エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

積丹岳 (1255m)

2014年07月21日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
初の登山道も15年振りの再訪・・・積 丹 岳 (1255m)
■ 山 行 日    2014年7月20日(日)   日帰り
■ コ ー ス     婦美コース
■ メ ン バ ー     夫婦登山 №17
■ 登 山 形 態      登山道
■ 地 形 図     1/25000地形図 「美国」「余別」
■ 三角点・点名   三等三角点 点名「積丹岳 シャコタンダケ」
■ コースタイム   登り 2時間33分   下り 1時間33分
<登り>
08:52       登山口(休憩小屋)出発
08:57       三合目
09:16       四合目
09:35       五合目
09:55~10:00 六合目(休憩)
10:20       七合目
10:38       八合目
11:03       九合目
11:25       頂上

<下り>
12:15       下山開始
13:12       六合目
13:48       登山口 (下りは、ノンストップでした)


★ 計画の変更・・・
昨日は、いつもとは違うパートナーを得て今シーズンの初沢へ出掛けた・・・
今一つの天候もこれまでと少し違うハイテンションの晴れやかなオヤジは、きっと鼻の下を長くして
いたかも知れない(笑)
しかし、今日は本丸との夫婦登山。
計画は雪盛山の隣り「ルベシベ山」だったが、予報は昨日と同じ曇り空だった。そして、ただのピーク
ハンターでは無くそこから望む景色も重要なお出掛けポイントだった。
チーヤンは、雪盛山も未踏、ルベシベ山も未踏の山なのでこの後の計画は天候の良い日に登りたい
と言うのが私の希望でもあった。

計画はすんなりと変更し、予報と睨めっこしながら登る山を探していた。

予報は、道央から西側・・札幌を含め後志、留萌方面に晴れマークが多かった。
①自宅から日帰りの条件、②どちらかが未踏の山をキーワードに選定すると「積丹岳」がすぐに
浮上して来た。過去の記録を調べると1999年5月の登頂以来実に15年振りの再訪だった。
チーヤンに置いては、一昨年の4月ポンネアンチシ山~余別岳の往復計画も、ポンネから先で
猛吹雪となりポンネと余別の中間で登行を中止した経過があった。

今回はその余別岳の先にある積丹岳をターゲットととした夏道登山に変更して新たに計画を立てた。


★ アプローチ・・・
自宅出発 5:10
簡単に「積丹岳」と決めて計画を立てたが、登山口は意外にも遠い場所にあった。
早朝の出発はいつもの事で気にならないが、片道3時間以上掛かるアプローチは久しぶりだった。
予報通りほぼ快晴のドライブは、運河の街小樽を経由して海岸沿いを走ると磯の香りでなんとも癒
される。蘭島、余市、古平、美国・・と、どこのキャンプ場も人とテントと車で一杯だった。
わが子も大人に成長し、すっかりキャンプや海水浴から遠ざかっていたが休日のこの光景は、孫たち
がもう少し成長した頃の光景と重なり、いつか孫と海で泳ぐ日も近いかな?と心中ニンマリとする場面
だった。

登山口へは、国道229号線積丹町婦美町にある「登山口」のバス停と看板を目指し、カーナビで確認
して左折する。国道から山の方へまっすぐ1.3キロほど舗装路が続く。舗装が切れる所に浄水場が
あるらしいが気付かなかった。ダートの林道は対向車があれば苦労するほど狭い。
大きく成長したイタドリの葉が道路側に延びて車の両サイドに触れる。約2キロのダートで「休憩小屋」と
登山口駐車帯に着いた。休日なのに先行者の車は僅か2台しかなかった。

休憩小屋駐車場着 8:30


3合目手前に建つ「休憩小屋」トイレも冷たい沢水もあり小屋の中もきれいだった。
★ 暑い日差し・・・
到着した時に夫婦らしき二人が出発したところだった。そしてもう一人単独の男性が小屋に入って
から出発した。この時間で登山者は私たちを含めて3パーティーだけなのだろうか?満車状態を想像
していただけに意外な少なさに呆気に取られた。
ガイド本を読むと、積丹岳は一般登山者に開かれた唯一の山にも関わらず登山者が非常に少ない
・・・とあった。また、今回は小屋まで車で来ることが出来たが、大雨などの後は林道に雨裂が出来て
通行止めとなる事も多いらしい。そうなれば駐車場の問題と林道2キロを歩くアルバイトが加味される
のも理由の一つなのだろうか?

「登山届は小屋の中」と登山口の看板に記されていたので小屋に入る。
きれいに整備された小屋は広くまるで民家そのものだった。ベットや布団もあってトイレも外にあった。
水場も外に沢水を引いていて冷たく美味しい水だった。アプローチの長い地方の登山者がここに一泊
してからと言う計画も楽しいので機会があれば次に利用したい小屋だった。


登山口出発 8:52


小屋の前に駐車帯がありその奥に登山道の入口がある・・


長い長い登山道も終始緩やかな斜度で続く。景色がまったく見えないのが残念な登山道だ。

★ 理由(わけ)・・・
登山口からいきなり樹林帯の中に突入し、比較的整備された登山道を歩き始める。
緩やかな斜度の登山道は、積丹岳の東尾根約1.5キロ付近のC971ピリカ台から派生する
北東尾根上に作られ地形図からもその緩やかさは読み取れる。登るには非常に楽な登山道ではある
が、終始登山道の両サイドは背丈以上の根曲り竹が壁となり視界はまったく利かない。樹林帯のおか
げで日差しからは守られるが風がほとんど無く汗が噴き出る登行を強いられる。

こんなところも登山者が非常に少ない・・・という理由の一つなのだろうか。

変化に乏しい退屈な登り、唯一の癒しは登山道脇に咲く花々・・・
最初に目立っていたのが「ガクアジサイ」次に、黄色い「ハナニガナ」と白い「シロバナニガナ」だった。

標識が三合目から始まり増えて行く毎に尾根に近づく事だけを楽しみにたんたんと登る登山道。
五合目先の「フレベツの沢」と六合目のすぐ先の「テントの沢」標識は、いずれもクエドスベツ川の源頭
に当たる登山道との出合いらしいが、ほぼ涸れ沢状態でその名の意味が良く分からなかった。

七合目約900mを過ぎてハイ松が出始め、樹林帯は低くなる。
八合目1000m付近のピリカ台付近から振り返るとようやく積丹の海を見渡し、爽やかな風も浴びて
気持ちは一新される。

そしてハイ松帯の中から予告なしの頂上へ飛び出し一気に視界は360度だ。



登山道に咲く「ハナニガナ」


「シロバナニガナ」


「ガクアジサイ」


鬱蒼とする登山道にもたまには明るい白樺林もある・・・


シロバナニガナの一株


エゾカンゾウに似ているが「ゼンセイカ」だと思う

★ 初登頂・・・
頂上着 11:25
二人にとって夏道の初登頂は、予報通り天候に恵まれまずまずの達成感に浸る。
予想外に登山者も少なく先行していた夫婦らしきパーティーには八合目で追い着き先行する。
単独の方は丁度下山するところだった。

貸切となった頂上は、爽やかな風が心地よく南西隣りの余別岳がすぐに目に飛び込んで来る。
積丹岳より40mほど高くこの山域の主峰とも言えるが、山容的には北の海岸線から見る積丹岳が
裾野を広げたプチ富士さんの様で格好が良く見えた。

これでチーヤンの道央・ニセコ積丹地域の1000m超峰は49座目となり残るは「余別岳」と「狭薄山」
の2座となった。



初登頂の「積丹岳」、まだ未踏の余別岳を背にチーヤン


カメラウーマンに撮ってもらった一枚


15年振りの再訪 「積丹岳1255m」夏は訪れる登山者が少ないと言う・・・


頂上は比較的広く長い。南斜面は断崖のような急斜面だ!


来年の残雪期に再訪&チャレンジしたい余別岳とポンネを望む・・


頂上から望む北側の景色、積丹岬と海の青が素晴らしい・・・

★ ランナー・・・
八合目で追い着き抜いて来たご夫婦の二人とは頂上で再び出合う。
話を聞くと千歳から来たというご夫婦で年齢がエバ夫婦と同世代だった。
登山は最近始めたらしく山の先輩から「積丹岳は良いよ・・」と聞いて早々訪れたと言う。
ご主人は若いころからマラソンランナー・・・と言う話から始まり地元開催のノーザンホースパーク
マラソン、千歳JAL国際マラソンや洞爺湖マラソンにも出ているようですべてが私たちの出ている
大会と重なっていた。山の話からマラソンの話へ発展し最後は北海道マラソンも一緒というので
盛り上る。
そんな時、急にご主人が足を攣った様子で痛がっていたので「いい薬があります」と芍薬葛根湯を
差し上げた。効果を見る前に私たちが先に下山してしまったが、足は大丈夫だったろうか?

下山後にご夫婦の名前が登山届の記入で分かったが、8月の北海道マラソンで再会出来るかどうかは
微妙なところだろう・・。

でもまたどこかで再会したい楽しいご夫婦でした。

下山開始 12:15


頂上に2株ほど咲いていた花ですが名前が分かりません・・・


6合目のすぐ上にある「テントの沢」とあるが、テントの沢ってなんだ?

★ ノンストップ・ノンアルコール・・・
登山口下山 13:48
下山を開始してから「下りはノンストップで行くぞ!」と話をしてスタート。
かつて下りの○○で異名のあったエバであるが、この緩斜面の下りなら1時間もあれば降りられると
自負していた。独りなら小走りに駆け下りていたかも知れないが、チーヤンと離れ過ぎも良くないなと
距離の調整をしながらの下りだったので予想より少し時間は掛かってしまった。
それでも約1時間半で登山口。休憩は取らずにノンスッブを貫いた。


★ おすすめ・・・
「岬の湯しゃこたん」
山頂で話をしたご夫婦Mさんにこの温泉の事を聞いて早々やって来た。
帰り道とは逆行して約10キロほど走るが、露天風呂から眺める景色は解放感にあふれた積丹の
海を望むとあって人気の温泉らしい。
広い駐車場はほぼ満車状態、グルリと周ってようやくスペースを見つける混みようだった。

入館料は610円、休憩室、テラス、売店、ホールなどの設備が整い特にホールはいにしえの番屋
をモチーフにしたモダンで開放的に溢れたデザインが自慢らしい。
泉質は、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(中性高張性高温泉)ですべすべ感のある温泉だった。

汗を流した後のビールは格別・・・の気分でノンアルコールを注文。
気分だけは充分に味わえ満足だった。





下山後の温泉「岬の湯しゃこたん」で飲んだノンアルコールビール、最高でした!!
★ プチ贅沢・・・
「ウニ丼」
積丹の山と温泉・・・ときたら次はウニ丼?
そんなキャッチフレーズの似合う積丹半島である。磯の香満載にここまで来たら食べたいなぁ~と
思うのは人情でしょう。帰り道有名処の寿司店に入ろうかと相談するも、札幌の孫にも会いたいね
と帰路を急ぐ事を優先した。
温泉の外で営業していた売店で「生うに」を売っていたのでプチ贅沢も購入する。
100g1580円、最高に旨かった・・・。


★ 渋滞・・・
帰路を急ぐも時間帯が悪かった。
連休の最中、キャンプや海水浴を楽しんだ帰り組と重なり道路は超渋滞。
特に街に入ると信号機から車が停まる・・・。

結局、渋滞は札幌まで続く。
遅くなったので孫の家には上がらず顔だけ見て帰宅した。

山よりも車に乗っている時間の方が長かったが、ドライブと温泉とウニが味わえたいい日だった。



温泉の出店で買った「生うに」・・・家でのウニ丼もまた最高でした!!




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