goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

エゴイストではない

2007年05月31日 | 07 花たち


紅葉の絨毯は落葉樹たちからの贈り物で、秋から初冬にかけて素敵な光景を見せてくれますが、時折、花びら絨毯に出くわすことがあります。

サクラの絨毯は有名でしょうが、椿、トキワマンサク、サルスベリ、キンモクセイ、つい最近だと、イイギリの絨毯にも出会いました。
この花の絨毯も素晴らしいですよね。
花が、そのままの形で敷きつめられますからね。


【エゴノキ】エゴノキ科エゴノキ属

この花も科名、属名そのままの基本の花でした。

エゴノキの漢字表記を探してみましたら、「売子の木」「斉ゴ木」 などを見つけたのですが、いまいちしっくりきませんね。

どちらにしても、エゴイズムのエゴで無いことは、確かなようで・・・
エゴイストは、こんなに楽しませてくれませんよね。
ナルシズム? あるかも。

実を食べると、えぐい(えごい)味がするというのが、名前の由来です。

白く清楚な花が、下向きに咲きます。
たくさんの花を付けたエゴノキの下を通ると、花のトンネルと絨毯を、同時に体感することができますよ。



【ハクウンボク・白雲木】エゴノキ科エゴノキ属

ちょっと因縁のある木なのでね、今年こそ、どうしても花を見てみたいと思っていました。

昨年の秋にハクウンボクのある場所は確認していたのですが、簡単に顔を出せる近所ではないのでね、花時期を逸してしまうんじゃないかと心配しておりました。

ちゃんと花と出会えましたよ。

蕾の頃の花茎は立ち上がっています。

花が咲き進むににつれて、下がってきます。

満開になると房状の花序は、すっかり枝垂れて咲いています。

花を見ると、エゴノキそっくりです。
それもそのはず、両者ともエゴノキ属ですのでね、お仲間といっていいでしょう。
エゴノキより、少しだけ大きいかな。
葉っぱは、かなり大きいです。

たくさんの白い花が咲いているのを、たなびく白雲に見立てたのが名前の由来です。
なかなかスケール感のある名前ですね。

実の季節にも、是非会ってみたいと思っています。


夢見る草原

2007年05月31日 | 07 花たち

リアス式の海辺で育ったので、高原とか草原とか牧場とかには、少年の頃から思い入れがありました。
あと、丘とかにも。岡じゃなくね。
早熟な少年は、何を考えていたんでしょうかね?

今日の花を見かけると、その時代を思い出します。


【シロツメクサ・白詰草】マメ科

「江戸時代にオランダからガラス製品を運んだときに、割れないように詰め物として入っていたため」というのが、名前の由来です。
なんとかならんかね、この手の命名。

ただ「シロツメグサ」という、音の響きは心地良いけどさ。

いわずと知れた、クローバーです。
四つ葉のクローバー、探したことありますよね。
見つかりましたか?

クローバーに初めて出会ったのは、記憶によると、高校のグランドです。
私の村で見かけた記憶はありません。
レンゲ畑はありましたけどね。
子供の頃は、カタバミがクローバーなんじゃないかって、?付きで思ってました。

「四つ葉のクローバー」って言葉、乙女チック度高いですよね。
吉屋信子の世界を、すぐ連想しちゃいます。
大阪の姉が見つけたといって、押し花にしたのを送ってきた記憶はあるんだけど、あれってどうしちゃったんだろう?
40年前の話ですけどね。

私には、夢中になって四つ葉を探したという記憶は、ないんだよね。
ただ四つ葉のクローバーを手にした記憶はあるんだけどな。
もちろん押し花じゃなく、生?のクローバーを。
これってどういうことだろうか?

今度じっくり探してみるか。

シロツメグサ検索で一番最初にあるサイトみてたらさ、「五つ葉 金銭上の幸運」って出てたよ。
よし、五つ葉探そう!


シロツメグサのお仲間たち、紹介しましょう。


【アカツメクサ・赤詰草】もしくは【ムラサキツメクサ・紫詰草】

シロツメクサとよく似た風情だけど、葉は違います。
これだと、四つ葉探しは出来ません。
花の下にすぐ葉っぱがくっついてるのも違いますよね。



【コメツブツメクサ・米粒詰草】

やっと出会えました。
私の周りでは、全然お目にかかれなかったんです。

  

米粒という名の示す通り、小さな花でした。

名前の由来もそこにあります。
非常に小さい花を咲かせるツメクサという意味ですね。

以上、3つのツメクサたちは、帰化植物として自生しております。

続いて園芸種を。



【ストロベリーキャンドル】

この名前は、言い得て妙だなって、命名者の感性に拍手を送りたいです。

かなりの背丈がありましてね、私が出会ったこのストロベリーキャンドルは、50センチほどはありました。
花穂だけでも、5~6センチはありましたかね。

ベニバナツメクサ・紅花詰草の和名もあるようですが、アカバナツメクサとも紛らわしくなっちゃうし、ストロベリーキャンドルでいきましょう。



【カトレアクローバー】

ご近所のお宅に、今年忽然と姿を現しました。

いやーマイッタマイッタ。KOされちゃいましたよ。
めちゃくちゃ可愛いです。


舞い上がり顛末記

2007年05月30日 | 07 花たち



【ドクダミ・毒溜・毒痛・毒矯・毒彩】ドクダミ科

白い可憐な花が、いっせいに咲いてますよね。
大好きな花のひとつです。
今年はすでに、咲き始めの頃に出会った、変異したドクダミの花をアップしております。

花の説明等は、昨年の記事をご覧になってください。


日曜日に行ったジブリ美術館で、フフフな出会いがあったて書きましたでしょう?
その出会いとは、こちらです。


【ゴシキドクダミ・五色毒溜】

井の頭公園のなかにも、たくさんのドクダミが咲いてるなと思って見てたのです。

もともとジブリ美術館に、そんなに興味があった訳じゃない私です。
たまたま側にあったので、まあ、ここまでやってきたことの、証拠写真でも撮っておこうかなくらいの気分で、ちょこっと寄ってみただけです。

ジブリ美術館の敷地に入ると、まずこのゴシキドクダミが目を惹きました。
キラリ~ン!
俄然興味は、足元にしかありません。
建物や、その前での記念写真を撮ってる連中を尻目に、私のカメラの向かった先は、外庭にたくさん植えられていたゴシキドクダミに集中です。
昨年も出会っておりますのでね、まったくの初見ということではないのですが、たくさんあって、嬉しくなってしまいました。

このオッサン、何してんだろうって視線、きっとあったと思いますよ。

気にしない、気にしない、気付かなかったもんね。
トトロより、こっちのほうが、おじさんには価値があるんだい!

6枚に変異してるものにも出会いました。

ゴシキドクダミは、日本の斑入りのドクダミがアランダに渡り、改良されて日本に帰ってきた園芸種です。
ニシキドクダミ・錦 毒溜とも呼ばれるそうです。


ゴシキドクダミを夢中になって撮ってたおじさんの目は、こちらも捉えてしまいましたよ。


【ヤエドクダミ・八重毒溜】

いやいや、ドクダミの白い花があちこちで見かけられるようになってきたのでね、マイ花マップのヤエドクダミたちにも、そろそろ顔を出さなくちゃなって、ほんと思ってたところだったんです。
(義理固く、この帰り道によって来ましたがね。咲いてました)

五色だけでもかなりのテンションだったのですが、八重に出会ったら、もうおさまりませんよ。

ますますもって、ドクダミ道、まっしぐら~~~

  可愛い!

 可愛いっ!

 可愛いよ、あなたはさ!!

声には出さなかったと思う、多分・・・

一年振りの対面でしたのでね、ワクワクしちゃいました。

これらのヤエドクダミは、すでに園芸種扱いになっておりますが、昨年私が見つけたものは、完全に八重の野生種です。
見つけた場所をチェックしているのですが、まだ花の咲く気配はありません。
今年も出会えるといいのですが。

  ええっ!  

          まさか?   

                  そんな・・・

八重の五色ドクダミ!?

最高潮の高鳴りです!
これぞ、本日のメーンエベントだ~~い!


                      ゴメンナサイ  早とちりでした・・・

ゴシキドクダミとヤエドクダミが、ドッキングしてただけです。

人為は加わっていないと思います。
少なくとも、私はやっておりません。

でもでもでも、こんな風に固く抱きあっているのを見せつけられると、八重の五色ドクダミに遭遇したぞって舞い上がってしまったおじさんのこと、わかっていただけますよね。
馬鹿でしょう?


そろそろドクダミ茶でも作ろうかな・・・


山高帽子?

2007年05月30日 | 07 花たち


新緑の美しさに見惚れていたのもつかの間、日々勢いを増した緑たち、猛々しいくらいの姿で押し寄せてきてます。
緑の洪水が、あちらこちらで氾濫しておりますよ。
こういう洪水は大歓迎です。
もうすぐやってくるだろう長い雨の季節の前に、緑のちからを取り込んでおきましょう。

その緑の洪水のなかに、時折白い固まりがあるのに気付いていますか?
遠目からもはっきり確認出来るような白い固まりです。

今年は殊の外目立つように思うのですが・・・


【ヤマボウシ・山法師】ミズキ科

例年にも増して、花付きがいいものに出会えました。

その花の下を来る人」で紹介したハナミズキと、極近いところにいるお仲間です。
花も葉っぱもよく似ています。
親戚といってもいいくらいです。
(お仲間と親戚の違いは何かとは、聞かないでくださいね)
ハナミズキには、「アメリカヤマボウシ」という別名もあります。

ハナミズキとヤマボウシの違いいろいろあるようですが、まず花時が違いますね。
東京を例にとりますと、ハナミズキはサクラの咲いたあとに咲き始める花、すなわち晩春の花ですが、ヤマボウシは今頃の花、すなわち初夏の花です。
1ヶ月くらい のタイムラグがあります。
これを憶えておくだけで、両者の違いが見分けられます。

ヤマボウシとは、またおかしな名前がついたものです。
山帽子ではなくて、山法師ですからね。
もしも山帽子だったとしても、それはそれで納得したかもしれませんね。
梢の上に真っ白な花を咲かせますからね、帽子に見立てての話だといわれれば、そうかなと思っちゃいます。

でも正解は山法師なんです。

花びらに見える白い部分は総苞で、中央の丸いのが花穂です。

その花穂を坊主頭、4枚の総苞を山法師の頭巾に見立てて付けられたのが、ヤマボウシ・山法師なんですよね。

一昨年、ヤマボウシの赤い実をゲットしたいと思っていたのですが、以来まだ叶っておりません。
今年はたくさんの花を咲かせたし、この秋には期待していいのかな。
なんでも、マンゴーのような甘さ(Wikipediaより)があるらしいですよ。


ヤマボウシって、白花だけじゃなかったんですね。

マイリビングの、それも必ず通るコース脇で見つけました。
なんてこった!

【アカバナヤマボウシ・赤花山法師】、【ベニヤマボウシ・紅山法師】【ベニバナヤマボウシ・紅花山法師】、などが検索でヒットします。
まだ統一されていないようです。
私もどれがいいのか、決めかねております。
過去にアップした植物の名前の付けられかたを考慮すると、【ベニバナヤマボウシ・紅花山法師】なのかなと思っております。

私が出会ったのは、ほんのりとした薄いピンク色ですが、検索画像だともっと濃いものがみられます。



林の哲学者

2007年05月29日 | 07 花たち



【アカンサス】キツネノマゴ科

この花が咲き出してくると、季節が確実に動いてきたなって、そう思ってしまいます。

かなり巨大な植物で、2メートル越えるくらいのものにもお目にかかることがあります。
初めて出会ったときはその大きさゆえ、熱帯植物かと思ってしまいましたが、地中海沿岸が原産で、日本には大正時代にやってきたんだそうです。

コリント様式の柱頭の文様は、アカンサスの葉がデザインされているんだそうですよ。
古代ギリシャの時代から、馴染みのある植物だったんですね。

別名のハアザミ・葉薊は、葉っぱが大きなアザミのように見えるからということです。

林の下で咲いてるアカンサスに出会うと、哲学者の風情を感じてしまいます。
ここまで大きいと、擬人化しやすいです。

明るく開けたところにあるものには、そんなことは微塵も感じないのですけどね。

それにしても、あの小さなキツネノマゴのお仲間だと思うと、つい笑っちゃいます。