エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

ブログ開設前の山紀行・・・十勝幌尻岳 (1846m)

2016年11月08日 | 山紀行 (日高山系)
ブログ開設前の山行記を編集しました・・・
楽古岳からの変更・・・十勝幌尻岳 (1846m)
■ 山 行 日     2008年09月07日(日)~08日(月)   1泊2日
■ コ ー ス      オピリネップ川コース
■ メ ン バ ー       夫婦登山 №30
■ 登 山 形 態       登山道
■ 地 形 図     1/25000地形図  「札内岳」「拓成」
■ 三角点・点名     二等三角点・点名「ポロシリダケ」
■ コースタイム     登り  3時間35分  下り  2時間05分
<登り>
06:05     下の土場(登山口) 登山開始
07:03     尾根取付き点(キャンプ地)

          笹のブッシュ漕ぎが続く・・

09:08~17  稜線の肩(1730m付近)
09:40     十勝幌尻岳頂上

<下り>
10:35     下山開始
10:46     稜線の肩
11:55     キャンプ地
12:40     登山口



当時ワードで作成した山行記です。文章の一部を編集してブログにコピーします・・。

★ プロローグ・・・
ブログ開設前の山行記を機会ある毎にブログへ転化する作業を時々始めています。
今回は、2008年9月に登った日高・十勝幌尻岳の紀行を当時作成した山行記を元に作って見ました。
山に行けない時の「暇つぶし」でもあり、また山の情報発信の一つとして少しでも役に立てれば・・・と思っています。

当時、本来の山行は小樽在住のKさん夫妻と予定していた南日高の「楽古岳」でした。
しかし、私の仕事の都合で日程が合わなくなり中止になった経緯がありました。でもそれぞれで別の山行を計画し
Kさん夫婦は「幌尻岳」へ、私たちは「十勝幌尻岳」と決めて出発となりました。


★ チーヤン未踏の山・・・
山計画の中止には、今回のように急な仕事・・や悪天など様々な理由があるが、今年はそれが比較的多く、
思うような夫婦登山になっていないのが現状だった。
しかし、そんな中でも計画の変更をして出掛ける山々は「チーヤンが未踏の山」を意識して選ぶことも多く、
今回の十勝幌尻岳もその一つだった。

【9月7日(日)】

明日は晴れる・・・に期待して
15:00自宅を出発。
曇り空から次第に雨模様となる国道274号線を走り、登山口近くの戸蔦別ヒュッテ前に車を停めて車中泊した。
わざわざヒュッテまで来たのは、山奥の淋しい登山口土場よりはトイレが完備され川が近くにあるヒュッテ前広場が
適地と考えたからだ。残念ながらヒュッテは老朽化していて湿っぽくカビや臭いもキツイので泊まる気にはなれなかった。

18:15 ヒュッテ前到着。
早々に寝床と安着の準備に取り掛かる。

<夕食>
野菜たっぷりジンギスカン
缶ビール、ウイスキー

いつもながら至福の乾杯は喉越しが良い。
そしていつもの夫婦の会話も次へつながる山談義が交わされつつ、明日の山行を考えて20:00には消灯した。

22:00トイレで目を覚ます。
外に出ると見上げる満天の星で寝ているチーヤンを起こした。
「・・・・明日は晴れるぞぉ~」

【9月8日(月)】

願い届き、快晴の山行
4:30 起床。
車の中は窓ガラスにブラックフィルムを貼っているのでまだ暗い。
しかし、6:00出発に合わせて眠い目を擦りつつ起き上がる。
いつもと変わらず寝起きのコーヒータイムが最初の癒しの時間だ。

<朝食>
パックライス×1
インスタント味噌汁×2
半熟目玉焼き×2
さんまの蒲焼缶詰、昨夜の残りジンギスカン少々

清流・癒しのオピリネップ沢から
          日高らしき尾根への長い急登

朝食を終えて5:40に移動を開始し、オピリネップ林道出合いから約2キロ登ったところに広い土場と登山ポストがあった。
林道は更に続いているが悪路で急登となり笹が覆い被さっていたので下の土場に駐車する。(5:50着)
6:05 登山ポストに記入して出発。
2~3分で上の土場に着き林道終点となってここが実質的な登山口となる。
すぐ目の前にはオピリネップ沢が流れ左岸沿いの登山道を辿る。
ほどなく丸太の橋を渡って一旦は右岸を歩くが再び橋を渡って左岸側の登山道となる。
標識テープと木に塗られた赤いペンキが順路を示していて迷うようなところも少ないが
一部最終小沢の渡渉場面(キャンプ地の手前)ではテープを確認しないと迷うようなところもあった。
夏から秋の花「エゾトリカブト」が沢沿いの登山路に点在し目立っていた。
少し増水気味の清流オピリネップ沢は、正に自然が織り成す庭園がイメージ出来、苔むした岩の合間から
流れる透き通った水は「癒し」そのものだった。
雪解け水のように冷たく美味しい水だったのがうれしい。

7:03 最終小沢を渡渉していよいよ尾根への取付きとなる。
そこには3~4人用のテント1張位のスペースがありガイド本にある「
キャンプ可」の場所だろう。(イラスト地図参照)
ここからは、日高らしい長く急な直登となり標高1500m付近までは登山路に
笹が覆い被さったブッシュ漕ぎが1時間以上は強いられる。
それが終わると笹は薄くなりダケカンバやミネカエデが多くなり同じ直登だが登り易くなる。
そして、稜線の肩(1730m付近)に着くと爽やかな風と共に視界が一気に開けて
今までの苦労が報われる場所となった。取付きから約2時間の辛抱だったが、
意外にキツイ登りに思えた。(肩 10:46) ホッとして休憩する。

稜線からまず目に飛び込んで来たのが西隣りに聳える格好の良い
「札内岳1895m」でいきなり歓声が上がるほど感動した。



登山の前半はオピリネップ沢沿いのルートを辿り、まるで沢登りの様相だ!


沢に架けられた丸太橋を二度渡る (写真は帰路のもの)


延々と続く笹が覆い被さった登山道の急登・・・
快晴・絶景の眺望に感動
稜線からはハイ松混じりの尾根歩きとなり頂上直下からは視界が開けて
西側(札内側)の絶景を見ながら気持ちは頂上へと足早になる。
そして、9:40とうとう十勝幌尻岳頂上に辿り着いた。

快晴・爽やかな秋風、見渡す限りの絶景に思わずわれを忘れるほどの感動を覚えた。
本当にすばらしい景色がここにあった。チーヤンと固く握手をして貸切の登頂と眺望を喜んだ。

私は2度目の登頂だったが、初登頂の2000年11月17日に前夜が初雪で大雪吹雪の登頂であり
景色も登って来たルートも記憶に薄く今回が実質初登頂と同じ思いで登って来た。それだけにこの
眺望は感動に値するもので、思い掛けない山行が思い掛けない絶景に出合えたと感謝するばかりである。



気分は最高に間もなく頂上を迎える・・・。後方には剣山や久山岳が見えている。




頂上直下の岩場から・・・






2008年9月8日  十勝幌尻岳 (1846m) 頂上にて



しばらくは、二人だけの頂上を楽しんでいたが、後に独りの若者が登って来てご挨拶となる。
その若者は、帯広市内から来た30歳の青年(既婚者)で、登山はまだ初心者という事だった。
それでもここまで2時間30分で登って来たと言うから若さには敬服するところだ。
チーヤンが丁度グレープフルーツの皮を剥いているところだったので出会いの縁でお裾分けして一緒に食べた。
また、絶景なる山座同定の解説をついしてしまい「凄いですねぇ~」と褒められて素直に喜ぶオヤジだった。

彼は、カメラも忘れたというので私のデジカメで撮り後で郵送する事にした。
彼の名はNさんと言い下山後にメモを残してくれたので送ることが出来た。

気持ちの良い景色と登頂の満足感そして新しい出会いでついつい長居をしてしまい、1時間近くの
滞在となった。それでもまだ下りたくないとその居心地の良さに後ろ髪を引かれる思いで頂上を後にした。
下りは早く2時間05分で駐車場・登山口に着き、芽室町上美生にあるいつもの「新嵐山荘」で汗を流し無事帰宅した。



帯広在住のNさんとはその後会っていないが年賀状での挨拶がずっと続いている縁である。









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