高速道路無料化反対の論理に「無料化によって、交通量が増し渋滞を引き起こす」というものがあります。なんだ、この論理は? アホじゃ無かろうか? ですよ。
少なくとも初歩の「化学」を勉強して「化学反応に要する時間は律速段階(りっそくだんかい)に支配される」と言うことを知っていれば、こんなアホウな事は言いません。
洗面所で水を流しているところをイメージしてください。普通は蛇口から水を流してもシンクに水がたまってしまうことは有りません。でもまれに水がたまってしまうことが有ります。
排水口のパイプの流れが悪くなった場合です(そうでなくても、蛇口から大量の水を放出すればシンクに水はたまります) ―この場合排水口のパイプのつまりが「律速段階を規定している」と表現します― しかし水はけが良ければ、あっという間に「水たまり」は解消されます。
高速道路のクルマの流れも同じ事です。料金所が律速段階を規定しているのです。料金所の前後ほんの15m程度の距離。1台のクルマがストップしている時間は短いです。しかし、多数のクルマが少ない料金所に押し寄せるのです。結果として渋滞を引きおこします。
高速道路が無料化して料金所が無くなった場合。高速道路上には、今まで律速段階を生じていた原因(料金所)が無くなるのです。それどころか無料化によってIC(インターチェンジ)は2倍3倍に増えます。要するに排水パイプが2本3本になるのです。これで水がたまってしまうと思いますか?
>EV「アイ・ミーブ」写真特集
http://eco.nikkei.co.jp/special/phototopic/index.aspx?id=MMECf5000005062009&page=4
(日経Ecolomyの元記事)
上記の特集では電気自動車の写真が30枚ほど紹介されています(EV「アイ・ミーブ」を例にあげましたが、このクルマを宣伝しているわけではありません)。ほとんど読むところはありません。この写真を順にながめていくだけで10年後のクルマ社会をイメージできます(ながめるだけですので必要時間は5分ほどです)。