goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

金銀、ハニー~

2007年05月28日 | 07 花たち



【スイカズラ・吸葛】スイカズラ科

スイカズラ科の基本花です。

今年はスイカズラの花をよくみかけました。
それだけのエリアをうろついていたら、そりゃ出会いのチャンスも多くなるでしょうよとの外野の声が聞こえてきそうですが、それにしても目につきました。
この時期は春花木たちが一段落し、夏花木へ移行する端境期だと思うのですが、そのせいで余計にスイカズラの花が目立っているということもあるのかもしれません。

筒状の花の根元を吸うと甘い蜜があるので、子供の頃よくとっては吸っていました。
名前の由来もそこにあるようですよ。
吸う葛(蔓性の低木)からスイカズラ・吸葛になったようです。
花の形が、蜜を吸うとき、口をすぼめているのに似ているからという説もあります。

ニンドウ・忍冬という別名は、寒い冬にも緑の葉っぱを残し、寒さに耐えている風情から付けられた名前です。
冬場にも、落葉することなく常緑の葉をつけている植物は他にもたくさんあるのに、殊更忍ぶ冬、ニンドウという名前を貰ったのは、蔓性植物だからでしょうかね。

もうひとつの別名のキンギンカ・金銀花は、見ての通りです。
咲き始めは白ですが、時を経ると黄色になります。
黄色と白の花が同時に見られるので、金銀花という目出たい名前を頂戴してんでしょうね。

ちなみに、蜜を吸うのは黄色花のほうですよ。
白花を吸っても、ちっとも甘くはありません。

ほとんどの花がふたつ並んで咲くのも、この花の特徴です。


春先から咲き出していたスイカズラのお仲間たちも紹介します。



【ツキヌキニンドウ・突抜忍冬】

北米からやってきた園芸種です。

この花の花期は長いですよ。
昨年などは12月にも咲いておりました。

花後の姿なんですが、この写真を見ると、名前の由来がわかります。

蔓を挟むように対生している葉が、花のすぐ下のものは2枚がくっつき、その間を突き抜けているように見えることからツキヌキニンドウと命名されました。

「赤い実同盟」の会員さんでもあります。



【ハニーサックル】

スイカズラの英名がハニーサックルです。
ハニーサックル=スイカズラということになります。
スイカズラもツキヌケニンドウも、サニサックルの一品種という位置付けになります。

花の付きかたが、日本のスイカズラとはあきらかに違ってます。
丸く放射状に咲いています。

ハニーサックルと呼ばれる仲間たちもたくさんあるようですが、品種名の特定は放棄することにしてます。

この花色のものには、初めて出会いました。



【ヒョウタンボク・瓢箪木】

スイカズラとよく似た花ですが、こちらは蔓性ではありません。
2メートルくらいの低木です。

瓢箪木の名前は、赤い実がふたつくっついて、まるで瓢箪のように見えることからの命名なんですが、肝腎の赤い実には、いまだ出会ったことがありません。

キンギンボク・金銀木という別名は、スイカズラが金銀花と呼ばれるのと同じ理由からです。


予定は未定の井の頭

2007年05月27日 | つぶやき…

井の頭公園に行ってきましたよ。
まったくの行きがかりです。
井の頭公園行なんて、そんな予定をしていた訳じゃないんです。
野で『野を食す』」以来、1ヶ月振りに善福寺川緑地にでも顔を出してみようかとの心積もりでした。

めくるめく春の花から、落ち着いた初夏の花へと、花の世界も変化しております。
来るべき梅雨の前に、新緑の若葉たちのなかに身を置くのが今日の目的です。

それとね、「外ごはん」が密かなおじさんのマイブームなんです。
有りあわせの食材を詰めて、緑のなかで食べるのが、なんとも気持ちがいいのですよ。
真夏や真冬には出来ないだろうし、梅雨時にも難しいでしょうからね、今が「外ごはん」には最適な季節なのです。
この1週間も、戸山公園、神宮前、昨日は北の丸公園で「外ごはん」をやってきました。
週2~3回やってます。

ということで、弁当を携えて1時前に出発です。
環七から環八までのエリアの神田川を高井戸あたりまで遡上し、浜田山経由の横断コースで、善福寺川緑地に向かうつもりでいたのです。
お馴染みになっている休日の遠出コースのひとつです。
いつものように高井戸まで来たら、時間がまだ2時過ぎだったので、このまま善福寺緑地に行くのも早いかなとね、ちょっとだけ環八越えをしてみようかなと思っちゃったんです。
このコース、神田川沿いのサイクリングでいえば、未踏のゾーンということになります。
ちょっとだけのつもりで進入したのですが、気が付いたら久我山駅に辿り着いちゃてました。
あれれ、久我山まで来たということは、井の頭公園はすぐそこだよなってね、そう思っちゃった訳です。

この時点で初めて井の頭行きに決めました。善福寺川緑地は捨てました。
三鷹台を経由して井の頭公園までは、久我山からはすぐでした。
井の頭線の駅間は、お隣のホームが見えるくらい短いです。2駅3駅といっても、たいして距離は無いんですよね。

ほぼ2年振りの井の頭公園です。
goro's Diary をブログ展開するようになり、ようやっと花の写真を撮るのが面白くなってきた頃、テニス帰りに玉川上水を三鷹から下ってきて井の頭公園にやってきたのを思い出しました。
ぶらり、ひとり旅?」のタイトルで記事をアップしてます。
あまりに稚拙な写真を載せているのも、ご愛敬ということで。

凄い人出でしたよ。
お腹も空いてきてたのでね、弁当を広げられる場所を探したんだけど、どこも人だらけで、なかなか適当な場所がみつかりません。
池の周りでは到底無理です。
アベック(古っ!)や家族連れ、若者や熟年のグループ等、文字通り老若男女で溢れ返っておりましたから。
ようやっと公園の奥、自然植物園側の比較的静かな雰囲気の場所をゲットです。
武蔵野の面影を残す雑木林のなかで、「外ごはん」をいただいてきました。
30分あまりマンウォチィング&森林浴をしてきました。
パラッと雨が降ったりもしましたが、大勢には何の影響ありません。


井の頭公園の一角にある「三鷹の森 ジブリ森美術館」をチェックです。
もちろん外から拝見しただけですけどね。
こじんまりした建物ですね。
今でも入場券を手にするには、かなり前から予約していないと駄目なんでしょう?

トトロもいましたよ。
偽物の受け付けだそうですよ。
記念撮影の大人気スポットになってるようで、次々に家族連れが押し寄せてきましてね、おじさんも邪魔にならないように1枚撮らせていただきました。
トトロ以上におじさんを喜ばせてくれた、フフフな出会いがジブリ美術館の外庭であったんですが、それは別記事で紹介いたしましょうかね。

いざ帰宅の途につくか。
神田川沿いを帰るのも芸がないので、玉川上水を下るルートを選択しました。


「蛍橋」より

おじさんの近所を流れる玉川上水とは、様相がまったく違います。
鬱蒼とした樹木で覆われておりますし、流れる水もきれいです。
この緑のベルトが都心まで残っていたらよかったのになと、望むべくも無い思いを馳せたおじさんです。

焦ることもないので、のんびりゆっくり帰ってまいりました。
最後にはいつものスーパーに寄り、アルコール類を中心に調達し、帰宅したら7時のニュースが始まっておりました。

さすがに本日のコースは疲れました。
かなりの距離を回ってきたことになります。
ふくらはぎ、パンパンです。

銭湯で疲れを癒して、早めの就寝と相成りました。


薔薇になる前は

2007年05月27日 | 実・果実たち



【ヒマラヤスギ・ひまらや杉】マツ科

森の妖精たちが、姿を現してきましたよ。

若い若い、ヒマラヤ杉の松ぼっくりです。

杉なのに松ぼっくりなの?
ヒマラヤス杉という名前が紛らわしいのですが、実はスギ科ではなくてマツ科なんです。
だから松ぼっくりでいいんです。

goro's Diary のヘビー読者の方には、すっかりお馴染みの話ですよね。

goro's の超アイドル、シダーローズの、現在の姿です。
リースになったり、「薔薇の木」になったシダーローズは、ここから始まっているのですよ。

12~3センチはありますかね、かなり大きいですよ。
鳥の卵に譬える人もいらっしゃるようですが、goro's Diary では、シアワセを運んでくれる「森の妖精」です。

その妖精の姿を、ここまでアップで捉えられたのは初めてのことです。

透明な松脂の固まりが出てるの、確認できますかね?
マツ科だということ、これで納得していただけるかな。
触るとネトネトしてました。

ひとつの固まり状態で、プロペラもまだ分離しておりません。隙間なしです。
デコボコしてますが、つるりとしてますよ(変な日本語ですが、こんな感触でした)。

先端の部分が、半年経つと薔薇に変身して、舞い降りてくるんですよね。

愛してやまないシダーローズたち、魅力的な姿に成長する日まで、樹上でじっくり時間をかけて変わっていくのです。

今年も期待していいですよね、松ぼっくりさん。

もうひとつのアイドル【ラムズイヤー】も、もうすぐ花を咲かせてくれそうですよ。


揺れる麦、小麦

2007年05月27日 | 07 花たち



【ムギセンノウ・麦仙翁 】ナデシコ科

そんなに風の強い日ではなかったんですけどね、細く伸びた茎は60~70センチくらいあり、その先端に5~6センチの花でしょう?
永久運動を続けるんじゃないかと思われるくらい、揺れ続けておりました。

麦の葉に似た仙翁(ナデシコ科の花)というのが、ムギセンノウの名前の由来です。
ムギナデシコ・麦撫子、アグロステンマなどの別名もあります。

ヨーロッパでは、野原や麦畑などに普通に生えていて、雑草扱いされ、農家の嫌われ者らしいですよ。

花の写真は、下の方で咲いてるものを撮りました。
それでもフレームから逃げ出すので、じっと我慢の子、もとい、おじさんだったりしました。

           ホッ・・・




【コムギソウ・小麦仙翁】ナデシコ科

ムギセンノウと同じ公園で出会ったのですがね、こちらは30~40センチで群生しておりましたのでね、そんなには揺れ続けてはおりませんでした。

小麦の葉に似てる仙翁というのが、コムギセンノウの由来です。

ビスカリアという名前で流通しているとのことですが、今回はムギセンノウとの流れで、コムギセンノウということにしておきましょう。

花付きがよくって、花時期も長いようです。


麦と小麦、どちらも葉っぱが似ているということからの命名ですが、麦と小麦の葉っぱの違いって、わかりますか?

同じナデシコ科で、似たような和名を付けられてはおりますが、ムギセンノウはムギセンノウ属、コムギセンノウはシラネ属(フクロナデシコ)です。
近縁種ということではありませんね。

かくいう私、ナデシコ科の細かい分類、まだよくわかっておりません。
特にこの時期、ナデシコ科の花は多いんですよ。
自分で説明しながら、言葉がまだ自分のものになっていないなって、そう思ってます。

勉強します!


ユリノキの並木

2007年05月26日 | 07 花たち



【ユリノキ・百合の木】モクセイ科

行動範囲が広がったおかげで、今年はたくさんのユリノキの花たちに出会うことができました。

東宮御所を取り巻く並木は、ユリノキとトチノキとが植えられております。
成長の早い木で、原産地の北米では、60メートルもの大木があるそうですよ。
さすがにそこまでのものにはお目にかかることはありませんが、それでも15~20メートル高さはありますかね。
長い距離にわたってユリノキの並木が続いていると、それだけで壮観な風景を堪能することができます。
何かの理由で枯れたりした場所にも、すぐ次の若いユリノキが植えられておりました。
やっぱりこのあたりは、いろいろな意味で厳戒態勢が敷かれているんだなと、警備員の姿を横目に見ながら、マイカーを飛ばすおじさんでした。
マイカーを停めて、花の写真でもって環境じゃないんですよ。
警備がどうのって問題もさることながら、簡単に花の様子が撮れる位置に、花など咲いておりません。
遥か遥か、樹上高くにしか咲いておりませんからね。

そうだ、警備員というか、彼らって警察官、それも皇宮警察だったりするんだよね。

ということで、花の写真は昨年同様、マイリビングでの撮影です。
垂れ下がってる枝を、グッと引き寄せて撮りました。
怪訝な視線を浴びせながら通り過ぎていく人たち、もう馴れっこになってますから。
1組の初老のご夫妻から名前を尋ねられました。
「ユリノキですよ」というおじさんの返答に、こころなし自慢が入っているのは何故でしょう?

昨年の記事、皇居周辺のユリノキの花から集めた蜂蜜、{お堀一番・お江戸蜜}「ゆりの木の花の蜂蜜」についても、ご覧になってみてください。