エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

今季最後のスキーか?・・・暑寒別岳 (1491m)

2013年05月24日 | 山紀行 (増毛・夕張・芦別)
今季最後のスキーか?・・・暑寒別岳 (1491m)

■ 山 行 日    2013年5月24日(金)  日帰り
■ ル ー ト     暑寒コース
■ メ ン バ ー    夫婦登山 №9
■ 登 山 形 態    山スキー
■ 地 形 図    1/25000地形図  「暑寒沢」「暑寒別岳」
■ 三角点・点名  一等三角点・点名「暑寒岳」
■ コースタイム   登り 4時間15分  下り 1時間25分
<登り>
登山口 7:55---尾根上(標識53番) 8:58---標識100番 10:20---頂上 12:10
<下り>
下山 12:45---標識100番 13:20~30休---登山口 14:10



GPSトラックログ  「パッポ隊長出動ログ」からお借りし編集しました。
スタートから尾根までのルートが少し違いますが他はほぼ同一ルートです。


★ 選択・・・
これまでに休日と悪天が重なり山行が中止になった回数は何度あっただろうか。
悔やんでも仕方ない自然相手の山登り、分かっていても流れた計画は多すぎたなぁ~とため息が出る。
そんな中で今回の山行も前日まで悩んで悩んで決定した場所。
一泊で出掛ける事も可能だったが予報が今一つ良くなくテンションが上がらない。
結局、候補だけは沢山用意して日帰り山行が出来る山を選択する事にした。

24日、日本海側が良く晴れる・・・予報とチーヤンのスキーがしたいの希望を合わせて「暑寒別岳」に
決定した。丁度1週間前に岳友パッポ隊長夫婦も行っていて その報告 も参考になった。


★ 雨→曇り→快晴・・・
自宅を4:50に出発。雨に近い霧雨が降っていてとても山どころではない。
しかし岩見沢、くもり。浜益、晴れと一気に天候は変化して行く。そして増毛町を経由して登山口となる
暑寒荘前の駐車場に着く頃は快晴になっていた。(暑寒荘 7:33着)
ただ山には雲が掛かり山頂部はまったく見えなかったが、予報を信じて出発に文句無し。



まだまだ残雪多い暑寒荘前の駐車場である


登山口から番号標識に従って出発である

★ 熊との遭遇・・・
7:55 出発。夏道の番号標識1~順にルートを辿る。
駐車場から大量の残雪に驚きながらも最初からスキーを履けるのは嬉しい。
№10の標識から一旦ルートから外れてツボ足先行者の跡を追って古い林道跡を辿る。


8:22 暑いので雨具の上着を脱ぐために足を止めザックを降ろす。
私が前、チーヤンは2m位後ろで休んでいた時である。
チーヤンのすぐ後ろ(約20mくらい)を黒い物体が動いた・・。
始めは後続の登山者が追い着いて来た・・と思ったが、すぐにその違いを認識する。
思わず「熊だ!!」と発するとチーヤンは何を冗談を・・・と言う顔をして後ろを振り向き言葉を失う。

大きな熊だったが、立ち止まる事無く沢の方へ走り去って行った・・・。
どうする事も出来ずただ熊の行方に注視するしかなかったが、あれがもし止まって「睨めっこ」に
でもなったらどうなっただろうか。考えただけで「ぞっと」した。

「帰る?」・・・と、チーヤンがつぶやいたが熊は私たちの進路とは離れた沢から西暑寒の北尾根へと
消えて行ったので続ける事にした。

夫婦登山で熊に遭遇したのは、2005年8月にエサオマントッタベツ岳からナメワッカ敗退をして
カールのテン場に戻る時以来だった。


★ 先行者と後続者・・・
平日でも駐車場には2台の車が停まっていた。
そして私たちの後からもう1台到着して準備をしていたのですぐに追い着かれるだろう・・と想像しながら
先に出発する。先行者はトレースから3名と予想した。2名はスキー、1名はツボ足だった。
途中からそれぞれルートを変えていたのでスキーとツボは別パーティーとも判った。
私たちは尾根までツボ足のトレースを拝借する。
登山口から尾根までのルートは、基本的に番号標識に従って登って行けば尾根に辿り着くが
樹林帯を気にせずに上を目指せばいずれ尾根に出ることは何度も来ているルートなので安心だ。

尾根上からはいわゆる一本道でトレースはすべて合流するので迷う事は無い。



約1時間で尾根に着き、青空が徐々に広がって行く・・・


当初見えていなかった西暑寒岳が顔を出し始め幻想的だった・・・


番号標識の最後は100番・・標高800m付近かと?


頂上台地の急な北斜面を登る。背景は日本海と増毛の街だ。

★ 3年振り4度目の登頂・・・
前回は2010年5月2日だった。 (前回の記録はこちら)
増毛山魂には毎年のように出向いているが暑寒別岳に限るとこんなに登ってなかったかと改めて
認識もするが、未踏峰を優先するとどうしてもご無沙汰になるのも仕方ないかも知れない。
でもスキーが楽しい山や絶景の山などはいつもリストアップして置いて悩んだ時の選択肢に加えよう
とも思っている。私は4度目、チーヤンも3度目の登頂が好天に恵まれて最高の登山になったと素直に
喜びたいと思った。



頂上から望む・・奥徳富岳(左)と群別岳(右)


奥徳富岳のズーム


群別岳のズーム


浜益岳のズーム


西暑寒岳のズーム


東側の恵岱岳は先月登ったばかりで懐かしい・・・

★ 色々な顔形・・・
主峰「暑寒別岳」をはじめ鋭鋒「群別岳」や「奥徳富岳」なども含めて山は見る方向により色々と顔形を
変えて見せてくれるので楽しい。
暑寒別岳から群別岳と奥徳富岳は北側から見る山容だがどちらも優劣付け難い鋭鋒であり徳富川に
落ちる絶壁の北斜面を思わせる角度と痩せ尾根が想像出来る雪庇の存在は人を寄せ付けない神々し
ささえ感じる。そうした絶景がまた見たいと思うのも登る楽しみの一つである事は間違いないが、
ここで群別岳を別の方向から見た写真も掲載しておこう。



① 2009年4月19日 南西側から見た群別岳


② 2008年4月9日 西側(浜益岳頂上)から見た群別岳


エバ4度目、チーヤン3度目の暑寒別岳、快晴も強風でした。

★ 消えた東暑寒岳・・・
頂上だけが強風でさすがに受けたままだと体が冷えるほど寒さも感じていた。
頂上写真は西から写したもので風は背中側の東から吹いていた。頂上の西側に少し降りただけでもう
ほとんど風は当たらず「日向ぼっこ気分」になるから嬉しい。
先行者の3人はすでに下山の途に着き途中であいさつが出来た。今は貸切の頂上を満喫する。
気が付けば30分もゆっくりしていたのは珍しい滞在である。

さて、せっかく暑寒別岳に来たのだから未踏になっていた「東暑寒別岳(1125m)」はどうする?
と言う話は、登頂前に少し会話はあったがいつの間にか頓挫してしまった・・・。

判っていてもさぁ東へ行くぞ!・・という体力・気力もないのは承知していたし、最低往復2時間は
掛かり下山が夕方になるのも計算は出来た。こんなチャンスはそうは無いというのも判っていても
「また来ればいいっしょ!」の決まり文句で消えてしまった。


12:45 下山開始。

★ シーズン最後?の春スキー満喫・・・
頂上北斜面は最高のゲレンデでした。
積雪はまだ2m以上、表面は細かいザラメ状でその下は適度に固くブレーキの掛かるような雪質の
変化も少ないスキーには適した状態だったと思う。
スキーは得意でない二人でも勘違いする程上手く思えて楽しさ倍増でした。

最後までほとんど登り返しが無く滑りを楽しめたので下りはあっという間でした。
降りて見れば1時間25分だったので、もっとゆっくりすれば良かったかなぁ~。



頂上北斜面は最高のゲレンデでした・・・。






★ 正体・・・
先行していた3名と後続の単独者は皆グル?でした・・。
スキーの2名は見た目夫婦もの、ツボ足の単独男性はやけに顔が黒すぎ・・
そして後続の単独老人?・・熊遭遇の時すぐ後ろに居たらしく本人も熊を見て一旦登山口まで引き返し
たとの事でした。私たちが下山時頂上台地上で再会し挨拶をしましたが、実質30分程度の時間差があ
ったのに登山口となる駐車場に着く前に追い抜かれそのスキーの上手さにほれぼれしました。

帰路の温泉でも偶然立寄った増毛町の「トロン温泉」で再会し、お話を聞いて色々と教えて頂きました
が地元近くの愛好家でしょっちゅうこの山域を登られている方たちだったようです。


★ 増毛の酒蔵・・・
言わずと知れた増毛町の名産の一つ、国稀酒造。
「増毛に来たらここに寄れ」みたいな私の決め事でもある国稀酒造には今回立寄らず温泉の
売店で購入したこのお酒・・「北酔」19度をゲットしてしまった。
もちろん酒は国稀酒造の酒。チーヤンにはダメ顔をされたが折角の増毛に寄れば酒を買うのはいつ・・
「今でしょ」なんですね。

このブログアップ終了前に
美味しい「北酔」飲み干しました・・・。



私個人の感想ですが、北酔19度はベスト3に入る絶品の味わいでした。

アップ終了・・・!(5/26)



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
イイネ (pappo)
2013-05-24 22:35:47
私も先週行ってきました!
今年の残雪は気持ちいいですね。

今シーズンスキーもう一回行くかどうしようか・・・・。

芦別は雪が多くて延期しました。
中岳はどうでしょうかね~
返信する
晴天 (たか)
2013-05-24 23:03:16
やっと天気に恵まれましたね^o^
ノーザンパークマラソンの時は、ありがとうございました\(*T▽T*)/
写真もめっちゃ良く撮れてますね!

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報告見て行きたくなりました・・ (エバ)
2013-05-25 07:10:57
アップ途中からのコメント早々ありがとう。

隊長の報告も当然すぐに拝見してましたよ。
コメント入れずにすいません。
色々候補はあったのですが一番天気が良さそうで
隊長の報告も見て行きたくなりました・・。

6月に入ってもまだ大丈夫そうですね。

芦別山系は、5月29、30日を予定していますが
また予報が今一つです。仮に行っても中岳はレベル
的に夫婦では無理だと思ってます。小天狗か南喜岳
と思っていますがこれも無理かな?・・です。
返信する
やっと・・です (エバ)
2013-05-25 07:15:36
たかくん  早々ありがとう。
明日にはアップ終了予定です。また見て下さいね。

来週は千歳JALマラソンです。

ノーザンでは応援ありがとう。
今度は札幌から応援よろしくです。

暑寒別岳最高でしたよ。

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この景色を見たかった (GAKU@神奈川)
2013-05-27 11:16:39
やっと好天に恵まれましたね。
この景色が見たくて、暑寒別岳には6月に2回登りましたが、2度ともガスで何も見えませんでした。
4月に同行して頂いた時にも拝めなかった群別岳も四方からの姿を見せてくださり、うっとり眺めました。
お二人で楽しまれた暑寒別岳の北尾根も滑ってみたいなあと、憧ればかりが募ります。
次の山行も好天に恵まれますよう祈ります。
返信する
gakuさんに見てほしかったんです (エバ)
2013-05-27 16:06:45
gakuさんへ
地元に居る強味と言えば申し訳ないのですが、天気予報を見て
行動開始が出来るので今回のような絶景や登頂も可能になるん
ですね。
明日晴れそうだから北海道に来て
と言うわけには行かないのが残念ですね。

本州のように好天が続かない北海道で次の休みも雨予報
でも焦らずに山を楽しみたいと思います。

ありがとうございました
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