【スイカズラ・吸葛】スイカズラ科
スイカズラ科の基本花です。
今年はスイカズラの花をよくみかけました。
それだけのエリアをうろついていたら、そりゃ出会いのチャンスも多くなるでしょうよとの外野の声が聞こえてきそうですが、それにしても目につきました。
この時期は春花木たちが一段落し、夏花木へ移行する端境期だと思うのですが、そのせいで余計にスイカズラの花が目立っているということもあるのかもしれません。
筒状の花の根元を吸うと甘い蜜があるので、子供の頃よくとっては吸っていました。
名前の由来もそこにあるようですよ。
吸う葛(蔓性の低木)からスイカズラ・吸葛になったようです。
花の形が、蜜を吸うとき、口をすぼめているのに似ているからという説もあります。
ニンドウ・忍冬という別名は、寒い冬にも緑の葉っぱを残し、寒さに耐えている風情から付けられた名前です。
冬場にも、落葉することなく常緑の葉をつけている植物は他にもたくさんあるのに、殊更忍ぶ冬、ニンドウという名前を貰ったのは、蔓性植物だからでしょうかね。
もうひとつの別名のキンギンカ・金銀花は、見ての通りです。
咲き始めは白ですが、時を経ると黄色になります。
黄色と白の花が同時に見られるので、金銀花という目出たい名前を頂戴してんでしょうね。
ちなみに、蜜を吸うのは黄色花のほうですよ。
白花を吸っても、ちっとも甘くはありません。
ほとんどの花がふたつ並んで咲くのも、この花の特徴です。
春先から咲き出していたスイカズラのお仲間たちも紹介します。
【ツキヌキニンドウ・突抜忍冬】
北米からやってきた園芸種です。
この花の花期は長いですよ。
昨年などは12月にも咲いておりました。
花後の姿なんですが、この写真を見ると、名前の由来がわかります。
蔓を挟むように対生している葉が、花のすぐ下のものは2枚がくっつき、その間を突き抜けているように見えることからツキヌキニンドウと命名されました。
「赤い実同盟」の会員さんでもあります。
【ハニーサックル】
スイカズラの英名がハニーサックルです。
ハニーサックル=スイカズラということになります。
スイカズラもツキヌケニンドウも、サニサックルの一品種という位置付けになります。
花の付きかたが、日本のスイカズラとはあきらかに違ってます。
丸く放射状に咲いています。
ハニーサックルと呼ばれる仲間たちもたくさんあるようですが、品種名の特定は放棄することにしてます。
この花色のものには、初めて出会いました。
【ヒョウタンボク・瓢箪木】
スイカズラとよく似た花ですが、こちらは蔓性ではありません。
2メートルくらいの低木です。
瓢箪木の名前は、赤い実がふたつくっついて、まるで瓢箪のように見えることからの命名なんですが、肝腎の赤い実には、いまだ出会ったことがありません。
キンギンボク・金銀木という別名は、スイカズラが金銀花と呼ばれるのと同じ理由からです。