対策推進本部」を設置することが閣議決定された。この夏は、ノーネクタイー・ノー上着でいくと、数日前から言っていた小泉総理だが、京都議定書の約束を無視しないために、いよいよ「アクション」開始ということだ。

「チーム・マイナス6%」と銘打ち、温室効果ガス6%削減の目標に向かって、個人個人がバラバラに取り組むのではなく、チーム一丸となりいわば国民運動の形で地球温暖化に立ち向かおうというコンセプトだ。「チーム・マイナス6%」は、「愛・地球博」や地球温暖化対策をメインテーマとしたG8サミット・各府省と連携し、インターネットやブログなど各種メディアを活用して地球温暖化の危機的状況を伝え、温暖化防止につながる身近な6つの具体策を、幅広い国民運動にしていくことに主眼を置いている。

温室効果ガス6%削減に向けての「6つの具体策」とは
・ 冷房は28度に設定する
・ 蛇口はこまめにしめる
・ エコ製品を選ぶ
・ アイドリングをなくす
・ 過剰包装を断る
・ コンセントをこまめに抜く
どれも簡単にできそうなことばかりだ。「マイお箸の持参」も加えて欲しかったが、総理や大臣、お役人たちは、庶民の暮らしに欠かせないお弁当には、馴染みがないのだろう。残念。電気代や水道料金、ガソリン代を6%減らすことは、そうはいってもなかなか大変。しかし、踏み出す一歩が大切だ。

「チーム・マイナス6%」は、個人・法人すべての国民を対象に、これらの行動を実践するチームメイトを募集している。「チーム・マイナス6%」のHPから登録可能だ。元手のかからない単に意識改革の問題なのだから、キックオフされた以上賛同者が増えることを期待する。私も登録した。
チーム・マイナス6%→ http://www.team-6.jp/

ただ、忘れてはならないのは、京都議定書の約束では、温室効果ガスを今後3~7年間かけて1990年度比で6%削減するということであって、今現在の排出量で換算すると14%ものCO2・CH4(メタン)・N2O(一酸化二窒素~自動車の排気ガスなど)・代替フロン等(スプレー・冷媒・半導体の洗浄など)の温室効果ガスを削減しなければならないという事実だ。

小泉総理を本部長とする「チーム・マイナス6%」のこの取り組みは、決して悪いことではない。頭でっかちではなく、行動に移すことが肝心だからだ。そこで、政府に地球温暖化対策は至上命題であるという認識が本当に在るのなら、必然として、地球環境破壊につながる例えばムダな空港建設には、識者の見識と責任で、引き返す勇気を持ってもらいたい。新石垣空港や静岡空港建設問題だ。

石垣空港は、本当に輸送力の強化が必要というのなら(実はその点も怪しい)、現空港の拡張案を模索すべきであるし、羽田空港と中部セントレア空港に最大2時間圏内の静岡県には、空港なんて必要ない。たとえ空港が出来たとしても、大手航空会社が就航したくないと言っているはなっから赤字覚悟の空港を建設する意図が、私にはさっぱり理解できない。

新石垣空港も静岡空港も、完全に税金のムダ使いだ。私たちの血税が、MOTTAINAI。限られた地球環境を破壊するなんて、MOTTAINAI。温室効果ガスの放出は、資源のムダ使いに等しい。政府があらためて「チーム・マイナス6%」キャンペーンをはるのも悪くはないが、マータイ女史が世界に広めようとする「MOTTAINAI運動」への参加の正式表明のほうが、地球規模での連帯感の強化という意味においても評価が高かったのではないかと、私は思っている。

いずれにしても、私たち個人個人は政府から言われなくても、身近な暮らしの中で出来ることをコツコツと積み重ねていくしかない。しかし、当の政府が、資源や税金のムダ使いである新石垣空港や静岡空港建設をこのまま容認するようでは、実際、京都議定書遵守どころの騒ぎではない。まさに本末転倒とはこのことだ。政府が、本当に京都議定書の趣旨を理解しているのなら、MOTTAINAI運動の理念に則って、地球環境破壊につながる新石垣空港・静岡空港を筆頭に、ムダな大型公共事業すべての全面的な見直しに、動き出す必要がある。

失われた自然環境は、絶対に元には戻らない。宇宙船地球号は、打ち出の小槌ではない。乗組員一人一人が、資源を大切に使う意識を持たなければ、必ずいつかは滅亡する。マータイ女史をうならせた、「MOTTAINAI」精神でいこう!
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