よごと 日本語百科
よごと は、善いことである。めでたいことをうたった、万葉集巻軸歌にある。また、寿詞と当てる。賀詞でもある。吉言である。善事から、寿ぎ祝うことば、祝いことば、天皇の御代の長久・繁栄を祝うことば、などをさす。祝詞のうちで、とくに祝賀の意味が濃いものを寿詞という。ほぎごと、とも読む。
なお、まがごと 悪事、ふきつなこと、ひがごと 僻事、道理に合わないこと、意味上、対比される。
よ‐ごと 【寿詞・吉言】〔名〕
(「よ」は「善し」の語幹。「よごと(善事)」から)
寿(ほ)ぎ祝うことば。祝いことば。特に、天皇の御代の長久・繁栄を祝うことば。
*万葉〔8C後〕二〇・四五一六「新(あらたし)き年の初めの初春の今日降る雪のいや頻(し)け余其騰(ヨゴト)〈大伴家持〉」
まが‐ごと 【禍事・禍言】〔名〕
(古くは「まがこと」)
よくない不吉な事柄。凶事。災難。また、わざわいを招くような縁起でもないことば。悪いことば。
*古事記〔712〕下(延佳本訓)「吾は悪事(マカゴト)と雖も一言(ひとこと)、善事(さがごと)と雖も一言、言(い)ひ離(はな)つ神、葛城(かづらき)の一言主大神(ひとことぬしのおほんがみ)といふ」
ひが‐ごと 【僻事】〔名〕(古くは「ひがこと」)
道理に合わない事柄。間違った事柄。心得違いのこと。不都合なこと。
*書紀〔720〕白雉元年二月(北野本訓)「巨勢大臣をして賀(ヨコト)奉らしめて曰さく」
*台記別記‐康治元年〔1142〕一一月一六日・中臣寿詞「現御神と大八嶋国所知食す大倭根子天皇が御前に、天神の寿詞を称辞定奉らくと申す」
延喜式、巻八、祝詞所収、出雲国造神賀詞いずものくにのみやつこのかむよごと
藤原頼長の台記別記所収、1142年(康治1)奏上、中臣寿詞なかとみのよごと
2編をさしていう。
*延喜式〔927〕一・神祇・四時祭‐(一条家本訓)「卜部読 祝詞(ヨコト) 」
よごと は、善いことである。めでたいことをうたった、万葉集巻軸歌にある。また、寿詞と当てる。賀詞でもある。吉言である。善事から、寿ぎ祝うことば、祝いことば、天皇の御代の長久・繁栄を祝うことば、などをさす。祝詞のうちで、とくに祝賀の意味が濃いものを寿詞という。ほぎごと、とも読む。
なお、まがごと 悪事、ふきつなこと、ひがごと 僻事、道理に合わないこと、意味上、対比される。
よ‐ごと 【寿詞・吉言】〔名〕
(「よ」は「善し」の語幹。「よごと(善事)」から)
寿(ほ)ぎ祝うことば。祝いことば。特に、天皇の御代の長久・繁栄を祝うことば。
*万葉〔8C後〕二〇・四五一六「新(あらたし)き年の初めの初春の今日降る雪のいや頻(し)け余其騰(ヨゴト)〈大伴家持〉」
まが‐ごと 【禍事・禍言】〔名〕
(古くは「まがこと」)
よくない不吉な事柄。凶事。災難。また、わざわいを招くような縁起でもないことば。悪いことば。
*古事記〔712〕下(延佳本訓)「吾は悪事(マカゴト)と雖も一言(ひとこと)、善事(さがごと)と雖も一言、言(い)ひ離(はな)つ神、葛城(かづらき)の一言主大神(ひとことぬしのおほんがみ)といふ」
ひが‐ごと 【僻事】〔名〕(古くは「ひがこと」)
道理に合わない事柄。間違った事柄。心得違いのこと。不都合なこと。
*書紀〔720〕白雉元年二月(北野本訓)「巨勢大臣をして賀(ヨコト)奉らしめて曰さく」
*台記別記‐康治元年〔1142〕一一月一六日・中臣寿詞「現御神と大八嶋国所知食す大倭根子天皇が御前に、天神の寿詞を称辞定奉らくと申す」
延喜式、巻八、祝詞所収、出雲国造神賀詞いずものくにのみやつこのかむよごと
藤原頼長の台記別記所収、1142年(康治1)奏上、中臣寿詞なかとみのよごと
2編をさしていう。
*延喜式〔927〕一・神祇・四時祭‐(一条家本訓)「卜部読 祝詞(ヨコト) 」