古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十九章 漂流外国物語 其の三十二

2016年04月18日 06時22分11秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第十ページ、上の一~二行目

 

解読 之内高野山弘法大師南無大師遍照金剛越唱へ

    昼夜之分ちなく夢共現共那く致候内、命越助け

読み の内、高野山弘法大師南無大師遍照金剛を唱え

    昼夜の分かちなく夢とも現ともなく致し候内、命を助け

 

説明 「之内」・・・(心願)を籠めている内。 「高野山弘法大師南無大師遍照金剛」・・・真言宗の祈りの念仏の言葉。『こうやさんこうぼうだいしなむだいしへんじょうこんごう』と唱えます。 「越」・・・変体仮名の「を」。この文書では何度も出ます。 「昼夜之分ちなく」・・・「夜」が難解。「分ちなく」も読むのは難しい。 「夢共現共那く」・・・「夢」も「現」も読みにくい。「那」は変体仮名の「な」。 「致候内」・・・している内。 「命越助け」・・・「越」・・・「を」。「助け」も読むのは困難です。