ホラー解禁！

昔、イーサンホークという男優が好きだった。

特徴のない平凡な顔立ちだけど、名作いまを生きるや恋人までのディスタンスなど、爽やかな好青年ぶりを楽しませてくれた。

そのイーサン久々の主演作がホラーだと聞き、驚きだった。

ホラーは２0年くらい観ていない。チャイルドプレイ2を観てその残虐さにうんざりしたのだ。

しかし、昨日たまたま最終時間に間に合い、チケットを手にした。

意外に観客が多かった。若い男性やカップルもいて、私は一人だったが、解禁ホラーへのスリルにわくわくした。

ストーリーは、落ちぶれたベストセラー作家が、再起をかけ殺人現場である家へと引っ越す場面から始まる。

謎が謎呼ぶ一家惨殺事件の真相を追い、彼は書斎へこもる。屋根裏部屋から出てきた八ミリフィルムに、事件の様子が写しだされ、不気味な暗号と悪魔の影が？

ホラーでありながらサスペンス要素の強い作品だった。イーサンは四十半ば。老け具合もほどよく、家族を守る父親役も板についていた。すてき^_^

ともかく怖い。フィルムから浮かぶ映像と音に背筋が寒くなり、持っていたストールを肩にかけ直し、何度も飛び上がりそうになった。

まさかまさか、え～？こんな。

うわあ、やだあ、こえ～！

エンドロールが終わり、灯りがついても誰一人席を立たない。

いや、立てない。誰かの後ろをついてなければこわいのだ。きっとみんな同じ思い。

はよ立てや！

黙りこくったまま、一人、また一人と席を立つ。よしっ。今だ！

私もそそくさと会場を後にした。

これからは、最終時間のホラーだけは観に行くまい。

主演がイーサンでなければ、出会えない作品でした。



★木曜薬膳

牛焼肉、ゆで卵、かぼちゃのサラダ
きゅうりとわかめのごま酢
マカロンサラダ、メロンとパイン
じゃこ雑穀飯、漬物

映画 県庁おもてなし課

こうゆう作品、 好きだなあと思った。

始終顔がほころびながら、その人情とぬくもりに涙がにじむ。

絵面のいい二組のカップルは、純粋でひたむきでかわいらしくて、つい応援したくなる。

関ジャニの錦戸亮はシャイで愚直でお人良し。まさに地で行く役作り？堀北真希は白雪姫みたいに愛くるしいけど、ただかわいいだけでなく賢い女の子。高良健吾の切れ長の瞳は吸い込まれそうなオーラを放ち、関めぐみは強気なのに時に健気で艶がある。

高知の大自然を売りに壮大なプロジェクトチームが官と民の協働で立ち上がり、様々な壁を乗り越えながら衰退していた観光に光りをもたらす。

船越英一郎演じる元県庁職員、清遠の男気がいいね。

組織という刃物に何度も傷つけられ、それでも自分を見失うことなく、誇りを捨てず潔い退き方を選ぶ。

いろんな生き方があるんだね。

原作も読まなくっちゃ。

映画 中学生丸山

これはぶったまげた作品でした。

舞台は団地、平凡な家族を持つ平凡な中学生丸山が主人公。

性に目覚めるエロい少年の頭の中は妄想だらけ。

真面目な父、専業主婦の母、友達みたいにはじけきれない小学生の妹。

おちぶれた元韓流スターに猛烈アプローチをかける母の艶がすごい。

近所の認知症老人の頭の中は一生青春。若き頃は売れないフォーク歌手。壁に貼られた宣伝ポスターのタイトルが、傘がないじゃなく、箸がない、って？バカバカしいけど吹き出しちゃうね。

謎の子連れ狼役が草なぎ君。正義の味方だけど、なんか怪しい。

ただのお笑い映画にとどまらず、シュールながら愛がある。

やるなあ。宮藤監督。

やられたね。このセリフ。

現実に負けるな、妄想と向き合え、妄想が現実を超えたとき、それは真実になるんだ。

考えない大人になるくらいなら、死ぬまで中学生でいるべきだ。