古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十九章 漂流外国物語 其の三百四十三

2017年04月30日 06時32分32秒 | 古文書の初歩

 


 

 

「漂流外国物語」第九十八ページ、上の一~二行目

解読 中江経文躰之板ニ而摺候物越面々ニ入、夫を右之

    臺ニ入乗置、夫江煮焚候品を備へ、船頭其外

読み 中へ経文躰の板にて摺り候物を面々に入れ、夫れを右の

    台に入れ乗せ置き、夫れへ煮焚き候品を供え、船頭その他

説明 「経文躰之板ニ而摺候」・・・お経の文句の様なものを板に刷った。 「物越」・・・物を。 「面々ニ入」・・・各自が入れ。  「乗置」・・・これも読むのは困難です。乗せ置き。載せて置き。 「煮焚候品を」・・・煮炊きした料理を。 「備へ」・・・供え。 「船頭其外」・・・船頭他。


第五十九章 漂流外国物語 其の三百四十二

2017年04月29日 08時57分06秒 | 古文書の初歩

 


 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第九十七ページ、上の七行目

解読 之上ニ而臺を拵へ、花籠躰之物数十丁阿ミ其

読み の上にて台を拵え、花篭躰の物数十丁編み、其の

説明 「臺」・・・「台」の旧字体。 「花籠躰之物」・・・花篭の様な形の物。 「数十丁」・・・数十ちょう。「丁」は「七」にも見えますが、「数十七」では意味が通じません。無理に「丁」と読んで花篭を数える単位として置きます。又は、「花篭躰の物、数十七」かも分かりません。 「阿ミ」・・・編み。籠を編み。


第五十九章 漂流外国物語 其の三百四十一

2017年04月28日 08時32分38秒 | 古文書の初歩

 


 

「漂流外国物語」第九十七ページ、上の五~六行目

解読 玉子煮其外干物青物等料理致し備へ物は

    除置其跡ハ船中ニ而不残喰仕舞夕方ニ成艪

読み 玉子煮其の外干物・青物等料理致し、備え物は

    除け置き、其のあとは船中にて残らず喰い仕舞、夕方になり櫓

説明 「玉子煮」・・・煮た玉子。 「其外」・・・その外。字が太くて読みにくい。 「干物・青物等」・・・これも読むのは困難です。 「料理致し」・・・「料理」も超難解です。 「備へ物」・・・供え物。これも難しい。 「除置」・・・除けて置き。 「其跡ハ」・・・其のあとは。備え物の跡は。 「喰仕舞」・・・喰い仕舞い。食べて仕舞うこと。 「艪」・・・『ろ』と読む字ですが、「櫓」・・・『やぐら』と同じ。物見台。望楼。一段と高い台。


第五十九章 漂流外国物語 其の三百四十

2017年04月27日 08時57分31秒 | 古文書の初歩

 


 

「漂流外国物語」第九十七ページ、上の三~四行目

解読 壱疋殺し真菜板江乗セ、石灰湯を掛、毛を

    古さげ能洗ひ、料理致し鶏三拾羽程之塩漬

読み 一匹殺し、まな板へ乗せ、石灰湯を掛け、毛を

    こさげ、能く洗い料理致し、鶏三十羽程の塩漬け

説明 「壱疋」・・・「壱足」に見えますが、「一匹」です。 「真菜板」・・・まな板。 「石灰湯」・・・消毒の為か、毛をこさげる為か。 「掛」・・・掛け。 「毛を古さげ」・・・毛をこさげ。毛を削り取ってしまうこと。 「能」・・・よく。此の字は読むのは無理です。 「鶏三十羽程之塩漬」・・・ここもたいへん難しい。


第五十九章 漂流外国物語 其の三百三十九

2017年04月26日 10時52分27秒 | 古文書の初歩

 


 

投稿が遅くなりました。御免! 

「漂流外国物語」第九十七ページ、上の一~二行目

解読 右両三日茂手前より、遠目鏡ニ而水主共面々に

    見居候、右日本之山相見へ候との注進有之と豕

読み 右両三日も手前より、遠眼鏡にて水主ども面々に

    見居り候、右日本の山相見え候との注進これ有りと豚

説明 「両三日」・・・『りょうさんにち』又は『りょうさんじつ』。二、三日。二日か三日。 「遠目鏡」・・・遠眼鏡。『とおめがね』、望遠鏡の事。 「面々」・・・各自に。 「注進」・・・「進」が難解です。 「有之」・・・「有」の下部の横棒の大きいのが特徴。 「豕」・・・豚。