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荘子の言葉

2015年06月14日 | Weblog

昨日は、『荘子』を読む会でした。

出席者は15名。

女性ばかりの会です。

 

『荘子』は、2300年前に中国の戦国時代に成立したと

いわれる思想書です。

日本に於いても、多くの先人たちが、

『荘子』を愛読したといわれています。

 

今、読んでみると、その比喩のうまさにびっくりします。

私は、高校の教科書にあった「大鵬」の壮大なお話が気に入って、

『荘子』が好きになりました。

 

切手ファイルを見ていましたら、

中国・香港の切手に、こんなのがありました。

     

こちらは、2011年に発行された「児童切手・故事成語」5枚の内の1枚です。

意味は、庖丁解牛:料理人(庖丁)が牛を捌く=仕事に熟練して余裕を持って事に当たる。

ということわざなのだそうです。

 

この切手は、『荘子』(養生主編)の一節を表わしています。

切手図は、包丁(ほうてい)という料理人が、

文恵君という偉い人のために

牛を解体するところを描いています。

 

苞丁が、牛を捌くと、歯こぼれもせず、

リズムカルに、さくり、ざくざくと捌きます。

まるで音楽に乗って舞いを舞っているようです。

 

苞丁は、長年の技術の修練があってこそ、

技術を意識しないで無心に牛を解体できると言っています。

 

横山大観の絵に、苞丁を描いたものがあります。

私は、昨年の1月に上野の東京都美術館で、

この絵を見ました。

もともとは、東京国立博物館蔵の絵画ですが、

日本美術院再興100年 特別展『世紀の日本画』展が

開催されていて、そこに展示されていました。

     

『游刃有余地』という題名で、横山大観が苞丁を描いています。

こちらの苞丁は、いかにも技を鍛えた聖人のように格調高く

描かれていて好もしいです。

 

『荘子』は、西行、鴨長明、芭蕉、に影響を与え、

近代文学の森鴎外、夏目漱石や、

あのノーベル賞を受賞した湯川秀樹博士の中間子理論に

ヒントを与えたのだそうです。

 

私は『荘子』を読んでも、只、感心するばかりで、

創作や思考に影響を与えられたことは、ちっともありません。

ぼーんやり、無為自然に読んでいます。 

 

 


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