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入手!「脱どん底」発禁盤

2023-04-24 | ブギウギ

今年は、大好きなダウン・タウン・ブギウギ・バンドのデビュー50周年 そんなメモリアルイヤーにふさわしい逸品をゲットしましたーーー

「脱どん底」(1974年2月発売予定・東芝EMI)

ファーストアルバム。しかも 幻の”発売禁止盤”です。ファンの間では知られていますが、アルバムに収録されている「網走番外地」「ちゅうちゅうタコかいな」の2曲が当時のレコード倫理規定や自粛規定に触れ、直前になって発売禁止の憂き目に逢ってしまいました。仕方なく、「山谷ブルース」「青春すきま風」を新たに録音し差し替えた上で一般発売に漕ぎつけた経緯があります。

今回ネットオークションで入手した発禁盤です。レコードには一般発売盤と同じように青ラベルが貼られていますが、ハンコで作られた「見本盤」が押印されています(通常は白ラベルに「見本盤」の文字が印字されています)。これもまた珍しいですね

平成の時代になってリリースされたCDベスト盤には「網走番外地」「ちゅうちゅうタコかいな」が収録されていますが、やはり「アナログレコード」で「オリジナル盤」となると、ファンとしてはとてつもない重みを感じてしまいます。

同封されているライナーノーツにも、当然の事ながら幻の2曲の歌詞が記載されています。

宇崎氏が描いたメンバーのイラスト。いい味ですよね。 うん?宇崎氏の名前は「U.RYUDO」、他のメンバーは「Y.HACHIYA」「T.ARAI」「M.AIHARA」。苗字と名前の順番が…

録音年月日は「1973年10月、11月、12月」、場所は「LF 1スタ」と記載されていますがLFはニッポン放送のコールサイン”JOLF”の事ですね。「なんで俺たちのファーストアルバムの録音がラジオ局のスタジオなんだよ・・・」と宇崎氏の著書に書かれています。

    

さて、「山谷ブルース」「青春すきま風」が新たに収録された”改訂盤”(拙ブログではこう呼ぶことにします)ですが、”発禁盤”発売予定より3ヶ月ほど遅れて一般発売されました。ジャケット写真は変わっていませんが、ライナーノーツに若干の変更が見られます。もちろん歌詞(及び収録曲の紹介文)は差し替えられています。また、宇崎氏の長文コメント「金魚鉢の中はどうだった」の掲載位置が、見開きジャケットの左頁から右頁に変更されています。

そして、録音年月日データに「74年2月」が追加されています。つまり「山谷ブルース」「青春すきま風」は2月に録音されたことが分かります。元々2月に発売予定だったようなので、発禁通知を受けてすぐにレコーディングされたと思われます。 ちなみにこの時点で、ギターの蜂谷吉泰氏はすでにバンドを脱退、新たに和田静男氏が加入していたので「山谷ブルース」「青春すきま風」は和田氏が弾いています。にもかかわらず、記載されている名前と写真も蜂谷氏のまま。宇崎氏が描いたメンバーのイラストにある「Y.HACHIYA」もそのままです。

和田氏の名前と写真が掲載されるのは翌1975年。

ダウンタウンが大ブレイクした頃にリリースされた「脱どん底」の”再発盤”(拙ブログではこう呼ぶことにします)です。逆にギタリスト・蜂谷氏の名前がなくなってしまったので、私はこのアルバムでギターを弾いているのは全て和田氏だとずーーーーーっと思っていました。

ちなみにちなみに・・・再発盤のライナーノーツに描かれているメンバーのイラストはそのままですが、「Y.HACHIYA」を始め他のメンバーの名前は削除されています。

 

私が中学生の頃、購入した「脱どん底」は和田氏の”再発盤”でした。ジャケ写は和田さんなのに、曲の紹介などでは蜂谷さんの名前が記されていたり、埠頭で4人が並んでいる写真は遠目ながらも和田さんではないことが分かるし・・・「はて???」と思う事がいくつかありましたが、長くファンをやってるといろいろな事が分かって来て、それがまた嬉しくもあり楽しくもありですね

コメント
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