天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

ニコチン

2010年12月25日 | 科学
 タバコの葉に含まれる有害物質「ニコチン」に、脳神経細胞の再生を促す効果があることを、金大医薬保健研究域薬学系の米田幸雄教授らの研究グループが23日までに確認した。
 動物の脳細胞にニコチンを加えると、神経細胞ができる割合が増加した。研究グループによると、人間に適用できれば、アルツハイマー病など、神経細胞の脱落に起因する病気の予防、治療法開発につながる可能性があるという。情報処理と情報伝達を担う神経細胞は、神経幹細胞が作り出す細胞が分化してできる。
 米田教授は、喫煙者にアルツハイマー病患者が少ないという過去の調査結果からニコチンに着目。ニコチンによって、神経幹細胞が神経細胞に分化する割合が高まるかどうかを調べた。実験では、マウス、ラットの胎児の脳から取り出した神経幹細胞を培養し、ニコチンを加えた。ラットの場合、ニコチンを加えると、神経細胞の割合が25%から40%に増え、マウスでも同程度の結果が得られたため、ニコチンが神経細胞への分化を促進していることが裏付けられた。
 神経細胞が脱落することで発症するとされているのは、アルツハイマー病のほか、脳卒中後遺症やパーキンソン病などがある。脳内にある神経細胞は増殖しないが、新たな神経細胞を生み出すことができれば、脱落した分を補うことができる。
 米田教授によると、喫煙によるニコチン摂取は、デメリットの方がはるかに大きい。病気予防や治療への活用に向けては、ニコチンの有毒性や血管収縮作用など課題も多いが、すでに禁煙用ニコチンパッチなどの使用例があり、ノウハウが生かせるという。同グループには寳田剛志助教と大学院生の川越博文さんが参加し、研究成果の特許を申請した。
 米田教授は「まさに『毒をもって毒を制す』で、有害な物質でもうまく使えば病気予防や治療に役立つ可能性がある。企業と連携して研究を進めたい」と話した。~北國新聞

クリスマス・イブ

2010年12月24日 | Weblog
 月も出ず、日もいちばん短い、真っ暗なとき、現れた初月、三日月。人々は、心に降誕させ、神の子として崇め、祝いました。今夜はイエス・キリストの降誕です。満月までの12日間、祝います。19年に一度は、クリスマス・イブと三日月夜が合わさり、今度は2014年です。今宵の月は、十九夜、臥待月。20時前後に姿を現します。ツリーに星を飾り、月の使者サンタクロースを煙突から、お迎えしましょう。

 「小さいころから魚が大好きで、絵を描くことが大好きだった」「これからもフィールドに足を運び、いろんな魚に出合って魚の旅を続けたい。」今日は終業式、子どもたちに「外に出て、自分の目で見て、わくわくして、これなんだろう?って疑問をもってほしい。自然のすばらしさに目を向けて」 ~東京海洋大客員准教授さかなクンの24日、同大(東京都港区)での会見より
 魚類学者でもある天皇陛下が、23日の誕生日に先立った会見で、クニマスに触れられたことについては「まさか私の名前まで出るとは夢にも思っていなかったので驚き、ものすごく幸せな気持ちでいっぱいです」と。

 23日、 松山気象台は梅が開花したことを確認しました。平年より20日、昨年より13日早いとのことです。12月に開花したのは2003年の26日、2004年の27日以来。最も早かったのは1997年12月14日。

 しら梅に 明(あく)る夜ばかりと なりにけり  与謝蕪村

2010年12月23日 | Weblog
 尖閣ビデオ映像を流した海上保安官が書類送検、停職処分されました。同じビデオ映像を流した報道機関は、またただそのことを報じているだけです。明らかに公平を欠いていますが、公には誰も正す人がいません。しっかりと自分の基準をもった人は、ごく一部の人に限られ、公を正すには至りません。
 公党である民主党の公平を欠いた公約は、1年あまりたった今でも、未だにそのままです。「公」は「私」より高い基準が求められ、そうであってこそ「公」なのですが・・・2010年は、日本から「公」が消えた歴史的な1年でした。転換点ではなく、2010年だけのものだと信じるほかありません。

 人間はひとりの方がいい 人間はひとりの方がいい
 この街は広すぎる 暗がりが見つからない もの想いに沈むにはにぎやか過ぎる あなたは今 人を愛したあとの やりばのない悲しみに身もだえする 人間はひとりの方がいい 失う悲しみを知らなくてすむから 人間は愛さぬ方がいい 裏切るせつなさに泣かなくてすむから

 この川は汚れすぎ なぐさめの歌などない 涙の顔うつすには薄情すぎる あなたは今 人をなくしたあとの 言葉のないさびしさにふるえている 人間はひとりの方がいい 失う悲しみを知らなくてすむから 人間は愛さぬ方がいい 裏切るせつなさに泣かなくてすむから

 人間はひとりの方がいい 人間は愛さぬ方がいい 人間は愛さぬ方がいい 裏切るせつなさに泣かなくてすむから ~「人間はひとりのほうがいい」 阿久悠

かぼちゃ

2010年12月22日 | Weblog
 昨晩の皆既月食はハロウインのかぼちゃのようにも見えました。11月新年のイブに1年の収穫、自然に感謝する祭り、ハロウイン。かぼちゃをくりぬいて火を灯し、月に見立てたのかもしれませんね。今日の冬至にも感謝をしつつ、かぼちゃを食べたいものです。

 冬至を含む月あるいは冬至後の新月を一年の始まりとしていた頃がありましたが、キリストも冬至後の新月の日に生まれたものと想われます。そして7日たった上弦の月の夜、割礼を受け、今はその日が一年の始まりとなっています。

 2011年最初の月の出は1日午前4時前後。愛染明王、暁と周りの星たち、曼荼羅を2時間ほど見ることができます。そして、午前7時前後、ご本尊、大日如来、天照大神のお出まし、初日の出です。

暁に祈る

2010年12月10日 | Weblog
 ヤーグラン・ノーベル賞委員会委員長の演説の要旨。

 受賞者が今日、ここにいないことを残念に思います。彼は中国東北部で投獄されています。夫人や近い親戚も出席できないため、今日、メダルや賞状は贈呈されません。この事実だけでも、授賞が必要であり、適切だったことを示しています。劉氏への刑罰は彼を(人権の重要性を語る)中心的な代弁者以上のものにしました。今年のノーベル平和賞を受賞した劉暁波氏を祝福します。
 天安門事件の犠牲者に平和賞をささげたいという劉氏の望みをかなえることは私たちの喜びです。13億の人口を持つ中国は人類の運命を背負っているともいえます。中国が人権を完全に保障し社会主義経済を発展させることができれば世界にとって大きな好ましい影響があります。失敗すれば逆の結果になります。中国の(大国としての)新しい地位はより重い責任を伴います。中国は批判を覚悟し、改善の好機として前向きに捉えなければなりません。自国の統治の在り方について考えを表明しただけで11年の懲役を科す必要があるのかということが問われています。人権は国家や国家の多数派の行動を制限します。これはすべての国連加盟国、世界人権宣言採択国に適用されなければなりません。中国は国連などの人権に関する国際条約に署名、批准さえしています。中国の憲法は基本的人権を保障しています。劉氏は自分の権利を行使しただけです。何も悪いことはしておらず、釈放されなければなりません。中国の民主活動家らは国際秩序の擁護者であり、グローバル社会の共通の価値観の代表者です。反体制派ではありません。
 ノーベル賞委員会はいま一度、私たちすべてのために闘う人を支援するために受賞者を選びました。劉氏の考えは長期的に中国を強くします。劉氏と中国の今後に祝福を願います。

 クリントン米国務長官は10日、ノーベル平和賞を受賞した中国の民主活動家、劉暁波氏について「我々は一日たりとも忘れない」と語りました。

 「有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし」 壬生忠岑