「カラスの親指」

～今度は、“正義”でダマします～

２０１２年　　日本映画　　　（2012．11．23公開）
配給：20世紀フォックス映画/ファントム・フィルム　　上映時間：１６０分
監督：伊藤匡史
原作：道尾秀介　『カラスの親指 by rule of CROW's thumb』（講談社刊）
脚本：伊藤匡史
音楽：林祐介
出演：阿部寛／村上ショージ／石原さとみ／能年玲奈／小柳友／ベンガル
　　　　ユースケ・サンタマリア／鶴見辰吾

＜見どころ＞
「月と蟹」で直木賞に輝いた作家、道尾秀介の小説を実写化。
ワケありの詐欺師コンビが、ひょんなことから共同生活を送ることなった姉妹と青年と
共に一世一代の勝負に挑む姿を活写する。『テルマエ・ロマエ』の阿部寛とベテラン芸人の
村上ショージが詐欺師コンビにふんし、絶妙な掛け合いを披露。
共演には石原さとみ、能年玲奈、小柳友など、バラエティー豊かな顔ぶれが集結。
全編にちりばめられた伏線が一気に回収される、ラスト20分に圧倒。

＜ストーリー＞
ベテラン詐欺師のタケ（阿部寛）と、どこかマヌケな相棒のテツ（村上ショージ）。
ある日、ひょんなことからまひろ（能年玲奈）という少女と知り合ったのをきっかけに、
二人は彼女と姉のやひろ（石原さとみ）、その恋人の貫太郎（小柳友）と共同生活を
送るハメになってしまう。全員が不幸な生い立ちを背負っていたこともあり、彼らは
次第に奇妙な絆を育んでいく。そんな中、タケが過去に自分が引き起こした事件が深く
関わった大勝負に挑むことになる。テツやまひろたちも一致団結し、一大詐欺作戦が
動き出すが……。

＜感想＞
公開早々に鑑賞したが、風邪でダウンしupが遅くなっちゃいました・・・。

原作も未読。予告編をあまり見ることなく本編を鑑賞したのが良かったかな？

 
詐欺師のお話で、サスペンス？？と思わせておきながら、終わってみると人情映画。
観客も「騙された～」って感じでした。　ぶっちゃけ、阿部寛に村上ショージって
どうよ？？と思ったんだけれど、意外にいいコンビでした。　まぁ村上さんの演技の
下手さはどうしようもなかったけれど、かえってそれが良かったかもしれません。

石原さとみさんと能年玲奈ちゃんは姉妹役という設定でしたが、よく似てましたね。
 
石原さんは、こういう役珍しいのでは？髪もボブ姿で一瞬だれ？と思っちゃいました。
その石原さんより印象的だったのが能年玲奈ちゃん。
役どころも石原さんより重要だったのですが、印象深い演技でした。
来年、この子がジャンプアップするかもしれません。注目の女優さんですね。

 
悪徳闇金業者を相手に大芝居をうった後からのラストへのオチは、ちょっと意外でした。
それまで張ってあった伏線も、「あ～そういうことか」と納得いくもの。
確かに“出来すぎ”感はあるけれどね。　頭の回転が速い人は中盤でピンときたかも？
私は、最後まで「ダマ」されました。
最後の下りは、村上ショージさんの語りや手紙でなく、映像が映ってる方が
良かったかな？猫のトサカのその後とかね・・・・。これは映像で流してほしかった。

「カラスの親指」の説明があったけど、これがちょっといいのよね。

親指だけが全部の指を正面から見ることができる。
お母さん指と赤ちゃん指はお父さん指が支えてあげないとくっつかない。
親指は父親で、お父さん指は家族のためにこそ頑張るもの。

160分は少々長く感じますが、ほっこりします。出来たらお父さんに観てほしい映画ですね。

点数：８点　（１０点満点）