2008年5月24日(土) 読者のひろば
わが家の食料品はいつも国産で、質素なメニューながら手作り料理を心掛けている。だから昨年来問題になった偽装食品や中国製冷凍ギョーザ事件の被害に遭う恐れは、もともとなかった。
前々から思っていたが、スーパーの店頭に並ぶ食品は、何と輸入品が多いのだろうか。野菜をはじめ魚介類、加工食品など、外国産が無い日はない。かつて高度経済成長期に諸外国から食料や飼料を買いあさり、余った多くが破棄されていたと聞いたことがある。もったいないことだ。世界の飢餓に苦しむ人たちを思うと胸が痛い。
現在のわが国の食料自給率はカロリーベースにして39パーセントだという。農耕地の放棄やほかの理由があるとしても、あまりに低すぎる。先進国の中ではフランスの122パーセントは別格として、ドイツ84パーセント、イタリア62パーセントであり、日本は最低の水準だ。
地球温暖化による農産物収穫減や、経済発展が著しい新興国の食料需要増などから、これからは食料の輸入が厳しくなっていくという見方もあり、日本の食料自給率は高めていかねばならない。幸い最近は生産者の顔が見える地産地消が評価され、おおきなうねりも出てきている。今後、海外からの食料の調達は十分考慮し、慎みを持った対応が求められると思う。
参照:「遠景近景48 低い食料自給率 ムダ減らし貢献」北連一(2007/4/10)
偽装食品:賞味期限,消費期限,混入物,産地偽装
中国製冷凍ギョーザ事件:中国製冷凍餃子にメタミドホスや有機リン系殺虫剤が混入していた。(2007年12月~2008年1月)