昨日放送の『クローズアップ現代+』。
小説『火花』の作者・又吉直樹さんが上海の訪問を通じて感じた
中国の今には、多くのメッセージを感じ取れました。
又吉さんが今回の訪問で
中国との「違い」ではなく、日本との「共通点」を強く感じたと
締めくくっていました。
この言葉の中に、
今の日本人が抱く中国人像と現実との距離を感じました。
インターネットを通じて膨大な情報を得ている中、
その情報とそこから歩き出した想像があたかも現実のように思われ、
決して好ましくない違いばかりを探す方向に
私たち日本人は向かっていないか。
中国に関しては、そのように思われることがままあります。
多分又吉さんも、上海で現地のファンと触れ合う前は
無意識のうちに中国人との「違い」ばかりに
意識が向いていたのかもしれません。
違いを意識し、尊重することは大切だけれど、
人間として同じように苦悩し喜ぶ「共通点」もちゃんとある。
だからこそ国を問わない文学の可能性も感じたと。
そして、私自身改めて感じました。
又吉さんに前のめりに質問していく中国の若者が大勢いて、
関心を持って日本と日本人を見ているのに比べて、
日本人は相手に関心を持っているだろうかと。
すべての日本の若者が同じではないけれど、
もっと多くの若者が、外の世界に関心を持ってもらいたい。
外に学ぶ姿勢を持ってもらいたい。
そう思う放送でした。