大学の夏休みを利用して、志賀高原の定宿に宿泊し、車で1時間半ほどかけた場所にある「戸隠神社」に参拝しました。
戸隠神社には5社があり、それぞれ風情溢れる古い伝統的な神社ですが、何といっても「奥社」参拝は欠かせません。
奥社参道の中腹にある「随神門」を抜けると大杉並木に出会います。約500メートルに及ぶ大杉並木の参道は、本当に霊気が満ちています。何回来ても心が癒される空間です。
帰路はこの随神門を出て右手に折れ、林の中、自然道を歩きました。
途中で珍しい高山植物の数々と対面・・・。右の写真は「ツルニンジン」です。密やかに、それでいて美しく咲いていました。
毎年夏休みには、新たな草花との出会いがあります。
今年は、「ツルニンジン」をご紹介しました!
北大病院看護部から「看護であるもの・看護でないもの」の講義依頼を受けました。お聞きしたところ、北大看護部では、20年も前に3年目ナース研修の講義で私が語った時のテープを大事に活用し続けてくださっているとのことです。テープが擦り切れ、声が聞きとれにくくなったので、テープ起こしをして印刷し、それをもとに研修が行われていると伺ったときには、涙が出るほど感激しました。心から有難いと思います。
そろそろ実物の講師による講演会を・・・という声があがり、参上したというわけです。
北大看護の底流には、このナイチンゲール思想がずっと息づいていたのです。
思えば、北大看護部の皆様とのお付き合いは長く、30年にも及びますが、この間に6代の看護部長さんたちとお付き合いさせていただきました。北大看護学校を長い間牽引されてこられた「葛西キヨシ先生」との出逢いによって、北大看護の理念や姿勢にたいへん打たれるものがあり、以来30年以上にわたって看護部の変化をお聞きしてきたのでした。
ここには「看護の原形」が息づいていますし、時代が変わっても変わらないものを守ろうという全体のエネルギーを感じます。激変する日本の看護界にあって、看護の本質を形にしながら実践している数少ない病院の一つだと確信しました。
現看護部長の川畑いづみさんは、温厚なお人柄・・・、でもたいへん頭のきれるパワフルな方です。北大看護部はいつおじゃましても看護部のメンバーの仲の良さが伝わってきます。
理念を共有し、新しいことに挑みつつ、本質を忘れない・・・、素晴らしい実践者たちです。
札幌は「ロマンの街」という表現が似合う美しい街です。日本で最も住みたい街ナンバーワンだそうです。
本日は、北の国からの報告でした!
第37回日本看護研究学会がパシフィコ横浜で開催されました。
初日の11:00から教育講演Ⅰで「ナイチンゲールにみる看護の科学性の礎」について講演しました。
今学会のメインテーマは「エビデンスに基づいた看護実践を」です。いただいたテーマについて再度ナイチンゲール思想をひも解いてみましたが、ナイチンゲールは世界でかなり初期の段階で「根拠に基づいた実践の方向性」を打ち出した人であることが判明しました。
特に統計学を駆使して実証研究をしている点は、今日の社会科学者の姿と一致しています。彼女の研究手法は、今日の「医療統計学」「医療管理学」「臨床疫学」などと通じるところがあり、あらためてナイチンゲールの科学者・研究者としての顔が浮き彫りにされたと思います。
大会場がほぼ一杯に埋まり、新たな知見を公開できたことは嬉しい限りです。
学会長の黒田裕子先生に、このテーマをいただいたことに心から感謝申し上げる次第です。
第二回KOMIケアセミナーが、東京有明医療大学大講義室で開催されました。
暑い東京での開催でしたが、全国から参集してくださった受講生の方々の熱気の方が熱かったようです。
第二回のテーマは「KOMIケア理論」についてです。ナイチンゲール思想を継承するKOMIケア理論を6コマにして、その全貌を語りました。
オリジナルテキストを用意して臨みましたが、終了後の受講生からは、「これまでは3冊のテキストをあちこち見ながらの受講だったが、一貫したストーリーで、スーと流れて入ってきた。」「たいへんわかりやすかった」との声が聞かれました。
教壇に飾られた花が、気持ちを和らげてくれますね。
皆さま、暑い夏を乗り切り、次回9月3日に「東京ファッションタウン」で再会しましょう。