goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

二人、三人、四人

2007年05月10日 | 07 花たち

小説などの活字の世界で出会って、それってどんな花なんだろうなって思ったことありませんか?

実物の花に出会ったとき、こんな花だったのかってがっかりしたことありませんか?

今回紹介するのは、まさにそんな思い出のある花です。


【フタリシズカ・二人静】センリョウ科

最初に「二人静」の名前を目にしたのが何だったのかは失念しておりますが、この花に初めて出会ったときに、これがフタリシズカの花かって思ったのは憶えております。
花巻温泉の裏山でのことで、20年近く前の話です。

30代の頃、毎年のようにGWには東北温泉ツアーをやってたんです。
この年は、玉川、後生掛(ごしょかけ)、花巻と巡り、もう一泊と急遽松島にまで足を伸ばした旅でした。

このあたりの記憶は鮮明で、一緒に旅をしたメンバーたちも、フタリシズカの名前を教えてくれた人間のこともわかっております。

S吉に「これがフタリシズカだよ」って言われたとき、「エェー、これがかよ、これがフタリシズカかよ」ってがっかりしましたからね。
「二人静」という言葉に、過剰な思い入れを持ってしまっていたんです。
名前にそぐわない花だなと、当時の私はそう思いました。

フタリシズカの花にしてみれば、知ったことじゃないというレベルの話なんですがね。

現在は少し違います。
与えられたフタリシズカという名前に、精一杯応えようとしている花だなって、そう思ってます。
この花にピッタリの名前だとは、今でも思えないんです・・・けどね。
ウソやお上手が言えなんだよ、ゴメンネ。

フタリシズカの静は、静御前のことですよ。

同じセンリョウ科に、花穂が1本の【ヒトリシズカ・一人静】があり、フタリシズカは2~5本の花穂が立ち上がります。
ヒトリシズカの花には、この2年の間には出会っていないので画像はありませんが、花も葉もフタリシズカとは全然違います。

ポツポツとついている花ですが、「花弁は無く、3個の雄しべがまるく子房を抱」いているんですって。
これ以上開花することは無いってことですね。

今回出会ったフタリシズカたち、3人や4人の静さんが多かったな。




木漏れ日に輝いて

2007年05月10日 | 07 花たち



【ヤマブキソウ・山吹草】ケシ科

たまに訪れている花ブログで紹介されているので、存在は知っておりましたが、実際にこの花を見たのは初めてです。

初見の感想はですね・・・

拍子抜け。
だってヤマブキには全然似ていないんだもん。
黄色い花色だけです、ヤマブキとの共通点は。
花びらの枚数だって、ヤマブキは5枚だけど、ヤマブキソウは4枚ですものね。
そもそも科が違います。
ヤマブキはバラ科ですし、ヤマブキソウはケシ科ですよ。

何故この花にヤマブキソウという名前が与えられたのか、大きな疑問です。
黄色い花を咲かせる野草たち、他にもたくさんありますから。

とはいいつつ、「自然教育園」の鬱蒼とした森の下草として咲いていたヤマブキソウの黄色い花たち、木漏れ日を浴びて輝いておりましたよ。

実の形状を見ると、やっぱりケシ科だなと、そう思っちゃいますね。

すぐ側に【クサノオウ】が咲いていたんだけど、よく似てます。
同じケシ科で、クサノオウ属同士ですからね、ヤマブキソウとクサノオウは、極近縁種ということです。

遠目には、ふたつの花の違い、見分けられません。


ヤマブキ繋がりで、アップし損ねていた花も登場させましょうかね。


【シロヤマブキ・白山吹】バラ科




【ヤエヤマブキ・八重山吹】バラ科