小父さんから

ミーハー小父さんの落書き帳

映画 『あなたへ』 2012年

2012年09月10日 | 映画
名優・高倉健の『単騎、千里を走る。』以来、6年ぶりの映画出演を果たした本作は、健さんの205本目の出演作であり、『夜叉』『あ・うん』『鉄道員(ぽっぽや)』など、数々の名作でコンビを組んできた降旗康男監督と20作目のタッグとなる感動の人間ドラマだ。妻の遺骨を散骨するため、そして妻の生前の真意を知るために北陸から九州まで車で旅をする主人公の、1200キロに及ぶ旅路を描いたロードムービーだ。

北陸の刑務所に指導技官として勤務する倉島英二は、亡くなった最愛の妻・洋子が生前にしたためた1通の絵手紙を受け取る。そこには「故郷の海に散骨してほしい」と書かれてあった。英二は洋子が生前には語らなかったその真意を知るため、キャンピングカーに乗り彼女の故郷・九州へと向かう。その道中で出会うさまざまな人々。彼らと交流し、悩みや思いに触れていくうちに、妻との何気ない日常の記憶が蘇ってくる。

出演
高倉健、田中裕子、佐藤浩市、草なぎ剛 、余貴美子、綾瀬はるか、三浦貴大、大滝秀治 、長塚京三、原田美枝子、浅野忠信 、北野武           goo映画



  


映画『あなたへ』  
 




 NHKのプロフェッショナル仕事の流儀で高倉健スペシャルを観て早速映画館に行ってきた。テレビで見た高倉健氏の大きな年輪を感じさせる人となりにはあこがれを持ってしまった。

 映画の中で漁船を出してくれる大滝秀治氏に礼を言って別れるシーンでは撮影が終わっても本物の涙を流して撮影終了後まで泣いていた。小父さんももらい泣きしたね。演技ってそこまでやるのか、本物の感情移入だね。

 さてさて映画の方は超豪華スタッフ、主演の高倉健、田中裕子以外は皆少ししか出ないのに、主演を張れる佐藤浩市、草なぎ剛、原田美枝子、浅野忠信 に来年の大河ドラマ「八重の桜」の綾瀬はるかも出番はちょっと。北野武(ビートたけし)も主演と監督までやる人だ。ビートたけしは国語の教師でナインティナインの岡村隆史は居酒屋の店長なのか?。そうそう頭の写真の阪神タイガースのはっぴ着ているのが岡村だと思う。小父さんの応援している山口百恵の息子三浦貴大も居た(笑)。

 田中裕子が残した絵手紙がいくつも出てきたので趣味の姉に電話してあげなくっちゃーなんて思って観ていた。スタートは雪を被った北アルプスを背景にした富山の町。京都から大阪の道頓堀を過ぎると、なんと兵庫の天空の城・竹田城で田中裕子がマイクの前に歌っているではないか!関門海峡に関門トンネルは小父さんの故郷、そして平戸の漁村へと舞台は移る。妻・田中裕子への想い出とロードムービーが何度も交錯してくる。死別そのものは描かれていないが高倉健さんの寂しさが小父さんの長兄のそれと重なった。日中合作テレビ『蒼穹の昴 』の西太后役とは全く違う田中裕子(沢田研二の嫁はん)と原田美枝子がとても魅力的だ。

 高倉健さんを映画館で観たのは、確か中国に一人で乗り込んで素人ばかりを集めて撮った『単騎、千里を走る。』しかないのだが、あの静かな感動がこの映画にもあった。あれから映画をやっていなかったのか!台詞は実にに少ないが、顔と体で演技するんだね。大御所ってこんな人のことなんだろう。81歳だって、元気なものだ。今晩もNHKインタビューで出演するそうだ。興味のある人はどうぞ。

  大事なことを忘れてた。放浪の俳人“種田山頭火”が繰り返し出てくる。これしびれるね。
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10 コメント

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おはようございます (はちきんイジー)
2012-09-10 21:51:37
もう 81歳になられるんですね

プロとしての日々の心がけ

素晴らしいですね

この映画 ぜひ見てみたいです

ご紹介ありがとう
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健さん♪ (pinky)
2012-09-10 23:09:24
小父さん、こんばんは。

久々の高倉健さん主演の映画をご覧に行かれたのですね。
長年連れ添い、何もかもわかっていたつもりでも
知らないことがいろいろとあるのでしょうね。
先立たれた奥さん殻の手紙には何が書いてあったのか
とても気になります。
これはぜひ、観なくちゃいけませんね。

ところで、予告編の後に現れた動画にスマスマにに出演された
健さんを見つけました。
生出演は初めてだとか。
新たな魅力発見でした!

返信する
はちきんイジー さんへ (小父さん)
2012-09-11 00:05:39
私も81歳だってんで驚きました。
とても元気です。
NHKの特集をふたつ見てみると、撮影中、ロケ現場で
椅子に座らないらしいです。
撮影の準備をしているみんなの仕事をじっと見ていて
映画はその人たちが創っているんだと言ってました。
また冬の寒い日でもストーブにあたらないんだとか
みんなにとても気遣いをされますね。

たぶんとても禁欲的な私生活のようです。
二回のテレビにもたくさんの芸能人が出てきましたが
スター連中が皆、彼の前ではカチカチになっていますね。

上に
>大滝秀治氏(87歳)に礼を言って別れるシーン
のことを書きましたが、大滝さんのことはとても尊敬
をしておられて、今回もとても勉強になったと言ってました。
撮影が終わっても、体を二つに折って礼儀をつくしていましたね。
大滝秀治氏の演技は渋いですよ。
また、本当に上手です。
若年性アルツハイマー病を描いた映画『明日の記憶』でもhttp://blog.goo.ne.jp/goo221947/e/3038d9516c431d6cc7bed279c80586dc
渡辺謙との短いやりとりに私はしびれました。

大滝秀治さんって下の写真の人です。
http://bit.ly/QzwTz0
返信する
pinky さんへ (小父さん)
2012-09-11 00:26:19
高倉健さんの映画はテレビでいくつか観ているとは思いますが、
映画館は、二度目ですね。
先ほどのテレビで中国での映画『単騎、千里を走る。』の撮影が終わって
皆と別れる時に高倉健さん、大泣きしていましたね。
たぶん、このドキュメンタリーは私が観たものの一部だと
思いますが、映画が出来た時、とても大きな劇場で
超満員の中国人の歓迎を受けていましたね。
これってとても大きな日中友好だと思いましたもん。

映画の中の二人は晩婚なんですよ。
そして不器用な二人がいっしょになったという感じですが
映画が始まった時は、もう田中裕子は故人でした。
うわぁー、pinkyさんが映画をご覧にになったらまたいい論評が聴けますね。

>ところで、予告編の後に現れた動画にスマスマにに出演された

私もYou Tube を回して観てみました。
楽しいですね。二度のNHK特番ではたくさんそんなシーンが出てきました。

先ほどは、撮影所で宇崎竜童に堤真一に薬師丸ひろ子が緊張して対面していました。

あの大御所が、特に長崎の平戸では撮影現場のたくさんの住民の方から子供までにとても細やかな気配りをしていたのには感心させられました。

正直、光源氏なんかより高倉健になりたいですね(笑)
返信する
Unknown (ree)
2012-09-11 00:52:06
これは祖母が好きだろうなぁ。
健さんファンですから。
面白そうな内容ですね。
観てみたいです。
返信する
こんにちは (はちきんイジー)
2012-09-11 03:46:21
大滝秀治さん 覚えています

その明日の記憶 という映画も非常に興味を持ちますね

返信する
ree さんへ (小父さん)
2012-09-11 11:11:40
そうか、reeさんの祖母さまの世代にも人気あったんですね。

私も高校の頃か、友人の誘いでひょっとしたら3本だての
安い映画館で任侠ものを観たかもしれませんがよく思い出せません。

『幸福の黄色いハンカチ 』はテレビで観て感動的でした。
ところが、この映画、そしてNHKの特番を観て高倉健という人の大きさ魅了されましたね。
81歳の俳優さんのファンになるのは、ちと遅すぎですが(笑)、ビートたけしから、宇崎竜童に堤真一までが緊張するってびっくりしましたね。

上の動画の終わりについているスマップの二人の感動と緊張は、突然彼らのスタジオに来たマイケル・ジャクソンの時の番組を思い出しました。

映画って演技だけじゃーないんですね。スターが作るものだということも今回、感じました。
返信する
はちきんイジー さんへ (小父さん)
2012-09-11 11:37:22
はっはっは
大滝秀治さん のこと覚えておられますか。
たぶん、もう引退されたかと思いますが、とてもいい味を出されていました。
高倉健さんはハリウッド映画もよく観て研究されているらしいですが、昨夜はゴッドファーザーの銃弾に打たれて
横たわっているマーロン・ブランド (ヴィトー・コルレオーネ) の演技とTHE DEER HUNTER のロバート・デニーロ
を観た時は震えたとのことです。彼とは友達だとNHKは紹介していました。
デニーロ自身はこの映画をまだ演技しろと言ってもできないくらいの渾身の作らしいです。

映画『明日の記憶』も大変話題になりました。これは
DVDは出回っていると思います。

『あなたへ』は現在公開中なのでDVD化は先でしょう。
今年のカナダのモントリオール世界映画祭には高倉健さんゲストで参加してましたね。
この映画祭では鉄道員 (ぽっぽや)で 1999年に主演男優賞を受賞しています。
『あなたへ』はコンペ部門以外の審査員が選ぶエキュメニカル賞特別賞を受賞とのことです。
返信する
おはようございます (shoppgirl)
2012-09-12 07:13:34
 小父さん、おはようございます。

高倉健さんの映画は観たことがないです。
日本映画界の大スターですね。

『オトコは黙ってサッポロビール』
このCMは三船敏郎さんですけど寡黙なイメージの方。

先日この映画で共演している草剛さんがテレビ番組で
高倉さんは“スタッフの皆さんが懸命に仕事をしているのに自分は椅子には座れない”
と仰っていた話しているのを耳にして
『実るほど 頭を垂れる 稲穂かな』 と言う諺を連想しました。
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shoppgirl さんへ (小父さん)
2012-09-12 13:33:06
この映画は、高倉健という巨人と、日本各地を
バックグランドにした娯楽性と、
草君というタレントのコミックが同居しています。

もちろん田中裕子ほかの大きなテーマは流れているんですが・・・。

草君、いか弁当だったか、物産展みたいに全国を回っているんですが、
主任と呼ばれて佐藤浩市を部下に従えているわ、
通りすがりの高倉健をこき使う、こき使う!もう傑作
でした。
映画の役を離れると草、佐藤共々高倉の前ではとても緊張するんですがね・・・。

いやー、私は高倉健(という人格)に今でもなりたいですよ。
すばらしい俳優であり(佐藤浩市が言うには不世出の人)、人格者ですね。
ひょっとしたら変人かも?(笑)
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