ブログ「教育の広場」(第2マキペディア)

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教育の広場、第 118号、町道の開通式

2005年11月13日 | 政治関係
教育の広場、第 118号、町道の開通式

 わがの真ん中を突っ切る町道が出来ました。その開通式が今
日4日にありました。私はの自治会の副会長をしていますので
、準備から片付けまで係わりました。9時に出て、帰宅したのは午
後1時でした。

 この道は長さ約 800メートルで幅8メートル(車道6メートル、
路側帯1メートルずつ)のものです。総工費8億円で4年かけて作
られました。

 2つの事を書きます。

 1つは、田舎にこういう道は本当に必要なのかということです。
たしかにこれまでの道は狭くて、拡幅の必要がありました。しかし
、車道6メートル、路側帯1メートルずつ、合計幅8メートルの立
派な道路は周囲と食い違いすぎます。

 一部の地方の知事は「 1,5車線の道路」と言っているようです。
センターラインが引けなくても、すれ違いが安全に出来ればそれで
いいのです。

 私もそう思います。車道4メートル、路側帯1メートルずつで側
溝に蓋さえすれば十分だと思います。

 これが出来ないのは国や県の統一的な基準があるからだと思いま
す。そこで、補助金などもらわないで、その代わり自分たちの実情
にあった工事をして、自主財源だけで土木工事をしている村もある
そうです。

 補助金などに頼る乞食根性がすべての間違いの元だと思います。

 もう1つは開通式です。開通式というものに係わったのは初めて
なのでよい経験になりました。例によってお偉方の挨拶がいくつか
ありましたが、どれも挨拶集に書いてあるような事を言っていまし
た。

 一人だけ自分の言葉で話した人がいました。それはスズキ自動車
の会長の鈴木修さんでした。実は、この道は近くにスズキの研修所
とゴルフ場が出来たのに、それにアクセスする道が狭くて不便だか
ら、かねてからの懸案を一気に解決して作られることになったらし
いのです。そして、スズキはこの道に2億円を出したのです。

 鈴木会長さんは「ちょっと出さないか」と言われたのでOKをし
たのに、それが2億円になってしまったと言ってまず皆を笑わせま
した。そして、これが 800メートルで8億円だから1メートルにつ
き 100万円になる、わが社の軽自動車の一番安いのが55万円である
ことを考えると、1メートルで 100万円とは、建設業はもうかるも
のだ、だからああして献金なんかができるのだ、ともう一度笑わせ
ました。

そして、道が出来た今、めでたいと言っているより将来のことを
考えた方がいいのではないかと切り出しました。そして、ここの
800メートルは出来たけれども、ここに来るまでの県道がひどすぎ
る、と言って、近辺の市と町で一緒になって県に言ったらどうか、
とけしかけました。

これは本当にそうだと思います。私もかねがね思っていました。
しかし、もう少し考えてみると、おかしい所があります。というの
は、鈴木会長は静岡県、特にその西部地域では絶大な影響力を持っ
ている人で、県知事選挙でも浜松市長選挙でも鈴木さんの意向が大
きく物を言うと言われているほどの人だからです。

鈴木さん自身、日曜日にゴルフに来る時はいいが土曜日はその道
でダンプとすれ違って怖い思いをしていると言うなら、自分で県知
事とか土木部長とかに話してもいいのではないかと思うのです。

国レベルの政治や行政についてみても、私は以前から不思議に思
っていることがあります。世界的な企業のトップの方々は、日本の
政治や行政がきわめて遅れた非効率的なものであることはよく知っ
ていると思います。それなのに、知っている政治家や高級官僚にど
うしてそれを言わないのかということです。

田中康夫さんが長野県知事になるにあたっては、八十二銀行の頭
取などが先頭に立って田中さんを推したということがあったそうで
す。今は資本主義か社会主義かの時代ではないのです。どういう資
本主義にするか、どうやって公正で効率的な行政を作るかが問題な
のです。

国のレベルではどうして田中さんのような人を推す経営者が出て
こないのでしょうか。こう考えてみると、鈴木修さんが、市と町が
一緒になって県に要望を出せというのは正しいのですが、それを自
分で直接県知事や部長に言わなかったり、県民から浮き上がって静
岡空港を押し進める県知事を推薦したりしている所は、やはり違う
のではないかと思います。田中康夫さんを推した八十二銀行の頭取
との違いがここにあるように思います。

(2003年04月04日発行)