G.G.の徒然山遊録

岐阜各務原市周辺の低山の山行記録、折々の雑感、書評などの雑文を記し、山に関する情報を提供します。

己高山(923m)周回 ~静寂な山路のフィナーレはモミジの饗宴~

2018-11-21 | 山行

山行年月日:2018年11月18日(日)、静穏、快晴
参加者:G.G.他5名
アクセス:各務原7:00→(一般道、高速)→8:20臨時駐車場P/走行距離≒95 km(片道)
沿面距離≒12 km/所要時間≒6:05(昼食、休憩時間などを含む)/累積標高≒1,180 m
コースタイム:P 8:339:10登山口→10:00六地蔵10:10→11:22己高山11:55
       14:00石道寺、鶏足寺14:17→14:38P
GPSトラック図:
登頂時は己高山への最後の登りが急登で喘ぐ以外は緩斜面で楽な道である。下山時は、778Pからは9月末の台風24号の影響であろうか倒木が道を塞いでいる箇所が多く、多少迂回路を探す必要もあり、初心者向けでない。なお、特段の危険箇所はない。

                    (1目盛り:250m)
GPSトラックの標高図:
己高山山頂への最後の登りが急登で多少、喘ぐがそれ以外は緩傾斜で楽に歩ける。

山行リポート:
当日は「紅葉おもてなし」祭りの最中で、早朝から多くの観光客が詰めかけ、何時もの駐車場は使用できず、小学校跡地の臨時駐車場に駐車する。駐車場の係員から「紅葉散策協力金」(変な名前!)として200円/人を徴収される。


古橋のを通り抜けると、時ならぬ満開の「ひまわり畑」に遭遇し驚く。帰宅後に調べると、遅咲きひまわりと言う品種だそうである。

 
登山口から一時間弱で休憩に適した六地蔵の広場に着く。5,6年前に来たときと雰囲気は変わっていない。何の由緒書もなく謂れは分からない。 
六地蔵から少し登ると琵琶湖の展望が開ける。以前、登った賤ヶ岳へ続く山本山の山塊、沖ノ島、湖面が朝靄に霞む対岸の比良山系などの大観が目を楽しませてくれる。


 
鶏足寺跡に着くとかなりの規模の平地で、嘗ては幾つも堂塔があったであろうと想像できる。

 ■最後の急登を喘ぎながら登り着くと山頂である。3組のハイカーが昼食を摂っていた。我々も此処で昼食を摂っていると、次第に身体が冷えて来たのと、ガイドに率いられた20名くらいの団体が来たので、記念撮影を済ませ、早めに出発する。何時も整列した写真ばかりで面白みが無いので、バックショットにしてみた。


778Pを過ぎた辺りから台風24号の影響であろうか、倒木が登山道を塞いでいる箇所が多数ある。
迂回路を探すのに少し手間取る時もあったが、道迷いの心配はない。
 然しながら、荒れた道なので初心者にはで周回はおすすめできない。

 
送電用の鉄塔の側に来ると、琵琶湖の全景が目に飛び込んでくる。今日一番の眺望である。
前景のススキが晩秋の風情を一段と趣あるものにしているのが印象的であった。

 
スマホのカメラにはパノラマモードがあるので試しに同じ風景をパナラマ撮影してみた。
簡単に自然なパノラマ写真が写せ、十分実用になるようである、今更ながらスマホの進歩に脱帽である。

 
登山道脇の雑木林の黄葉・黄葉も秋の風情を演出し楽しませてくれる。

 登山道の終わりは石道寺の境内である。お堂の周囲のモミジが程よく紅葉し、お堂の甍とよく調和して美しい。

 鶏足寺と地続きの鶏足寺(旧飯福寺)は参道、境内ともに大勢の観光客で大賑わいであった。
宣伝用のパンフにあるような、期待していた鮮やかな紅葉ではなく、葉が半分枯れ掛かっていて残念であった。
巷間では、今夏の長きにわたる40℃もの猛暑の日々、9月に来襲した超大型台風、21号、24号によるダメージが原因と言われている。

 雑 感:
■遅咲きヒマワリ、寺院遺跡、琵琶湖の大観、多くの倒木をもたらした台風の猛威、山行の終わりの
古寺の紅葉など、変化に富んだ楽しく、素晴らしい山旅であった。
■特筆すべきは眼下に広がる琵琶湖の大観である。これだけでも本コースを訪れる価値は十分にある。

                                                                                                                     (The End)


妙法ヶ岳(667m) ~山旅のフィナーレは真紅のモミジ~

2018-11-16 | 山行

山行年月日:2018年11月11日(日)、無風・快晴
参加者:G.G.他11名
アクセス:各務原7:00→(一般道)→8:15「谷汲文化会館」駐車場P、走行距離≒37 km(片道)
沿面距離≒11.5 km/所要時間≒6:00(昼食、休憩時間などを含む)/累積標高≒1,200 m
コースタイム:P 8:239:35奥の院→10:30妙法ヶ岳10:50→11:30昼食12:0013:25熊谷次郎
       直実の墓→14:05横蔵寺14:15→バス停14:25  
GPSトラック図:
熊谷次郎直実の墓への分岐点が分かりにくい以外は問題ない。又、途中の展望はないが、唯一、562Pの辺りで小津権現山方面が眺望できた。危険箇所もない。
                                                       (1目盛り:500m)

GPSトラックの標高図:
妙法ヶ岳(谷汲山)までは登りであるが、後は多少のアップダウンがあるものの、殆どフラットで、よく整備された足に優しい登山道である。

山行リポート:
両側に店が軒を連ねた参道を華厳寺に向かって進む。現在、「もみじまつり」の最中であるが、参道、両側のモミジは殆ど紅葉していなかった。

■古色蒼然とした本堂で今日の山行の安全を祈願する。

 ■本堂を左に進むと「おいずる堂」に来る。巡礼が終わった人が巡礼白衣(「おいずる」と言う)を此処に奉納するそうである。

 登山道の入り口には珍しい「三猿」ならぬ「三たぬき」の石像が建っていた。因みに、ネットで調べても華厳寺とタヌキの関係は分からなかった。

 奥の院と大層な名前は着いているが、誠に質素で麓の本堂と雲泥の差がある。

■奥の院から1時間程で妙法ヶ岳に着く。休憩し記念写真を撮る。展望は皆無。

 妙法ヶ岳を後にして進んで行くと時々、逆光に輝きハットするような紅葉や黄葉に遭遇する。

 ■登山道も広々とし開放的な道、斜面に切られた秋の気配濃厚な小径ありで変化に富み面白い。

 本ルートは全体的に眺望がないが、唯一、562P付近で西方が開け円錐形の山が眺望できた。
山容から判断すると小津権現岳方向であろうか。

 観光案内に熊谷次郎直実の墓(供養塔)があると書いてあったので立ち寄ってみた。
直実が活躍したのは約800年の昔であり、苔むした質素な五輪塔を想定していたが、実際はピカピカの宝篋印塔なのは意外であった。
 因みに、ネットの調査では直実が没した所は、京都或いは郷里の熊谷と伝えられているようであり、谷汲と言う記事は見当たらなかった。

 ■横蔵寺は大勢のモミジ狩りの観光客で賑わっていた。本堂で今日の山行の無事のお礼をする。

境内の各所でモミジが真っ赤に染まり、長い山旅のフィナーレを祝福してくれているようであった。

 

山旅が終わり、コミュニティーバスで谷汲まで戻る。広場で「もみじまつり」のアトラクションで、郷土芸能の「谷汲踊」が演じられていたので暫し見物をさせてもらった。なかなか勇壮な舞であった。

 雑 感:
山行としてはダイナミックな眺望や真っ赤な紅葉もなく、月並みの感があるが、6時間の長丁場で、華厳寺、横蔵寺の2名刹、熊谷直実の供養塔、横蔵寺の真っ赤に紅葉したモミジ、オマケの谷汲踊など見どころも多く、終わってみれば、充実した山旅であったと言えよう。
■華厳寺とタヌキの関係、熊谷直実の供養塔の信憑性などが気になるところである。
                                                                                                                      (The End)


せせらぎ街道 ~平成最後の紅葉探勝ドライブ~

2018-11-13 | 旅行・紀行

探勝月日:2018.11.8(木)
紅葉状況:西ウレ峠付近は殆ど落葉
探訪記録:この時期、恒例となっている妻と二人の紅葉見物のハイライトを記す。
■ルート:
下図の赤線が「せせらぎ街道」である。高山近くの「助さの茶屋」まで行き、Uターンし、パスカル清見付近でR257に入り飛騨萩原に出る。R21で飛騨金山へ。R58(県道、関金山線)に入り、関市を経て何事もなく帰宅する。

 ■道の駅、「磨墨の里」:
最初に、宇治川合戦の先陣争いで、梶原景時が乗った名馬、磨墨が当地方産の馬である縁で製作された「騎馬像」の銅像が目を引く「磨墨の里」に立ち寄り休息する。
銅像を改めて近くでじっくりと眺めると巨大で、力強く、立派なアートであり暫し見惚れていた。

■パスカル清見:
次は坂本トンネルを抜けて道の駅、「パスカル清見」に立ち寄る。店の裏手で、吉田川の清流が瀬になっていて、河畔のモミジと良く調和していてお気に入りのスポットである。

 ■落ち葉:
落葉した雑木の枯葉に混じった真紅のモミジがアクセントになり見事な風情を見せていた。

■助さの茶屋:
西ウレ峠を超えて少し走ると「助さの茶屋」に着く。ここの五平餅は名物で紅葉期の休日には長い行列ができるが、平日のためか行列はなく、店内に3人の先客がいただけで、直ぐに賞味できた。

■この店に通うようなってから10年以上になると思うが、いつ来てもエゴマの香ばしいタレが美味く、アットホームな雰囲気も心地よくせせらぎ街道へ来れば必ず立ち寄る大好きな店である。
常連の贈った色紙がその気分を上手く言い当てている。

■紅葉と黄葉のコラボ:
西ウレ峠を越えて郡上方向に走ると対岸の山肌のカラマツ林が見事な箇所がある。モミジの紅葉とカラマツの黄葉のコラボレーションが素晴らしい。本日一番の景色であった。

 ■最後の平成時代:
飛騨金山から県道58号線(関金山線)を辿る途中に「道の駅、平成」がある。
新しい年号が「平成」に決まったと発表した時の小渕官房長官の晴れ晴れした笑顔が昨日のように懐かしく思い出された。又、道の駅の村長が女優の三田佳子さんで話題になった時もあった。
 今上天皇の退位が2019年4月30日と決まり、30年も続いた平成時代も終わろうとしている。年配の方は誰しも「今年の出会いが平成最後の出会いである」と思うと何事に対しても感慨深いものがある。
 道の駅の入り口の上には「ありがとう!平成時代」と記されたメッセージがそれを良く代弁しているように思え嬉しくなった。

 (The End)


摺古木山(2168.5 m) ~終日、笹の中を歩むのも乙なもの~

2018-11-09 | 山行

山行年月日:2018年10月21日(日)、静穏、晴れ(但し、山頂は薄曇り)
参加者:G.G.他7名
アクセス:各務原6:30→(一般道、高速)→9:50摺古木山登山口P/走行距離≒140 km(片道)
沿面距離≒6.8 km/所要時間≒4:40(昼食、休憩時間などを含む)/累積標高≒615 m
コースタイム:P 10:0812:04山頂、昼食12:43→13:02摺古木山自然園13:10→14:45 P

GPSトラック図:
登山道は終始、身の丈もある笹の中である。途中、ザレ場と梯子が掛かった所が1ヶ所づつあるが特段の危険はない。
                   (1目盛り:500m)
GPSトラックの標高図:
標高差は400m位で、全体的に喘ぐような急傾斜はない楽ちんコースである。

山行リポート:
出だしは雰囲気のあるカラマツ林の中で身の丈ほどもある笹の中を泳ぐようにして進むことになる。朝露などで濡れていれば全身ビショ濡れになるところであるが、今回は乾燥していて助かった。

 ■途中、1ヶ所梯子の掛かった所がある。特段、危険はない。
因みに、下山時にメンバーの一人が足を滑らせて、2m位転落した。落ち所と落ちる体勢が良く、かすり傷も負わず、事なきを得たのは大いなる幸運であった。

 途中、大岩がありその上は西方が開け、近くの山並みが好展望できた。

 頂上に着いた時は、上空は青空が覗いていたものの、薄雲がたなびき直ぐ近くの山並みも望めなかった。本来なら、安平路山から木曽駒ケ岳へと続く雄大な山並みを期待していのに残念至極である。
 記念撮影は何時もの顔ぶれで恐縮です。

 ■山頂には古風な書体で時代を感じさせる一等三角点が設置されていた。マッタリと昼食を摂っていると、埼玉県入間市の男性が安平路山からピストンで戻ってきた。安平路山は噂では酷いヤブで大変だったか聞くと意外やヤブが刈られていたそうである。安平路山は200名山の一峰であり大いに食指が動くが長丁場であり、行くにはそれなりの覚悟を要する。
 因みに、この人は、昨日は奥三界岳、今日は安平路山、明日は甲斐駒ケ岳付近の山に登ると話してくれた。将に田中 陽希そこのけのタフガイであり、とても真似はできそうもない。

40分程過ごし、摺古木自然園に向かう。生憎の曇天で近くの山並みも見えず適当な被写体も無いので、筆者の記念写真を載せる。因みに、標高は2,168mで摺古木山より50cm低い。

 ■下山も深い笹の中を粛々と下る。単独行だったら心細いが大勢なので、ゆったりして自然と同化でき心地よい。

 登山口近くになると、未だ、2時半であるのに暮色蒼然で、山肌の陰影が印象的であった。

 雑 感:
登山口まで約3時間半のアクセスは大変に長いので、折角なら、天気が良く、眺望が得られるタイミングを見計らって出掛けるのが賢明である。
■車止め以前に数台、登山口には6台も駐車していて、マイナーな山かと思っていたが意外や人気の山であった。又、かなりの人が安平路山へ向かっていたようである。
■車止めから先は悪路で4輪駆動車以外は進入しないほうが賢明でなかろうか。
下山時、メンバーの一人が梯子の所で転落したが、擦り傷ひとつ負わず、事なきを得たのは奇跡的な幸運であった。お互い、下山時は細心の注意が必要であるのを再確認しなければなるまい。
■山頂で出会ったタフガイは66歳と若く(筆者と比べて)、見るからに頑丈な身体で、筆者とは比較にならないが、大いに刺激を受けたのは事実である。
筆者も新たな山にチャレンジして、それなりに頑張りたいものである。