古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十二章 乍恐奉願口上・その八十二何を

2012年11月10日 07時54分26秒 | 古文書の初歩

 

乍恐奉願口上第十八ページ、上の画像の七行目八行目

 

解読 何を以銀調可仕勘弁も無之任其意同人儀者

    帰宅仕候義ニ御ざ候。然処其後より富田屋廣七方迄

読み 何を以て銀調え仕るべき勘弁もこれ無く、其の意に任せ同人儀は

  帰宅仕り候義に御座候。然る処其の後より富田屋廣七方迄

 

解説 「銀調可仕」・・・銀ととのえ仕るべき。「仕る」はへりくだった気持ちを表す。お金を用意する事。 「勘弁」・・・やりくり。才覚。 「無之」・・・これ無く。「之」は縦棒の形です。 「任其意」・・・下から返って、「其の意に任せ」。 「同人」の次は「儀者」・・・儀は。同人本人は。 八行目最初は「帰宅」・・・何度も出ています。 「仕る」の次ぎに小さく「候」があり、続いて「義ニ」「御ざ候」と続きます。 「処其」は一字に見えますが、よく見て下さい。 「後」の下は「より」合成文字。 最後は「迄」の異体字です。