「VOLGUARD」は,1984年に dB-SOFTより発売された横スクロールシューティングゲーム。PC-8801や X1,FM-7,MSXといった 8bit全盛時代のパソコンのほとんどに移植されていたので,当時のパソコン少年なら知らない人はいないとも思える程,有名なゲームであります。PC-6001mkII版は,同社より 1985年に発売されました。
自機の「戦闘機(?)」を操り,地上の建造物や 飛来する様々な飛行物体を破壊しつつ,最終的に 敵母艦を破壊する事が目的です。自機には「エネルギーゲージ」があり,これをある程度まで溜めると 2機目,3機目の戦闘機が出現。列車状に連なるため,敵弾の回避は難しくなりますが,攻撃力が飛躍的にアップします。また,ゲージを最大まで溜めると,3機の戦闘機がドッキングし「合体ロボットヴォルガード」へ変形します。ヴォルガードは やたら強く,少々のザコや 敵弾はシールド(盾)で破壊してしまうので,いかに速くドッキングするかが,攻略のカギとなります。
しかし・・・このゲームには許しがたい欠陥があったのです。
なんと「弾を撃たなければゲージは溜まるが,弾を撃つとゲージが減少してしまう」のであります。つまりドッキングを優先するためには,ほとんど攻撃をせず,ただひたすらゲージが溜まるのを待ち続けるしかないため,ドッキングするまでのゲーム展開は 極端に短調であり,ドッキングしてからの自機は強いので緊張感がない・・・という状態(笑)。お世辞にも面白いといえるゲームではありません。
ところが,PC-6001mkII版では この仕様が大きく改善されています。弾を撃つとゲージが減る仕様はそのままですが,ゲージが減る度合いが緩和されており,敵空中物に「ゲージを大幅に増加させるターゲット」が設定された事で,ゲージが飛躍的に溜めやすくなっているのです。また,ゲージを溜めるためには「敵の出現パターン」を先読みする必要があり,ある程度の戦略性も要求されるようになりました。おそらく,横シューとして「許せる」ゲーム性を確保しているのは PC-6001mkII版「VOLGUARD」のみだと思われます(笑)。
全5面とラウンド数が少ないのは残念ですが,高次ラウンドの 4~5面は パターン性が強く かなりの難関。敵の出現パターンが十分に「考えて」作られており,理不尽な死に方をしない,当時としては貴重なゲームだと思います。PC-6001mkII版をプレイすれば,間違いなく印象は一変すると思いますよ。
10数年ぶりにプレイしてみたら,3面であえなく玉砕。
半端なゲームよりは よっぽど面白いです。(≧∇≦)
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