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“文学少女”見習いの、初戀(はつこい)。の感想レビュー(ライトノベル)

2009年05月05日 22時51分05秒 | ライトノベル・小説
ファミ通文庫のラノベ、『“文学少女”見習いの、初戀。』(野村美月先生原作、竹岡美穂先生イラスト)が発売中です。
“文学少女”シリーズは、宝島社の『このライトノベルがすごい!2009』誌上で作品部門と女性キャラクター部門で第1位になったり、劇場アニメ化が決定した事でも人気がうかがえますね。

表紙を飾るのは、タイトル通り“文学少女”見習いである新ヒロインにして主人公の菜乃。

2代目“文学少女”ではなく、あくまで見習いの菜乃ですが、それもそのはず、遠子先輩とは正反対に全くの文学初心者。
書くのも読むのも大の苦手でありながら、一目惚れした心葉への想いを胸に、文芸部へ入部…と、むしろ体育会系の行動力でアピールする様子が微笑ましいです。
初恋だけに甘〜い部分も多いのですが、意外に強引・・・もとい、パワフルな部分もあってニヤニヤです。

本編の事件に入る前の、冒頭の60ページ足らずの部分だけをとってみても、心葉に対する憧れや、初めて触れる文学に対する好奇心、心葉とななせの関係に対する不安や遠子先輩への対抗心など、菜乃の喜怒哀楽が起伏の激しいジェットコースターのように描かれ、テンション上がりまくりです。
ラストのあの行動には心葉でなくても驚かされること間違いなしかと。
ある意味、いきなり最終回並みのクライマックス感でニヤニヤでした。
心葉の素顔にグッと近付けたのは、菜乃自身の勇気と頑張りのお陰でしょうね。

勿論、心葉の心の中は、今も遠子先輩の思い出で埋め尽くされている訳で、シリーズのファンの方にしてみても、心葉には遠子先輩以外あり得ないのでは?という気持ちの方が多そうな気がします。
しかしながら、遠子先輩の存在を知って尚、自らの気持ちを偽らず、前に進み続けることを決めた菜乃の姿は清々しく、思わず応援したくなってきます。
恋する乙女パワーがひしひしと伝わってくる感じで好印象です。
遠子先輩と似た性格ではなく、あえて正反対なタイプのキャラクターを持って来たのも上手いですね。
遠子先輩に似ている所に惹かれる…という展開では菜乃がかわいそうでしょうし、ななせや美羽といった、心葉をとりまく女性達ともまた違った魅力のあるヒロインとなってくれそうで楽しみ。
とは言っても、強引に心葉を振り回すところは遠子先輩譲りという感じですが、それはむしろ振り回されるのが心葉らしいということでww

で、肝心の本編は、近松門左衛門の作品を絡めた心中事件を巡って、謎が謎を呼ぶ…という推理&サスペンスタッチな内容になっています。
所々に挿入される、重要人物の回想風な文章の意味や、結末部分の重要な伏線が早い段階から散りばめられている所などは相変わらず見事です。
きっと単純な事件ではなくて、色々意外性をつくようなラストが待ち受けているんだろうな〜と思いつつ読んでいても、更にその上を行く展開に驚かされるという、良い意味で予想を裏切るシナリオが秀逸です。

心葉の成長がうかがえるシーンを筆頭に、今までのシリーズと関連したり、重なったりする部分も多々あるので、胸や涙腺にじんわりとこみ上げてくるものがありました。

遠子先輩のポジションを引き継いで心葉が大活躍するのは勿論ですが、まだ“文学少女”見習いであるにも関わらず、菜乃の言葉が重要な役割を果たす見せ場もあり、その想像力や潜在能力はまだまだ未知数といった感じかも。
拙いながらも、彼女なりに必死に言葉を放つ様子には、前シリーズで初めて事件に遭遇した頃の心葉を彷彿とさせる部分があるように感じました。

また、前シリーズから時間が経った分、後日談的に関係者のその後が語られている部分もあったりと、ファンにとって嬉しい要素も充実。
“文学少女”見習いである菜乃の初恋の行方と共に、そちらの今後も楽しみです。

菜乃が押し切るのか、遠子先輩が逃げきるのか、そもそもどっちを応援するべきか?という感じで続きが非常に気になります。
中盤の心葉自身の言葉からは、菜乃にも十分希望があるような気がしたのですが、エピローグのラストであんな会話が…と、引きの部分が絶妙過ぎてヤキモキさせられました。
(…さすがに、恋の結末自体は決定的かもしれませんが、その過程で菜乃が何を思い、何を得るのか?ということに注目していきたいと思います。)

あとがきによれば、次巻は夏頃に挿話集が出る予定とのこと。
ななせの出番や水着シーンに期待ですね。
(*^-^)b

気になった方は是非、チェックしてみて下さいませ。
ここから読んでも、ある程度想像しながら、単品として楽しめますが、前シリーズから読んだ方が間違い無く面白いと思います。

ジャンル:
小説
キーワード
“文学少女” ジェットコースター 近松門左衛門 劇場アニメ “文学少女”シリーズ ファミ通文庫 ライトノベル このライトノベルがすごい
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2 コメント

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Unknown (実想)
2010-08-19 13:20:38
いきなりでスミマセン。

一読者として心葉には逃げ切って欲しいです。


いつかまた遠子先輩と会い「久しぶりね心葉くん。」の言葉から物語りが始まってほしいです。



乱文失礼しました。
>実想様 (gurimoe)
2010-08-19 20:38:43
・コメントありがとうございます。

劇場化もされましたし、もうすぐセル版も販売で盛り上がってますし、ファンとしては嬉しいところですね。

遠子先輩の魅力はやっぱり本作の中心に君臨し続けているイメージですし、心葉くんとしてもそれ以外の選択肢は…というのが正直なところかもですね。

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