日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





「上」の続き)




◆インタビュー:「08憲章」が中国を変える!――香港誌『開放』編集長・金鐘氏




  

           金鐘氏近影(2007年)                1994年、劉暁波氏(左)と



■格段に進化した「民主化綱領」

 ――「08憲章」は事実上現在の中共一党独裁体制を否定し、一方で民主的国家の成立を目指すと宣言したものとみていいか?

「その通り。中国を日本のような民主国家にするというものだ。ただ(「08憲章」の文面では)『一党独裁』という言葉は避けているが」

 ――「08憲章」は長期的ビジョンとしての提案なのか、それとも切迫感に満ちた「檄文」とみるべきか?

「中国の民主化は長期的な目標。『08憲章』が主張しているものの多くは短期間で実現できるものではない。だが『08憲章』の発表に踏み切ったのは切迫感によるもの。中国社会の人権、法治、両極分化などといった不公正が、社会における様々な対立をエスカレートさせている。『時代遅れした現行の体制はもはや改める他ないことを、災難のような収拾のつかない状況が明示している』と『08憲章』の前言にある通りだ。憲政制度改革への着手は待ったなし、ともいえる。官民ともにそういう共通認識を持つべきだ」

 ――1989年の民主化運動~天安門事件当時と比べて、「08憲章」の主張する内容には相違点や進歩した点はあるか?

「1989年の学生運動(民主化運動)は、北京の大学生が官僚による汚職蔓延への反発や胡燿邦の再評価を求めたことに始まり、それが報道の自由、トウ小平引退を求めるという、国内はもとより世界の民主化運動を震撼させる圧倒的な動きに発展した。鎮圧されてはしまったが、その意義は極めて大きい。だがあの運動は、全体主義体制を根本から全面的に改造するという大方針を最後まで打ち出すことはなかった」

「当時の天安門広場のリーダーたちは結局のところ、政治的・思想的にまだ未熟な大学生だったからね。だが今回の『08憲章』はほぼ形の整った中国改造の民主化綱領で、ここ百年の中国における無数の志士たちの心血と夢が凝縮されている。だから内容についていえば、『08憲章』は明らかに1989年の学生運動よりも遥かに高い見地に立ち、とても成熟したものになっている」


■切迫した危機意識が生んだ「08憲章」

 ――中国国内の知識人たちが「08憲章」を発表した動機は?

「動機は3つあると思う。まずは現実的な切迫感。歪んだ形での発展が、根深く広範で際限のない悪影響を中国にもたらしているという点だ。それが良知ある知識人の心に重くのしかかっている」

「第二に、ここ20年近くの中国の『国民社会』の発育と成長が、『皇帝への上書』といった伝統的な考え方から知識人を解放し、社会に直接訴えかけるスタイルを生み出した。それが今回、わずかな時間で300名以上もの、しかもその大半は知名度も活動分野もバラバラな人たちの署名を集め得た要因だ」

「第三点は、外国の経験に学んだこと。チェコの劇作家ヴァーツラフ・ハヴェル氏が1977年、ヘルシンキ宣言に織り込まれた人権擁護を当局に対し求めた『憲章77』が、1980年代のチェコや東欧の民主化に歴史的貢献を果たした。これは中国の知識人たちにとって忘れることのできない啓示だ」

 ――「08憲章」の起草作業はいつごろから?

「『08憲章』の起草作業が始まったのが具体的にいつごろかは,私も知らない。ただ、来年の『六四』20周年と今年の世界人権宣言60周年という二つの節目を迎えるにあたって、発起人たちの間で話し合いが行われたとは聞いている。結局12月10日の世界人権デーに今回の文書を発表することにした訳だが、執筆にはあまり時間をかけていないようだ」

「執筆者の中心的存在である劉暁波氏は、海外の中文メディアでよく知られている政論家。この20年来北京に居を構えて、中国社会と政治に対する鋭敏な観察者というスタンスを貫いている。1988年に北京師範大学で博士号をとり、過去に中国独立作家ペンクラブの会長を務めたこともある」

 ――わざわざこの時期を選んで「08憲章」を発表したことに何か含みはあるのか?国内の経済・社会状況に混乱が出始めたというタイミングとの関係は?

「『08憲章』の出現が中国社会の悪化と危機に関係していることは話した通りだ。だが今日(12月10日)発表したのは、単に世界人権デーに合わせただけのこと。もちろんこれは非常に良いタイミングだ。チェコの『憲章77』も人権擁護の名の下に発表されたことを忘れないでほしい」


■保護者なし。投獄覚悟の孤独な闘争

 ――中国国内で「08憲章」のようなものを発表するというのは政治的リスクが極めて高いものと考えるが?

「そう、リスクがある。12月8日の夜に、劉暁波氏は『国家政権顛覆煽動罪』で『刑事拘留』された。劉氏は『08憲章』を起草するに際して、投獄に備えてちゃんと用意をしていたそうだ。ハヴェル氏も当時、日用生活品を整えていつ逮捕されてもいいようにしていたというが、これは全く常人には理解できない、崇高な使命感を有した人の覚悟だ」

 ――発起人をはじめ署名した知識人たちは何を拠りどころとしているのか?後ろ盾はあるのか?

「彼らに後ろ盾がいるかだって?人に聞かれたことがあるよ。戊戌の変法の康有為ら六君子には光緒帝がいて、1989年の民主化運動には趙紫陽がいたが、いまは誰が『08憲章』のメンバーを保護しているかってね。私の知識と分析でいえば、『08憲章』には保護者の存在が全く見出せない」

 ――1989年の民主化運動のときは、党中央にも趙紫陽のブレーンなど民主化を支持する開明的なグループがいたが、現在はどうか?いまの中国に「08憲章」を支持あるいは保護する政治勢力は存在するか?

「歴史を振り返る必要があるね。あのとき趙紫陽派が学生運動の後ろ盾だったかどうかはともかく、少なくとも学生運動に同情的で武力鎮圧には反対していた」

「1980年代を通じて行われた中国共産党上層部の権力闘争というのは、国家も国民をも滅茶苦茶にした文化大革命を経て反省の念を深めた胡燿邦や趙紫陽ら第二世代の指導者と、トウ小平に代表される保守的・伝統的観念の元老派というべき第一世代との間に発生した調和しようのない衝突といっていい」

「この衝突は元老派が学生運動を武力鎮圧したことで終わった。以後現在までの20年間、中共当局は銭ゲバな経済路線を強力に推進して、社会をまるごと、カネこそ全ての世界にしてしまった。様々な利益でエリートの大半を縛り上げて、国家の命脈、中枢部そして痛点を掌握したんだ」

「権力者とエリートが利益共同体となって、貧民たる庶民を圧制の下に置いた。そうなると1980年代のような党上層部内の対立はもう起こらない。連中はどんな反体制的な動向に対処するにせよ、共通した立場にあるからね」

「つまり、党中央には『08憲章』を支持する政治勢力が存在することはない。たとえ内心では同情していても、ひとつの勢力を形成するには至らない。民主派・自由派知識分子で党員になっている者は『08憲章』に間違いなく共鳴するだろうが、その程度の支持で上層部を動かすのは困難だ」


■大学生より庶民に期待

 ――現在の大学生は質の面で1989年当時より大きく劣り、社会的な問題意識も希薄なように思えるが?

「その見方には全く同感だ」

 ――では「08憲章」が大学生の間で広く支持されると思うか?

「大学生の政治への情熱は20年前とは比べようもない。だから『08憲章』を支持する学生はいるとしても限定的だろう。内心では支持していても名乗り出る度胸はないだろうね」

 ――「08憲章」を発表することで学生運動の再現を期待するという意図はあるのか?

「1989年の学生運動を再現するには、『08憲章』ひとつだけでは足りないな」

 ――「08憲章」は広範な庶民の支持を得られるか?

「一般社会での支持度は大学生や知識人たちよりも高くなると思う。特に基本的な権利すら侵害されている底辺の民衆やネットユーザーあたりだね。でも彼らの意思表示の方法は制約を受けるだろうな」

 ――「08憲章」は海外の中国人たちの間で、また国際世論に広く支持されるか?

「海外の中国人は中国本土や香港、台湾よりも強く支持するだろう。国際世論からも一定の支持を得られると思うが、もちろん1989年のように熱烈なものにはならない。(『08憲章』は)ただ一片の文書に過ぎないし、それが運動にも発展していないからね。世界的な経済危機にあって、多くの国が中国経済の支援に頼っているという側面もある」


■当局は強硬姿勢、対話より暴力か

 ――中国当局は「08憲章」についてどういう形で対処するか?

「中共当局は強硬な態度で臨んでくる、というのが私の見方だ。劉暁波氏を『刑事拘留』したのは不吉な前兆といえる。2009年は中国の『政治の年』だ。天安門事件20周年、チベット暴動50周年と、いずれも『多事多難の年』になることを感じさせる」

「治安系統を統括する周永康(党中央政治局常務委員)は江沢民系の保守的な人物で、独裁の威力の信奉者だ。劉暁波氏の逮捕を『2009年の鎮圧を控えたお掃除』だなんて言う者もいる」

「『蘇東波』(ソ連・東欧社会主義政権の相次ぐ崩壊)は中共にとっての悪夢。連中は『08憲章』が『憲章77』になることを決して許さないだろう。ネット上の規制を強化して『08憲章』が広まるのを封殺するだろうね」

「ただ翻って考えれば、強力な鎮圧はより大きな抵抗と社会の動乱を招くだけだから、賢明な対処法は暴力ではなく対話に他ならない。そのどちらを選ぶかについて中共上層部では意見が分かれるかも知れないが、賢明な意見が大勢を占めるのは難しいと私はみている」

 ――あなたが「08憲章」に署名した理由は?

「私が編集長を務める『開放』が創刊以来22年間、一貫して守ってきた政治的理想と原則が,『08憲章』と完全に一致したからだ。それに劉暁波博士は長年にわたる寄稿者であり、私たちの友人でもある。彼は『開放』に数多くの素晴らしい政治評論を書いてくれたし、言行一致で深い内省力を持った尊敬に値する人物だ。だから『08憲章』の推敲中の原稿が私のところに回ってきたとき、公に彼を支持しようと決意した」


■暁闇に包まれて結実の日を待つ

 ――現在、中国の経済・社会状況は坐視できない混乱した状況に陥りつつあるようにみえるが、今回の「08憲章」の発表は中共政権に対する致命的な一撃となるか?中国に平和的変革による民主化実現を促すものとなるか?

「それこそが『08憲章』の起草者,署名者と数多くの署名していない中国人の願いだ。差し当たってどういう運命をたどることになろうと、『08憲章』は長期的な影響力を有していると私は確信している。それは1989年の民主化運動のような勇壮なものではないかも知れないが、種として密やかに中国人の心に入り込んで根を張り、いずれ花を咲かせて実を結ぶことだろう」

「新時代の理性は必ずや暴力に守られた邪悪に取って代わる。アジアにおいて初めての共和国を成立させた民族は、必ずその栄光を取り戻すだろう」

「しかし、私たちはいま少し黎明を控えた暁闇に耐えなければならない。著名な余英時氏(米プリンストン大教授、『08憲章』署名者)からは、死に際の猛虎の凶暴さを見くびるな、と忠告されたよ」

「確かに中国共産党による統治は強大で多種多様であるだけでなく、その手段も極めて巧みで手が込んでいる上に,より緻密なものになりつつある。これが『08憲章』の前に立ちはだかる現実なのだ」
(2008年12月10日 / 聞き手:河井森太郎)


 ――――


■金鐘氏プロフィール

 1980年に中国本土から香港へ転居。1981年に中国情報月刊誌『七十年代』編集者となり、1987年に中国情報月刊誌『開放』を創刊、編集長として現在に至る。

 1997年からは開放出版社の編集長職も兼任し、『毛澤東鮮為人知的故事』(2006年)、『趙紫陽軟禁中的談話』(2007年)などのヒット作を刊行。著書に『小平的中國』『中國的演變』、編著に『共產中國五十年』『紅朝宰相周恩來』。『趙紫陽軟禁中的談話』と『紅朝宰相周恩來』は和訳版が日本で発売されている。

 1994年に台湾誌『中国通』の特集企画「華人の中国問題専門家はこの10人」の一人に選ばれる。「08憲章」発起人の中心人物・劉暁波氏は20年来の知己。1988年に行った劉氏へのインタビューが後に中国当局による劉氏批判の主要根拠となり、香港はもとより中国国内でも話題を呼んだ。香港の政論家としては中国政府によって入国を禁じられている唯一の人物(1996年~)。



 【※注】今回の記事(上下)の拡散用に文字稿(画像なし)をダウンロードできるようにしました。

 http://www.csync.net/service/file/view.cgi?id=1229052677

 ダウンロードしてコピペするだけです。ブログなどでどんどん使っちゃって下さい。その方が金鐘氏も私も嬉しいですし、「08憲章」に署名した人たちはもっと喜んでくれる筈。ただし金鐘氏の承認を得てやっていることなので、冒頭か文末に、

「【※注】この記事はブログ「日々是チナヲチ。」(http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/)の了解を得て同ブログより転載したものです。」

 の一文だけは必ず明記するようにして下さい。m(__)m




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コメント ( 32 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (Unknown)
2008-12-12 03:11:18
まぁ 民主化なんかしたら
インドみたいになるのは目に見えてるけどね・・・

花嫁が持参金持ってきて
花嫁殺したら持参金のおかわりできたり

誰が嫁いでくるのかは不明

旦那が死んだら後追いしないといけなかったり

タタ財閥みたいに金持ちとの二分化したり

金で票を買ったり
反対勢力はすべて追放逮捕されて

民主人士って何も考えてないのね

 
 
 
祝著名人士平安 (せは゜たくろう)
2008-12-12 05:32:07
翻訳お疲れ様でした。

今回の「08憲章」は1988年にCCTVで放映された連続ドキュメンタリー番組「河殤」を彷彿とさせます。

思わず「河殤」をyou tubeで探してみましたが、ありました。
http://jp.youtube.com/watch?v=7shq-MXV_hQ

河殤を超える影響力が中国社会に及ぼしたら、ワクテカなことになるんでしょうね。
 
 
 
すばらしいインタビュー記事ですね (wkwk)
2008-12-12 05:48:45
こちらまで熱くなるインタビューです。過去の運動との違い、現状の分析など一言一句に唸らされます。

中国国内で、未来に対する閉塞感、切迫感は相当強まってるんでしょうね。
オリンピックの熱狂の後の空虚感、そして経済危機がそれに拍車をかけているのかもしれません。

そこで、この「08憲章」の精神がどのように広がりどう結びついていくか、いろんな動きを巻き込み、取り入れられていくのか、ワクワクしながら見ていきたいものです。微力ながらいろんな人に知らせて行きたいです。

お疲れかとは思いますが、ぜひ中文のほうもアップよろしくお願いします。
 
 
 
削除人活躍す! (乙どす。)
2008-12-12 07:06:38
御家人さんインタビューお疲れさまです。

「当局の初動」を知る人の報告から察するに、大っぴらに支持を表明したり、好反応を示すサイトは、片っ端から削除され、現在は、無難なものや、憲章に批判的なものを中心に閲覧が可能な状態なのではないかと思います。

当初削除されまくったと言われる過激(?!)サイトがどのようなものであったのかは、大変気になるところではあります。

憲章(民主化署名)に関する中国ネット民の意見
ttp://blog.goo.ne.jp/dongyingwenren/e/5f9944d85db390e5cdfe6e915e735d7008
 
 
 
後ろ盾 (いとのこ)
2008-12-12 07:23:46
官にも軍にも無しですか。
あれ、軍関係は言及してなかったですね。
どっかに渡りは付けてるけどまだ隠しダマの段階とかいろいろ勘ぐりたくなります。

でも、これはこれでこのまま通るとウイグル・チベット・モンゴルは、離れていきそうですけど。
台湾は………、多分これが成っても一緒にはならないような。
満州は、もう血統的に駆逐されてるでしょうからいいとして、後は北京・上海、沿海・内陸ですか。
流石に気が早過ぎですかね。

で、「庶民に期待」ですが、私にゃあそれが一番「?」な気が………。

というわけで出勤時間なんでとりあえずこれでお茶を濁して今後に注目してます。
 
 
 
どうせ出すなら好景気の時に出すべきだったんじゃ・・・ (N)
2008-12-12 09:03:23
不満が高まってる時に出しデモや暴動に繋がったら踏み潰されて終わりじゃないかと。
あー、でも景気が良い時じゃ市民に相手されないか・・・。

個人的には一般国民の反日がどの程度なのかにもよるけど、民主化には早いと思うし、日本の国益に合わないような気がする。
今民主化したら感情的な国民に後押しされた反日政府になりかねないんじゃないでしょうか。
 
 
 
Unknown (民す党)
2008-12-12 09:17:06
早々の翻訳、ご苦労さまです。
ベルリンの壁は、思いもよらない小さな穴から崩れましたが、天安門も崩れる時には、あっけないかもしれません。
中国共産党の腐敗(富・権力の独占、法律の恣意的運用)に対する民衆の怒り次第のような気がします。
 
 
 
さっそく拝借! (kolgo13)
2008-12-12 11:15:52
「【※注】以上の記事は・・・・」を「以下の・・・」に書き換え、冒頭に置かせていただきました。
 
 
 
代理カキコ求ム。 (御家人)
2008-12-12 11:39:40
皆さんコメントありがとうございます。m(__)m

現在消耗により充電中のため編集後記などは後日に。

ところで、「08憲章」について「2ちゃんねる」(ニュース速報+)に関連スレッドが立っています。

【国際】 「中国、一党独裁体制をやめろ!」…中国で弁護士ら300人以上が署名★2
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1228957654/l50

拡散希望のため書き込もうとしたのですが、プロバイダ規制で挫折。

どなたか以下の文言を当該スレッドに書き込んで頂ければ幸いです。

 ――――

ブログ「日々是チナヲチ」の御家人と申します。m(__)m

このほど今回の件につき、署名者の一人でもある著名なチャイナ・ウォッチャー金鐘氏に
インタビューすることができました。

お目汚しですが、宜しければご一読下さい。

【転載歓迎】「08憲章」が中国を変える!――『開放』編集長・金鐘氏(上下)
http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/e/e36c54c3f5a7312ac3dc7c87e20fe9a4

拡散希望のため文字稿(画像なし)をダウンロードできるようにしました。
http://www.csync.net/service/file/view.cgi?id=1229046923

どんどん転載しちゃって下さい。ただし金鐘氏の承認を得てやっていることなので、最後の一行、

「【※注】以上の記事はブログ「日々是チナヲチ。」(http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/)の了解を得て同ブログより転載したものです。」

(プロバイダ規制のため御家人の代理人によるカキコ)

 ――――

何卒宜しくお願い申し上げます。
 
 
 
有志の方へ。 (御家人)
2008-12-12 11:56:53
「2ちゃんねる」での瞬速なる代理カキコ、本当にありがとうございます。m(__)m

苦労した甲斐がありました。疲労しているせいか、つい目から汗が……。

御覧の通り拙文はあくまでも「拙」ですが、金鐘氏の現状認識や分析には、さすがチャイナ・ウォッチャーの第一人者とうならせるものがあります。難解な状況をわかりやすく簡潔に説明してしまえるあたりは正にプロ中のプロならでは。

ダウンロード推奨です。写真やら何やらがない分、ここより読みやすいかも(笑)。ブログだとhtmlのタグを多用するため字数制限(1万字)に引っかかってしまうので、上下に分けたりしなければならないのです。
 
 
 
Unknown (sinpenzakki)
2008-12-12 13:08:18
力作インタビューですね。すばらしい。何といっても直接連絡を取るところがすごい。
ちなみに、下記ページには08憲章の日本語訳全文が掲載されています。御家人さんの金鐘インタビューを読んで興味をもたれた方はこちらもご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/597ba5ce0aa3d216cfc15f464f68cfd2
 
 
 
こういうコラボ、待ってました! (dongze)
2008-12-12 14:11:58
御家人さん、

今度はこっちが書き込み遅れw
2日ほどほって置いたら、、、すごい企画ですね。ホント
で、これ、翻訳版以外に中国語版掲載するともっと良いかも。
 
 
 
Unknown (御家人)
2008-12-12 14:24:19
dongzeさん、勤務中に何してるんですか(笑)。

中国語版の掲載についてはちょっと時間を下さい。金鐘氏から原稿が届いたとき、もう標題つきのインタビュー記事の体裁になっていたので(笑)。

もしや……と思ったら案の定、香港の媒体に出す予定のようです。さっき連絡がありました。急いでいるようなので新聞に出すのなら明日か明後日。当然そちら優先となるので、発表後にこちらでの掲載許可をもらうことにします。
 
 
 
激動の時代 (五香粉)
2008-12-12 15:11:28
金鐘さん、月並みな言い方ですが格好良いです。
どうも、年をとったせいか、涙腺が弱くなって困りますわ

幕末に死をも厭わずそれぞれの思いで生きた志士を彷彿とさせます。小生、日本で住む野次馬に過ぎませんが、情報を広めるお手伝いは出来ます。フリーチベット運動と大きな輪の一環になると良いですね。

御家人さん、張り切りすぎないでくださいね。
傷病兵は、内地に返されますぞ。
 
 
 
まだ熟読してませんが (go-ichi)
2008-12-12 20:31:37
取り急ぎ転載させていただきました。
まだ斜め読みしかしてませんがこの後熟読します。

ところで、中国語の原文の転載はどうなんでしょうか?
 
 
 
全文引用の転載をさせていただきます (ユリウス)
2008-12-12 22:29:34
素晴らしい記事を書いてくださり、ありがとうございました。
情報に半信半疑のところがありましたが、あなたのお陰で中国で何が起ろうとしているのか、大きなマグマが動いているのを、ハッキリ認識できました。

こちらのサイトを紹介した上で、小生のBlogに全文を引用させていただきます。
ありがとうございました。

 
 
 
昨日はつい興奮して! (dongze)
2008-12-13 14:09:18
御家人さん、
禁断の昼書き込みでした!(でも大丈夫、会社のIDではありませ~ん)
こういう動きを(チベット/ウイグルやカレンも含めて)電脳空間に続々とうめこんでいきましょう。
 
 
 
インタビュー記事の原文。 (御家人)
2008-12-13 18:19:19
 インタビュー記事の原文(中国語版)ですが……ふとのぞいたタレ込みサイト「博訊網」のトップページ「焦點新聞」の中に並んでいました。

 ぐぐってみたら、たぶん香港紙(電子版)からの転載ではないかと。金鐘さん当ブログを持ち上げ過ぎ。orz
 
 
 
コメントありがとうございます。 (御家人)
2008-12-13 20:16:19
>>せは゜たくろうさん
 翻訳は心身共に疲れます。2000字翻訳するなら中国語で好きに4000字書かせてもらうほうがずっと楽です。『河殤』には物凄いメッセージ性がありました。私の中国語のカタチやリズムは、たぶん『河殤』と『九十年代』と香港の一部コラムニストを足したようなものでできています。見事に消化不良ですけど。orz


>>wkwkさん
 金鐘氏はさすがに一流のチャイナウォッチャーです。物事の本質を探り当てるスキルが抜群。それゆえ短い言葉で深みがありつつも、わかりやすく事態のひとつひとつを説明できるのだと思います。中国の心ある知識人たちは社会状況に過敏すぎるところもありますが、今回の切迫感はホンモノなのでしょう。「08憲章」署名者に農民や労働者が多数名を列ねていることがそれを証明しています。中共政権はそれに戦慄していることでしょう。インテリだけなら怖くも何ともないでしょうけど、庶民にまで浸透すると展開が読めなくなりますから。


>>乙どす。さん
 実は、劉暁波氏らの拘束を受けて、「08憲章」は予定を前倒しして発表されました。8日夜、遅くとも9日にはネットに出回っていたと思います。10日からサクサクやっても後の祭。たくさん削除されていますけど、すっかり出回った後ではないかと。


>>いとのこさん
 「08憲章」への支持が思わぬ広がりをみせたとすれば、軍部の中の対外強硬派がそれに便乗して何かやらかすかも知れませんね。この種の声明は往々にして書斎派の中だけで終わるものですが、経済・社会状況が状況だけに、正に庶民に浸透するかどうかがカギだと思います。


>>Nさん
 中国は民度が低いですから、庶民と知識人との間の認識力の差というのは想像以上のものがあります。御指摘の通り民主化には早いですし、そもそも無理なような気も。ただこのタイミングで出たことでデモや暴動が広がるのなら、それはそれでいいのではないかと。「世界の工場」と慢心していた中共政権もいま慌てまくっているところですから、国際世論の手前、当分は派手に動けないのではないかと思います。それから、中国共産党への憎悪に比べたら、庶民レベルでの「反日」なんて屁のようなものですよ。これは中国人(本土)に身内扱いされれば理解できるかと思います。


>>民す党さん
>中国共産党の腐敗(富・権力の独占、法律の恣意的運用)に対する民衆の怒り次第のような気がします。
 ズバリ、そこだと思います。金鐘氏が大学生やインテリより庶民に期待しているのも、党幹部の汚職や横暴、特権ビジネスなどを日常的に目にして憤懣を蓄積させているからではないかと私は思います。


>>kolgo13さん
 御無沙汰しております。ブログをやってらっしゃったんですね。たぶんこれかな……という見当はつきました(笑)。


>>sinpenzakkiさん
>何といっても直接連絡を取るところがすごい。
 いやこれは大したことではないのです。何事もダメ元で当たって砕けろですから。あと私の場合、恩師が清王朝の親王家の血筋なので、権威に多寡をくくるという悪い癖がついています。皇室が相手なら私もビビるかも知れませんけど。それにしてもお見事な翻訳、私も参考にさせて頂きます。しかしよくあんなに訳しましたね!私にはとても真似できません。


>>五香粉さん
 私も本当に久しぶりに、中国の知識人魂にふれたような気がしました。正に志士です。あの身を張る決意というものは、いまを生きる私たち日本人には実感として捉え切れないものでしょう。私だってせめて張り切るぐらいはさせてもらいませんと。ところで東亜での御支援、ありがとうございました。m(__)m


>>go-ichiさん
 転載ありがとうございます。「08憲章」を出すに至らしめた中国社会の現状をしっかり把握しておかないと日本と日本人も痛い目に遭う(特に対中進出した日系企業とか)、というのも転載歓迎の理由のひとつです。1989年の民主化運動~天安門事件を上海で体験した立場からいえば、中国のような物事が理屈通りに運びにくい国は、いったん事態が動き出すと信じられないような速さで信じられないような展開になっていきます。あとインタビュー記事の原文は上の方で書きましたけどネット上の中文媒体ですでに公開されております。一応当ブログでも出しておいた方がいいのでしょうか?


>>ユリウスさん
 転載ありがとうございます。日本のマスコミが詳報しないのが歯がゆくなるくらい、今回の事態は特別なものです。歯がゆいからつい私も動いてしまった訳ですけど。……御指摘の通り大きなマグマが動いているといった感じで、ダライ・ラマも「08憲章」とその署名者数の多さについて「感動し、鼓舞された」との声明を出しています。劉暁波氏の逮捕には米国政府報道官も何か言及していた筈。それから今回は金鐘氏の誠実で生真面目な一面にふれることができたのも私にとっては大きな収穫でした(この人はその世界では本当に有名人なので)。江沢民の愛国主義教育で育った世代による「愛国無罪」の「愛国」とは全く次元の違う心情です。祖国愛とでもいうべきでしょうか。

 ――――

>>マスコミの皆々様方
 素人が出しゃばってプロである皆さんを出し抜いてしまいました。誠に申し訳ありません。心よりおわび申し上げます。m(__)m
 
 
 
Unknown (Unknown)
2008-12-13 21:29:31
御家人さん、

もう出てますかwそうですかww

じゃあ、日本でも無視できないように日本語のニュースに一杯出てもらいましょう。
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081213/chn0812131907003-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081213/chn0812132023007-n1.htm


閑話休題、そういうニュースはスルーしてこういうのしか流さないとこもあるけど、
http://www.asahi.com/international/update/1213/TKY200812130229.html
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20081214k0000m030028000c.html
 
 
 
転載しました、大感謝! (練馬のんべ@家族がいちばん)
2008-12-14 12:29:20
素晴らしい記事、ありがとうございました!!!
中国サマ、きっと狂喜乱舞なさっていますね。
 
 
 
いえいえ (go-ichi)
2008-12-14 14:04:10
>一応当ブログでも出しておいた方がいいのでしょうか?
このインタビュー記事を中国人の人たちも広く見れる状況にあるのかなあという素朴な疑問です。

 
 
 
モデル (町方同心)
2008-12-14 17:38:33
「中国を日本のような民主国家にするというもの 
 だ」・・・、やはり日本は政治体制においても、
 よいお手本というわけですね。
 中共にしてみれば、経済的に繁栄した民主主義の
 隣国というのは存在自体が脅威なのですね。

 民主化運動の行方によっては、意図的な反日宣伝
 ・挑発が強化される可能性。
 こちらとしては、相手にせず、若者のソフト文化
 などをドンドン発信し「自由な社会って、ほらこん なに楽しいんだぜ~」というところを見せつけたい ですね(無論、相手からみた風景の遠いところに 
 は、海自の潜水艦部隊などが、ちらりほらりと見え ている必要はありますが)。
 
 

 
 
 
 
 
 
初めの一歩 (katze)
2008-12-15 00:33:24
これが初めの一歩となることを祈ります。
思えば中国人は,本当に不幸な人たちでしたからね。
 
 
 
Unknown (御家人)
2008-12-15 01:31:39
>>練馬のんべ@家族がいちばんさん
 転載ありがとうございます。思うに日本は日本でこの事件に関する詳報が広がっていくことが「08憲章」署名者たちへの側面支援となり、その分だけ中共政権は困ります。困る分だけ対日戦略に回す余裕がなくなり、またチベットやウイグルなど圧制に苦しむ少数民族への実質的な間接支援となるのではないかと。


>>go-ichiさん
 中国国内からでも多分規制を突破する手があるのでしょうけど、海外の中国語媒体なら今回の記事はかなり拡散されているようです。私が確認したところ主要な反体制系ニュースサイトなど12カ所に転載されていますから。きっと目に届くと思います。


>>町方同心さん
 「中国を日本のような民主国家にするというものだ」という金鐘氏の言葉は聞き手である私が日本人だから殊更にそう言ったのでしょうけど、何だか「日本は明治維新に成功したのに清王朝ではできなかった」という物言いにどこか似ています。明治維新は600年以上続いた武士政権が基盤になっていると思うのですが、中国はいつも結果ばかりをみていて、そこら辺の考察が甘いですね。この違いに気付かない限り中国の「明治維新」は成立しないと思います。中共政権が挑発的な「反日」をやるというなら、やれるもんならやってみな、てなところです。中国社会にはもうそんな余裕は残されていませんから。如何なる形の爆発であれ、蓄積されたエネルギーが噴出してしまえばそれまでだと思います。


>>katzeさん
>思えば中国人は,本当に不幸な人たちでしたからね。
 いやいや、ここで連中を甘やかしてはいけません。唯我独尊、自分たちこそ世界の中心と胡座をかいてきたツケを中国は19世紀以来、支払い続けているのだと思います。「不幸」は、恐らくまだまだ続くことでしょう。
 
 
 
動乱想定 (つばき)
2008-12-15 02:27:07
弊社の台湾取引先でははっきりと、中国の動乱
リスクを想定した予測と被害状況を推定しています。

昨年の雪害での影響は日本国内でははっきりとは報道されていませんが、今回の経済危機で来年1月から3月まので工場ラインはすべて閉鎖、および受注が激減しているところが多いです。

文字道理、シンセンまわりの治安は悪化していると
はっきりと関係者は言っております。
これも一つの動乱の前触れなのでしょうか?
 
 
 
Re:動乱想定 (御家人)
2008-12-15 02:49:43
>>つばきさん
>弊社の台湾取引先でははっきりと、中国の動乱リスクを想定した予測と被害状況を推定しています。
 実に賢明だと思います。1989年のような民主化運動ならデモだけで済みますが、今回は爆発するとすれば庶民が主役でしょう。確実に暴動になります。日本企業も工場を持っているところは泣きをみる可能性が高いでしょうね。学生運動とは違い、火がついたらどう展開するか読みにくいのが怖いところです。それから雪害の件ですが、あの問題のポイントは大雪ではなく構造的な電力不足だと私は考えています。来年は幸い不景気で表面化することにはならないでしょうけど。
 
 
 
紹介報告 (Baatarism)
2008-12-15 12:56:39
こちらでも金鐘氏インタビューと日本語訳全文を紹介させていただきました。
中国関係では久しぶりに心を沸き立たせてくれる話ですね。
しかし、未だに黙殺している珊瑚新聞は…orz

ちなみにマスコミの報道状況はGoogle Newsを見れば一目瞭然ですね。熱心なところ、一応簡単に報じているところ、黙殺しているところ…w

http://news.google.co.jp/news?hl=ja&ie=UTF-8&ncl=1259075133
 
 
 
Re:紹介報告 (御家人)
2008-12-15 22:17:15
>>Baatarismさん
 紹介して頂きありがとうございます。m(__)m

>中国関係では久しぶりに心を沸き立たせてくれる話ですね。
 いやー何というか、確かに背中を押されてつい立ち上がってしまうような大ネタではありますけど、御存知の通り私は1989年に上海で中国人学生と一緒にデモや集会に参加したり壁新聞読んだりしていましたから……。今回「蹶起」した知識人たちの心情を思うと、健気というか哀切というか、いじらしくなってしまいます。
 
 
 
中国、愚か (町方同心)
2008-12-15 23:58:24
御家人さん

 そうですね。私も、やれるもんならやってみな、と思っています。世界経済の変調は、中国経済の虚弱体質を晒すことになると思いますが、そうした状況で、「反日」を打てば、社会はどのような方向に走り出すかわからない。しかし、そのリスクを十分認識したうえで、追い詰められた現体制がそれこそ、「プチ戦争」も覚悟の上で、ギリギリのところを「演出」してくる可能性は十分にあると思います。暖簾に腕押し、柳に風と受け流す、弁慶を翻弄する牛若のしなやかさこそ、中共には最大の脅威になるのかと思います。靖国のことをことさら騒ぎ立てた、中国の愚かさが今更ながらに思い返される。
さて、08憲章の御家人さんの翻訳。私が禄を頂く先のバイトの、頭の中、常時クリスマスの女子大生連中に見せてやりました。「ほら、お前ら選挙行け。民主主義の尊さがわかったか!」と説教垂れてやりました。
 中国って選挙ないんですかぁ~、「なんか変~」
てな反応で、それなりに実情を理解したようです。
 
 
 
Unknown (おつる)
2008-12-24 01:50:42
ぜひ、ブログに転載させてください!!
よろしくお願いいたします。

先日東京新聞・中日新聞に 日本人科学者として
初めて、中国の核実験の調査の記事を発表され、
中国が隠ぺいしている核の真実を追求されている
放射線防護情報センター 札幌医科大教授の
高田純先生とも この憲章について
注目し、情報交換しているところです。
http://junta21.blog.ocn.ne.jp/blog/2008/12/post_19c3.html

 
 
 
Unknown (御家人)
2008-12-24 03:12:22
>>おつる様
 転載して頂きありがとうございました。

 「08憲章」については、文面を素直に解釈して「民主化要求」とみる向きが多いように思います。それはそれで間違っていないのですが、現今の中国社会の状況に照らせば、デモ・スト・暴動などが全国各地で頻発しているところに「08憲章」を放り込めばどういう化学変化が起きるか、という点により注目すべきだと思います。タイミングとしては、大爆発の「導火線」として機能しかねない内容が含まれていますので。
 
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