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旧える天まるのブログ
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『DQXエンドレス・ラブ』まとめ

2020-06-25 15:02:50 | DQXエンドレス・ラブ

『DQXエンドレス・ラブ』①

「エンドレス・ラブ」ジェイドの家②

 

『エンドレス・ラブ』暖炉③

『エンドレス・ラブ』コウモリ④

『エンドレス・ラブ』禁じ⑤

『エンドレス・ラブ』ストーブ⑥

 

『エンドレス・ラブ』ホームルーム⑦

 

『エンドレス・ラブ』判決⑧

『エンドレス・ラブ』療養所⑨

『エンドレス・ラブ』ミラー⑩

 

『エンドレス・ラブ』置時計⑪

『エンドレス・ラブ』二年⑫

『エンドレス・ラブ』接触⑬

『エンドレス・ラブ』幻影⑭

 

『エンドレス・ラブ』衝突⑮

『エンドレス・ラブ』エンドレス⑯

 

 

 

 

 


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『エンドレス・ラブ』エンドレス⑯

2020-06-23 19:29:26 | DQXエンドレス・ラブ

『DQXエンドレス・ラブ』①

前回

『エンドレス・ラブ』衝突⑮

<エンドレス⑯>

「デヴィッド?」

「本当なんだ…」

「バス停むかう途中なんだけど、話しがあるから寄ったの…入っていい?」

「兄と揉めたんですってね?聞いたわ」

「だけど、あなたは悪くない」

「僕を嫌ってるって、本当なの?」

「嫌ってなんかないわ。なぜ来たの?保護観察中でしょ。私のせいで問題起こさないで」

「どうしても会いたくて」

「僕は変わらない。今でも君を愛している」

「愛される資格がない。手紙も電話も連絡ひとつしなかった」

「どうせ君には届かなかったよ」

「とめられてた手紙、やっと私に届いた。全部読んだわ、私が苦しめていたのね」

「その話はいいよ。また次の機会に…」

「私たちにもう未来はないわ。遠く過ぎ去ってしまった時間なのよ」

「もう戻れない。あのころ私たちは若すぎて、暴走してしまった。まわりに迷惑を…やっぱり無理だったのよ」

「ジェイド」

「パパにお別れしたわ…こんなことになるなんて…もう行くわ」

「どこへ?」

「学校へ戻るの。バーリントンよバーモント州。バスで行けるわ…」

「行くな、頼む。次いつ会えるかわからない…」

「無理よ。行かなくちゃ…さようなら。私のことは忘れて。シカゴに戻って自分を大切にして…さよならと言って?」

「おねがい、言って?」

「ダメだ、行くな!」

「ジェイド!頼む、行かないでくれ!」

「だめよ!やめてデヴィッド!」

「僕は何があっても構わない。君を愛してる。君を行かせないぞ!」

「だめよ!」

「そうだと言って!」

「ねぇ、もう終わったのよ!」

「僕を見て、まだ終わってない。終わってないと言ってくれ!」

「だめよ…」

「君の愛を感じるんだ…」

「デヴィッド、デヴィッド?私をみて」

「あなたの言うとおりよ。愛してるわ!」

「またシカゴに住めるのね。前の家の近く?」

「どこでもいいよ」

「ふたりで戻れて嬉しいわ。なんだか夢みたい。一時は忘れようとしたのに…」

「実わ…」

「何?」

「何でもない」

「来て…」

デヴィッドアクセルロッドの部屋を、デヴィッドアクセルロッドです。

「デヴィッド?キースだ。今、ロビーにいるからちょっと降りてきてくれないか?…ジェイドも一緒に…」

「デヴィッド…」

「でも事故だったんだ」

「ジェイド、聞いてくれ…」

「近づくな!この野郎!」

「放してくれ!ジェイド!ジェイド!」

「よく思い出すのは、パパがフルートを吹いてた、あのパーティーの夜」

「デヴィッドも一緒で、私はまだ子供だった。その時から彼に夢中になって…なぜだか、片時も彼と離れたくなくて、バカみたい。おかしい?」

「いいえ」

「あの時、何かが変わったの。パパのお人形だった私がパパのお人形ではなくて、自分自身をみつけた」

「月日と共に人も変わるわ」

「でもつらいの、とても苦しいの」

「だいじょぶよ…」

「一度にいろんなことがあり過ぎたのね。でもいつか癒える日がくるわ」

「彼は私を愛してくれた。あんな人はいない」

「新しい愛が、きっとみつかるわ」

「あんなに愛してくれる人はいないと思うわ」

「言葉で癒すのは難しいけど…」

「私がアドバイスできるのはこれだけよ。いい?つかみとるの」

「何を?」

「何でもよ。どんなことでもね、それを探すのが人生よ」

デヴィッドは幻影の肖像をみつけ、それを手にして家に帰りました。

「ただいま、母さん」

「デヴィッド、どこ行ってたの?ママの引き出しにしまっておいたメモ。そのメモからニューヨークへ行ったでしょ?あなたは保護観察中なんだからね…」

「僕たちにもう未来はない。遠く過ぎ去ってしまった時間さ」

「もう戻れない。あのころ僕たちは若すぎて、暴走してしまった。まわりに迷惑を…やっぱり無理だった」

デヴィッドは自分の部屋に行きました。

それから幻影の肖像画を見つめて、デヴィッドは一日一日を過ごしました。

やがてアンが書いた小説が出され、デヴィッドはそれを読んであのころの時を思い出していました。

ある日、デヴィッドの家のベルが鳴りました。

「デヴィッド」

「ジェイド!」

ジェイドが訪ねて来たのです。

「ジェイド…」

 

以上をもちましてステージは終了いたしました。

『DQXエンドレス・ラブ』まとめ

 


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『エンドレス・ラブ』衝突⑮

2020-06-19 06:42:14 | DQXエンドレス・ラブ

『DQXエンドレス・ラブ』①

前回

『エンドレス・ラブ』幻影⑭

<衝突⑮>

「えーと実際は…デヴィッドが朝食を食べた後に…」

「事故をおこしすんだっちゃ」

「こら!静かに。ごめんねー続けて」

「で、・・・」

「アンが書いた小説?」

「う、うん…」

「今日ヒューが、交通事故に遭ったの」

「今日の午後、あのひと、死んだわ。即死ですって!一瞬の出来事だったわ」

「ん!」

「え!」

「デヴィッド!」

「!!」

「くそ!まて!」

バン!

「キャー!!!!!!!!!」

「ヒュー!しっかりして!ねー誰か助けて?なんとかして!!」

「誰か助けてお願い?誰かお願いよ!あなた助けて?」

「・・・・」

「きゃああ!!!!!」

「ううーんう、う、う、うー」

「うーん、う、う、うーあー」

「バーモント行き発射しまーす…」

「う、う、うー」

「サミーなの?」

「どなた?」

「こちら、友人のデヴィッドよ。デヴィッド?こちらはイングリッド、ヒューの友人よ」

「いったい、なにしに来た!」

「滞在中で、寄ってくれたの」

「腑に落ちないね。親父の事故、誰に聞いた?」

「キース、話しがある。親友だったろ?」

「そんなこと、今は関係ないだろ、あとにしてくれないか。だいたいおまえは親父を嫌ってたはずだ!」

「それは違う。君のお父さんは命の恩人だ」

「どうせ目当ては妹だろ?ジェイドは会いたくないそうだ」

「やめて、キース!」

「おまえを憎んでる!だからいいかげん付き纏うのはやめろ!おまえは捨てられたんだ!」

「デヴィッド?シカゴにはもどらないで、ホテルで待ってて。ジェイドには話しておく…」

「急に飛び出すなんて変よ」

「また、その話し!あの人の気性を知ってるでしょう?」

「カッとなったら、赤信号でも飛び出す愚か者よ!ごめん、ちょっと言い過ぎた。でも、これは事実なのよ」

「納得できないわ。わたしは、ほんとの原因を知りたいの」

「またその話?ウンザリよ」

「こめんなさい、あの人と話すとついイライラしちゃって」

「これをジェイドに渡して…」

「いたの?」

「いなかった。どこにもいない…」

「メモには日曜には戻ると書いてあったのよ。心配だわ、トラブルにでも巻き込まれたに違いないわ」

「そうだな…」

「すぐに来るよ。僕に話したことをそのままジェイドにも話すんだ」

「でも確信はないのよ。こんなのイヤ」

「待てよ。つじつまが合うんだ、あいつに決まってる」

「わたしだって真実は知りたいけど、騙すのはイヤなのよ!」

「イングリッド?」

「彼だわ、現場にいた」

「あそこで、あなたに触ったわ」

「ジェイド、偶然だと思うか?」

「いったい何の話なの?」

「奴が町にいて親父が死んだ」

「そうだけど」

「それが偶然だと思うか?」

「ジェイド、この人は事故現場にいたの」

「イングリッドが証人だ!親父はおまえをみつけて、逆上して飛び出した!」

「違うわ!」

「デヴィッド?」

「本当なんだ…」

次回

『エンドレス・ラブ』エンドレス⑯

 


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『エンドレス・ラブ』幻影⑭

2020-06-11 04:12:10 | DQXエンドレス・ラブ

『DQXエンドレス・ラブ』①

前回

『エンドレス・ラブ』接触⑬

幻影⑭

「ジェイド・・・・」

「デヴィッド、ちょっとまって」

「ジェイドはバーモント州のバーリントンにいるの。そこから学校に通ってるわ」

「これをジェイドに渡して」

「なんなの?」

「もう会えないかもしれないから」

「どういう意味?」

「必ず渡してください」

「これ、病院が留めてた」

「デヴィッド!…」

その後、デヴィッドはホテルに泊まり、翌日は街を歩きました。

オープンテラスで朝食を食べていると、鐘の音が響いていました。

デヴィッドは誘われるままに街を歩き、その周辺を見てまわりました。

1件1件、お店を覗いて見ると、そこには、ジェイドの面影と似ている人物がいました。

デヴィッドはその都度、ジェイドとの思い出を浮かべ、街を歩いていました。

やがて、あるショップに飾ってあった肖像に目が留まりました。

デヴィッドは肖像を見て、吸い込まれるようにショップの中へ入って行きました。

中に入ると、さらに引き付けられるような思いを感じました。

それはデヴィッドにとって幻影でした。

そして、ためらうことなく、恥じらうことなく、その目で見つめ返していました。

 

 

次回

『エンドレス・ラブ』衝突⑮

 


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『エンドレス・ラブ』接触⑬

2020-05-27 08:12:30 | DQXエンドレス・ラブ

『DQXエンドレス・ラブ』①

前回

『エンドレス・ラブ』二年⑫

<接触⑬>

療養所から退院したデヴィッドは、しばらくしてニューヨークへ外出しました。

両親がしまっていた書類の中から住所をみつけ

その場所へと尋ね入ることにしたのです。

「ビーーーーーーー」

デヴィッドは探していた住所に訪れ、ドアにあるチャイムを鳴らして待ちました。

「デヴィッド!」

「私は驚かせるのが嫌いなのに、あなたはいつも突然ね」

「来客が多いのよ。夕べはサミーがこのソファーに寝たの、今朝、学校に戻ったわ」

「学校に通ってるんですね、あの頃は小さかったのに…」

「あの頃はね…」

「素敵な部屋ですね」

「私の新しい城」

「座っても?」

「要件は何?」

「迷惑だったら、帰ります」

「あいかわらずね、人の顔色を気にして許可がでるまで安心できない」

「なぜニューヨークにきたの?」

「あなたに…もう一度会いたくて…久しぶりだったから、2年ぶりに…」

「ヒューが、いつかあなたが私を探して訪ねてくるってその通りだったわ。彼の予言って時々怖いほど当たるんだから…」

「私たち一度は、やり直そうともしたんだけど、ダメだった」

「おなじことの繰り返しだったから、ケンカばかり…もう一本おごるわ」

「お気に召しませんだっちゃか?」

「おいしかったわ」

「今日はクリームシチューを召し上がるとスープが付くんだっちゃ」

「何の話しだったかしら?」

「離婚の話し…」

「あ、離婚ね、人生の門出。ヒューはニュージャージーで恋人と暮らしてるわ…あたしのアパートにもよく連れてくるの…きっと気が合いそうだからって」

「でも彼女にとってあたしはヒューを不幸にした張本人だから嫌われてるの…結婚式に行くべきかしら?」

「結婚するの?」

「さあ?ね。でも、イングリッドが結婚を切望している。子供たちも彼女を歓迎しているわ。特にキースとは、大の仲良し」

「名前はイングリッド?」

「イングリッド・オンチェスター・木星人なの。車が好きで占星術が好きで、なんでも星占いで決めてるわ、星とともに生きてる…」

「今でも宇宙飛行士になりたいの?」

「ええ、はい」

「彼女の言う通り。運命って存在するわ…」

「また小説を書いてるんですね、よかった。僕をモデルした小説ってここにあります?ぜひ読んでみたいんだけど」

「モデルは3人よ。あなたとジェイドと私が登場するの」

「二人が愛し合うのを私が見たときの話し…」

「見てたの?」

「物音がして、泥棒かと思った。階段を下りる途中で、暖炉の火に浮かびあがるふたりを見て…あまりに素敵で、身動きができなかった。ぜんぜん気づいてなかった?」

「ちっとも…」

「それで、あれ以来、考え方が変わったの…今まで私たちが信じていた愛や結婚にたいしても…」

「ごめんなさい」

「私なに言ってるのかしら、でも素敵な気分…こっちに座って私の隣に…ひとりじゃ寂しいから」

 

 

「あの夜、あなたたちが抱き合うのを見た後、ヒューと愛し合ったのよ…あなたを思いながら…」

「レストランで恋人同士に見られたわ…」

「そう?」

「ほんとに、あなたと愛し合いたいと思ってた」

「ここへ来てよかった。ずっと会いたいと思ってた」

「人には行きたい場所や触れたいものがあるわ」

「何もせずに、後悔したくないの…」

「怒ったほうがいい?」

「どうかわかってください、ジェイド以外とは愛し合えません」

「どうしようもないんです…帰ります」

「ホテルは?」

「まだ」

「これから探すのは大変よ」

「バス停の近くにホテルがあった」

「あらあら、この周辺は物騒なのよ。ここに泊まった方がいいわ、そのかわりソファーに寝てもらうけど」

「帰ります」

「明日には電話して、間違ってもここに来ちゃだめよ。毎週土曜日はヒューとイングリッドが来る日なの…」

やがてデヴィッドはアンの部屋から出て行きました。

ドアを閉め、アンを背中に感じたとき、裁判所で聞かされた日のことを思いだしました。

「第2級放火罪に問われています。これは通常最低禁固20年の罪に相当します」

「今後、被告が刑務所での服役を望まない場合は、他人に危害を加えないと担当医師が判断するまで、入院と治療が義務づけられます。また被告には今後、バターフィールド家との一切の接触を禁止します」

「ジェイド・・・・」

デヴィッドは肩を落とし、その場を後にしました。

次回

『エンドレス・ラブ』幻影⑭

 


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