銀幕大帝α

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フローズン

2011年01月09日 01時47分17秒 | 洋画ホラー
FROZEN/10年/米/93分/サスペンス・ホラー/劇場公開
監督:アダム・グリーン
脚本:アダム・グリーン
出演:ケヴィン・ゼガーズ、ショーン・アシュモア、エマ・ベル

<ストーリー>
最後のひと滑りを楽しもうしていたダン、ジョー、パーカーの3人だが、突然リフトが途中で停止してしまう。
<感想>
本作は『オープン・ウォーター』から流れ着いたシチュエーション・ホラーものです。

停止したリフトに3人だけという状況下でどれだけ引っ張れるのか注目していたんですが、いやいや、かなり後先が気になってドキドキしながら観れました。

動かないリフト。
誰もいないスキー場での取り残された3人。

大半を会話で埋めているのですが、極限状態に陥った男女が咄嗟に出てくる話なんてそんなもんだよな~と納得させられたり、1人の青年を巡っての言い争いには妙に確信を突くものを感じ取ったり。

また、徐々に彼らの虚しさ、絶望感を滲み出す事により、そのどんよりとした空気の重たさを後の展開へと上手く引き継ぐ事に成功しています。

五日間は閉鎖されている為、助けを呼ぼうにも誰も来ない。
飛び降りるには高過ぎる。
空腹で彼らの下を徘徊する狼の群れ。

さて、彼らはどんな行動に出るのか。
このままじっとリフトに座ったままで死を待つだけなのか。

どうなるの?
どうするの?

といった楽しみが生まれ、思いっきり結末まで早送りしたくなる衝動を抑えながら、頑張ってじっくりと観たお陰で、実に複雑な気分で観終わる事が出来ましたね。

これは観る者に緊張感を持続させる演出に尽きるのではないでしょうか。

『オープン・ウォーター』では、リアル演技に「頑張れっ」て応援したくなり、
『オープン・ウォーター2』では、「ばっかじゃねぇの」とか思ったりもしましたが、
今作では最初こそ間抜けすぎるなんて思いつつも、原因がスキー場のスタッフによる怠慢なだけに、途中からどんどんと「何とかならないのかよ!」という同情的な気持ちが高ぶっちゃいました。

監督のアダム・グリーンという名前に聞き覚えがあり、ちょっと調べてみたら、あの切り株スプラッター『HATCHET/ハチェット』で名を馳せた人物でした。
笑いの中に恐怖を生み出した『HATCHET/ハチェット』に対し、本作は地味ながらも緊迫した状況の中に“救い”というものを、そしてラストでは“自然の残酷さ”から解放された者と解放されなかった者共に味わった“恐怖”なるものを丁寧に描ききれているんじゃないかと思った次第です。

オフィシャル・サイト(英語)
オフィシャル・サイト(日本語)

評価:★★★☆
11/01/07DVD鑑賞(新作)
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レンタル開始日:2011-01-07
メーカー:ブロードメディア・スタジオ

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24 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは~♪ (ちゃぴちゃぴ)
2011-01-10 22:56:26
大半を会話が占めてるのに、上手いよね。
私も、早送りしてみたかった衝動には駆られました。特に置き去りになるまで。
親友or恋人を失う辛さの会話バトルは、すごくよかったです。
季節的にタイムリーですね~。ゲレンデで上映なんかしたらどうでしょう?
(⌒▽⌒) ケラケラ
私も、思っていたより、面白く観られました。(おもっくそケヴィン・ゼガーズ狙いだったんですけどねぇ)
返信する
>ちゃぴちゃぴさんへ (ヒロ之)
2011-01-13 00:22:26
そうなんですよ。
会話で引き込ませている点が上手いと思います。

早送りしたくなりますよね~。
結末が観たい!!という衝動を必死に抑えながら観ましたよ(笑)。

いまの時期に観るにはいいかもですね。
自分、スキーしないから、彼らの過酷な状況が体感出来なかったのが残念ではありました。
返信する
不運が重なるね (にいな)
2011-01-13 22:24:18
そもそもあんな危険なものがいるスキー場ってありなんかな?
でも私があの主人公たちだったとしたら、やっぱり飛び降りたかもしれない・・・・
あーでも凍死するほうがラクかな。食べられるよりは・・
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>にいなぁんへ (ヒロ之)
2011-01-14 00:05:34
う~ん、オイラならどうするかなぁ。

座ったまま凍死するのって嫌だな~。

希望が有る限り、飛び降りるなり、ロープを伝っていくなり、何かしら挑戦すると思うな。

死より僅かな生きる道を選ぶよ。
返信する
こんばんは! (アイマック)
2011-01-21 23:46:11
結構ひきこまれてしまいました。

>途中からどんどんと「何とかならないのかよ!」という同情的な気持ちが高ぶっちゃいました。

私もじりじりしながらみてましたよ。
まさかオオカミに喰われるとは。。男性陣かわいそすぎ。。
自分におきかえながら見てしまう、おもしろかったです。
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>アイマックさんへ (ヒロ之)
2011-01-22 00:10:34
中々の物語構成でしたよね。

どうなるんだ!って事ばかり考えちゃって、先が気になって仕方がなかったです。
それだけ、内容に引き込まれていたって事でしょうかね。

自分はスキーをしないんですが、する人にとっては現実味を感じて怖いかも^^;
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こんばんは (maki)
2011-01-22 18:06:23
気づくと引き込まれてしまっていた作品でした
緊張感がありましたね
次はどうするんだろう、どうなっちゃうんだろうって、ヒロ之さんがいうとおり、同情しちゃってる自分がいる
それはやっぱり身近なものが舞台だからかもしれません(私札幌なので^^)
何度かリフトストップ経験もありますが、微妙にゆらゆら揺れるんですよね、あれも結構怖いものです…
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>makiさんへ (ヒロ之)
2011-01-23 21:55:39
ぐいぐいと引き込まれていくストーリーでしたよね。

原因がリフト係のミスだけに、同情心が沸いちゃって、出来れば全員助かって欲しいというのがありましたが、残念な結果でした。

自分はリフト止まっちゃうと、かなりビビリます。
高所恐怖症なんですよね。
このような状況に陥ったらどうするかなぁ。
一か八かで飛び降りると思います。
あの場所での孤立はいやですよ~。
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Unknown (せつら)
2011-02-06 09:34:16
基本的に営業時間終わりリフト止めるよと言っているのに
無理矢理言いくるめてリフトに乗った彼らが一番悪いんですけどね
ああいったミスは仕事よりも個人を優先する責任感がない
アメリカ人らしい事故だと思います。
最後はアメリカ映画らしく女性が助かって終わったので
がっかりでした。
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Unknown (yukarin)
2011-02-08 13:13:25
みなさん『オープン・ウォーター』が出てきますけど面白いのかなー、未見です^^;

これ低予算だけどなかなか面白かったですね。
リフトに残されただけのお話なのに(笑)

ちゃんと係りの人の言うことは聞くべきですね。
返信する

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