見沼代用水は1728年2月に完成。3月より水利が始まる。 見沼代用水は開削以来、冬は落水して水が来ない。 それでも降るように蛍が舞、ウナギがうようよといたのだ。 |
以下は「見沼学」2号 「鼎談 暮らしと仕事が作った情景」より抜粋 |
□心に刻んだ原風景 厚澤: 瓶ドウギは、藁かなんかを挿して、 魚が入っちゃって出られなくなっちゃうの。 この辺の雑魚が一杯入るんですよ。 清水: いーっぱい。 厚澤: 雑魚って言ったって、 今いるクチボソじゃないんですよ。 アカシラタ?とか言って綺麗な魚ね。 清水: オケバリ(=置き針)ってんでね、 夕方ミミズ捕ってね。 夜置いて、そうして朝上げに行くわけ。 でかいナマズが沢山かかってるんだよ。 ウナギもだ。 ウナギなんかグニャグニャいっぱい獲れてね、 おっかなかったよ、俺。 |
厚澤: 加田屋川の下は、今みたいにヘドロじゃなかったんだ。 川底は粘土質でツルツルしていて、長い藻がいっぱい生えていて、魚もいっぱいいた。 川底に穴があいて、ここにはウナギが いっぱいいたの。そいで手でウナギを排出した。うまい人は手づかみでウナギを獲った。 清水: で、藻刈り?ってのをやったんですよ。こういうナギナタでもってね。シャーって。 それ危なくて足なんか切ったことあるんだよ。 |
?藻刈り 用水端や川底に生える藻をナギナタで刈り取る作業。 コンクリート護岸化される前の見沼代用水では、土手の草刈りとともに、 ムラが総出で行う共同作業であった。 代用水の流れが止まる晩秋に行われ、水利組合が各自治体に作業を割り振った。 |
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