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旧える天まるのブログ
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『エンドレス・ラブ』ミラー⑩

2020-04-29 00:07:51 | DQXエンドレス・ラブ

『DQXエンドレス・ラブ』①

前回

『エンドレス・ラブ』療養所⑨

<ミラー⑩>

「さあボブ、今日は鏡を使うだっちゃ」

「鏡にむかってまっすぐ歩いてだっちゃリラックスしてだっちゃ…そうだっちゃ心配ないだっちゃ…」

「だれが映ってるだっちゃ?」

「にゃー」

「そのとおりだっちゃ。おいらは誰だっちゃ?」

「にゃー」

「いいだっちゃ。鏡に映っているの誰だっちゃ?あなたの名前は?だっちゃ」

「にゃー」

「そうだっちゃ。それでは腕をふってだっちゃ」

「にゃー」

「誰がふってるだっちゃ?」

「にゃー」

「そうだっちゃ。いいだっちゃよ。ではこちらにだっちゃ…」

「今のことを忘れないようにだっちゃ。鏡の前に映ってたのはあなただっちゃ…」

「そうあなたが映ってただっちゃ…」

デヴィッドも鏡の前に立ちました。

すると鏡にはデヴィッドとジェイドが映っていました。

「ジェイド!」

「ジェイド!!」

鏡の中に映っていたジェイドを見て、大声で『ジェイド』と叫びました。

「ジェイド!」

デヴィッドは鏡に背をむけてジェイドをさがしました。けれどジェイドはそこにはいません。

いたのは療養所の仲間たちでした。

次回

『エンドレス・ラブ』置時計⑪

 


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『エンドレス・ラブ』療養所⑨

2020-04-28 09:45:09 | DQXエンドレス・ラブ

『DQXエンドレス・ラブ』①

前回

『エンドレス・ラブ』判決⑧

<療養所⑨>

「治療は順調だそうよ」

「はやく出たいよ」

「私も父さんもそう願ってるわ。そのうち退院の許可がでるわ。それまでの辛抱よ」

「ここはイヤだ。家に帰りたい…」

「ね?もしかして母さんたち、あまりうまくいってないんじゃないの?」

「アーサーと私が?」

「このまえ先生にも話した」

「いやだなにも、そんなことまでわざわざ話さなくてもいいじゃないの」

「それしか話題がないから。よくある話だ、子供が病院に送られ家庭も崩壊…で、いがみ合いばかり」

「私たちのことは、あなたと関係ないわ」

「結婚してから25年よ。つらいこともあったけど、苦楽を共にしながら一緒にやってきた…」

「この子ったら…心配することないわ。今は自分のことだけ考えて…」

「診察の時間だっちゃ。デヴィッドは今日10時にドクターミラーのテストだっちゃ」

「まだ勉強中と伝えてください」

「いいだっちゃ。だが4週間サボることになるだっちゃ」

”デヴィット?”

「・・・・!!」

”デヴィッド?もし私が死んだら?”

「僕も死ぬよ…キミと一緒に…ずっと一緒にいるんだ」

”これはもう決まっことだ”二度と娘に会うな”

”僕らの仲を裂こうとしている”

”わたしの家に近づくんじゃない!”

「ジェイド!ジェイド!」

「やめろ!いくな!」

「ジェイドまって!」

デヴィッドは毎晩のようにジェイドの夢をみました。

そして幾度もジェイドに手紙を書く日々をおくりました。

「切手は1枚でいい?」

「これで足りるわ」

「僕に手紙来てない?」

「来てないわ」

「ありがとう」

「手紙来てる?」

「ないわ」

「・・・・」

「ジョン?この手紙、ミラー先生に渡してちょうだい」

次回

『エンドレス・ラブ』ミラー⑩

 


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『エンドレス・ラブ』判決⑧

2020-04-25 10:08:57 | DQXエンドレス・ラブ

『DQXエンドレス・ラブ』①

前回

『エンドレス・ラブ』ホームルーム⑦

<判決⑧>

「放火は最も凶悪な犯罪の一つにあげられます」

「今回の被告は犯行を自供しており」

「第2級放火罪に問われています。これは通常最低禁固20年の罪に相当します」

「しかし当法廷では、被告の当時の精神状態に問題があったとして専門医の鑑定と家族の証言を考慮しました」

「その結果と情状酌量の余地があると判断するにいたりました」

「よって、5年の保護観察処分とします」

「なんだって!」

「ただし、裁判所の定めた病院に入院し治療にあたること」

「こんなバカげた裁判聞いたことがない!」

「なにが法の裁きだ!」

「今後、被告が刑務所での服役を望まない場合は、他人に危害を加えないと担当医師が判断するまで、入院と治療が義務づけられます。また被告には今後、バターフィールド家との一切の接触を禁止します」

「ううッああうんッあーん」

「ううッうッああんうッうう…」

「レナード、どうしたんだい?」

「えーんッああんうッあッああ…」

「何事?」

「泣いてるから」

「眠れないの?」

「声で起こされた」

「睡眠薬は?」

「いらない」

「だったらベッドに戻って」

「さあレナード、お薬よ」

「ああーんうッうあッああ…」

「これを飲めば落ち着くわよーさあ口大きくあけてーはき出さないで」

「うーうッうッゴフォッゴフォッ…」

「いい子ねーもう大丈夫」

 

「トミープレゼントか?見せてくれー」

「わーデヴィッド、今日は分厚いわね」

「切手2枚でお願いします」

「筆まめで感心するわ」

「手紙でも書いてないと、ほんとに頭がおかしくなっちゃいそうだ」

次回

『エンドレス・ラブ』療養所⑨

 


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#うちで過ごそう #うちで踊ろう・ノミネート

2020-04-21 21:35:11 | ノミネート(雑記の宿)

子育て白鳥ネッシー家族3羽そろって撮影できたときの画像です。

4月12日、日曜日に撮った画像で、小春日和のいい天気だったこともあり、周辺には多少人がいました。画像に写り込んだものもあり、なんというか、この記事で(見物客を集めるような)煽ることはさけて、アップは控えました。

4月16日(木)デジカメで撮った画像ですがこの日は二羽しかいませんでした。グレーかかった色の白鳥が子白鳥です。つまりネッシーの子供です。

もう一羽はどうしたのか?は、周辺を探し回ったわけでもないので、どこにいったのかはわかりません。が、旅立ちのシーズンでもあるだけにちょっと早めに旅立ったのかもしれません。

週末は大雨暴風警報などが出て大荒れの天気でした。

星野源 – うちで踊ろう Dancing On The Inside

その間、星野源さんのインスタグラムのストーリーズで #うちで踊ろう のセレクトしたのをずっと見ていて、「源ちゃんずっとセレクト作業してるんだ」と思うと、なんか泣けてきました。

地震があったり大雨が降ったりもしましたが、翌日外を見たら桜の花びらで小道ができていました。

ぬり絵にして、#うちで踊ろう に重ねてみました。題して「花びら小道」

「源ちゃんお疲れ様。作業に疲れて免疫力下げないように、休むときは休んで体調整えてくださいね」

 

 


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パウル・クレー・ノックノック

2020-04-16 12:23:31 | ノックノック(雑記の宿)

世界美術全集20河出書房1968年1月10日初版印刷 初版発行1月20日からパウル・クレーをご紹介。

リズミカルなもの

雑種

肉体にもまだ顔が

パウル・クレー

 クレーは、1924年に、イエーナで『近代芸術について』と題する講演を行っている。これは芸術についての彼の考えを集中的に語った重要な講演であるが、そのなかで彼が、芸術及び芸術家はさまざまな外観や経験の流れに秩序を与える一種の方向づけの感覚をそなえているが、クレーによれば、これは言わば樹木の根に相当するものである。この根が、大地からさまざまな要素を吸いとって芸術家に伝えるのであり、芸術家とはこの樹液が通る樹幹にほかならない。「芸術家は、おのれを襲うこの流れに押されながら、おのれのヴィジョンの所与を作品に伝える」というわけだ。作品とは。この幹があらゆる方向へのばしひろげる樹冠なのである。としてみれば、樹冠と根がが同じ形でできていることを要求しうるはずもないだろう。根から吸い上げられた樹液は、樹幹を通過するうちに、さまざまな領域において重大な変形作用が加えられ、かくて樹冠という、別種の秩序に支配された自律的な存在を生み出すものだからである。


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