古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

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第十三章・網代黒山松一件御通詞控その五右網

2012年11月30日 07時18分22秒 | 古文書の初歩

 

乍恐口上第一ページ、上の画像の九行目十行目

 

解読 右網代山之儀者往古より傳り候書もの等御座候付

    難捨置品々御座候得者、右場所樫野より相改候

読み 右あじろ山の儀は往古より伝わり候書きもの等御座候に付き

    捨て置き難き品々御座候えば、右場所樫野より相改め候・・

 

解説 「網代山之儀者」・・・「山」の次の縦棒は「之」。「儀者」・・・儀は。 網代山の件は。 「傳り」・・・「伝」の旧字体です。  「御座」の次ぎに「候」が有り、左下に飛んで「付き」。 十行目最初は、下から返って、「捨て置き難く」と読みます。「捨」は読むのは困難です。「置」は形で覚える。そのままにして置けない事情も有るので。 次は「早々」にも見えますが、ここは「品々」です。意味は「事情」。 「御座候得者」・・・御座そうらえば。 「右場所」の次は「樫野」・・・「野」が特に難しい。 「相改候」・・・調査する。樫野浦の立場で調べ直します。 

 

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第十三章・網代黒山松一件御通詞控その四より

2012年11月29日 07時43分44秒 | 古文書の初歩

乍恐口上第一ページ、上の画像の七行目八行目

 

解読 より申分ニ者、右場所者古座高川原と差構へ無之

    様申ニ付、其段御達し申上置御座候。然處

読み より申し分には、右場所は古座・高川原と差し構えこれ無き

    様申すに付き、其の段御達し申し上げ置き御座候。然る処

 

解説 「より」・・・合成字で、このページには六ヶ所に出ています。 「申分」・・・「分」が難しい。言い分。主張。 続いて「ニ者」・・・には。樫野役人の言い分では。変体仮名の「者」・・・「は」もこのページに五ヶ所出て来ます。 「右場所者」・・・右場所は。右記の黒山という場所は。 「差構へ」・・・異議を申し立てること。待ち構えること。(広辞苑) 「無之様」・・・これ無き様。 「文意」・・・樫野浦役人の言い分は、其の場所は古座・高川原と紛争をしている様な事実は無いと。 「申ニ付」・・・言っているので。 「其段御達し申上置御座候」・・・其の旨ご報告して置きました。  「差し構え」は現在では使われていない言葉で、よく分かりませんが、「問題になっている状態」の意味と思われます。(競艇とか競輪競技で使われている様です。) 「然處」・・・然るところ。ところが。

    

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第十三章・網代黒山松一件御通詞控その三代境

2012年11月28日 08時18分46秒 | 古文書の初歩

 

乍恐口上第一ページ、上の画像の五行目六行目

 

解読 (網)代境目書等先年より傳り候書もの等両所ニ

    御座候付先日双方より改ニ参り候處、樫野役元

読み 網代境目書等先年より伝わり候書きもの等両所に

    御座候に付き、先日双方より改めに参り候處、樫野役元

 

解説 「境目書」・・・『さいめ』と読む。『さかいめ』と読んでもよい。境界線のこと。土地の境界を書いた書類・図面。 「先年」の次は「より」。 「書もの」・・・文書・書類。 六行目初めは「御座」で、次の短い縦棒は「候」です。「候付」で「候に付き」と読みます。 「双方より」の次は「改ニ」。確認に。 「参り」の次は「候處」。 「樫野役元」・・・樫野浦の役人。庄屋・肝煎等のこと。「野」が判読困難です。 このページでは、「より」と言う合成文字が、六回出ています。 

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第十三章・網代黒山松一件御通詞控その二松林

2012年11月27日 07時27分21秒 | 古文書の初歩

乍恐口上第一ページ上の画像の三行~四行

 

解読 松林数百本根返り吹折等御座候付右者

    往古より高川原村・古座浦支配仕来申候。右網

読み 松林数百本根返り吹き折れ等御座候に付き右は

    往古より高川原村・古座浦支配仕来たり申し候。右網

 

解説  この文書の作成者は達筆で、正統派と言えます。比較的文字は読みやすい。 「御座」の継ぎに小さく「候」が有り、「ニ付き」の「ニ」は常に省略されています。 「右」の次は「者」で変体仮名の「は」です。 次行最初の「往古」『おうこ』とは、おおむかし。 大昔より。 「高川原村」・・・現在の古座川町の最南部地区で旧古座町に接しています。高川原村と池ノ口村が合併して、旧高池町(現古座川町)が生まれました。 「古座浦」・・・古座川河口の町で、江戸時代古座組の大庄屋や代官所の出先役所が有りました。田畑等の農地は皆無の土地です。古座川左岸河口にあり、古座浦・中湊村・高川原村と狭い川沿いの土地に縦に並んでいます。 「川原」の「原」、「古座浦」の「座浦」が読むのは難しい。 「仕来申候」・・・回数でもう慣れましたか。「候」は形で覚える。「仕来」は「仕り来たり」或いは「し来たり」でもよい。 「右網代」と次行へ続きます。

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第十三章・網代黒山松一件御通詞控その一当月

2012年11月26日 07時02分17秒 | 古文書の初歩

 

 

  網代黒山松一件第一ページ、上の画像の表題と一行目

 

解読     乍恐口上

     一 当月廿五日之大時気ニ網代之内黒山と申場所

読み    恐れ乍ら口上

   一つ 当月二十五日の大シケに網代の内黒山と申す場所

 

解説  「乍恐口上」・・・前の十二章と殆ど同じで、中の「奉願」『願い奉る』が無い表題です。「御願い」する内容では無いわけです。 「口上」は口頭で伝える事ですが、この場合は「口上書」『こうじょうがき』の略で、口で伝える事を文章にしたもの。 「一」・・・『ひとつがき』と読みます。項目毎に「一」で始まり、各項目は最後まで「一『ひとつ』」で始まります。 「当月」・・・「当」の崩しは特徴的です。 「廿五日」・・・「五」の下部の横棒は省略されています。 「之」は縦に細長く伸びています。 「時気」・・・『しけ』「大時化」 「網代之内黒山と申す場所」・・・『あじろ』と言うのは、海面のみでなく、山(陸地)も含む一帯のことを指す事が分かります。元もと網を入れる漁場を意味したものが、魚を釣る・貝を獲る・海草を採る・すべての漁業を含む様になった言葉です。現代の「漁業権」の様なもの。沿岸漁業では、魚付き保安林と言って、海近くの繁茂した山林の下に魚が集まる習性が有る為、勝手な伐採等は禁じられているところも有ります。  「申」は「P」の形。 

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