教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

ようやくマトモになった実写ギャルゲー

2010-12-28 00:01:01 | オタネタ全般
ギャルゲー業界では
「やると必ずしくじる」
と呪いのように言い伝えられる不文律がある。

それは実写のギャルゲーである。



かつて実写ギャルゲーが勃興し、実際に市販されていた時期もある。
1990年頃のことだ。

世界初の実写ギャルゲーは、恐らく1988年に発売されたハドソンの「No・Ri・Ko」であろう。
これは世界初のCD-ROMコンシューマーゲーム作品であり、世界初の音声再生つきゲームであり、ゲームではなく「ギャル」の部分が中身のほぼ全てとなっている初のゲームであり、もちろん世界初の実写ギャルゲーでもあった。(註:わたしの記憶によれば)

CD-ROM^2は初期にはヴァリスIIがあったくらいで作品に恵まれておらず、初のキラータイトルたるイースI・IIが発売されるまで一度もその潜在能力をフルに発揮することがなかったこともあり、「No・Ri・Ko」は誰にも知られないまま歴史の闇に葬り去られることとなった。
「No・Ri・Ko」が売れなかったのは、実写ギャルゲーという形態が受け入れられなかったからなのか、単にギャルゲーとして完成度が低かったからなのか、CD-ROM^2の普及台数の問題が支配的だったのか、起用したアイドルが微妙すぎたせいなのか、ハドソンがまだCD-ROM^2を使いこなせていなかったせいなのか、それは今もってして定かではない。
実写ギャルゲーとしてリアルタイムの姿を多くの人が知る作品としては、その2年後に発売されるとある作品の登場を待つこととなる。
そう、その時代における実写ギャルゲーの代表作は、何をおいてもやはり同じくハドソンの「みつばち学園」をおいて他にはない。

それがどんなシロモノだったかというと・・・
それはご自身の眼で確認いただくのがよろしかろう。



[PCE] みつばち学園
http://www.nicovideo.jp/watch/sm147685



一応のところ、これはギャルゲーの体裁は整っている。
だが、本質的にギャルゲーとして間違っている。

なにが間違っているかは誰が見ても一目瞭然だ。
もしどこが間違っているのか分からない人がいたとしたならば、それはきっとギャルゲーの良さが理解できない可哀想な人であろう。

この時期に発売された実写ギャルゲーのことごとくの失敗をして、実写ギャルゲーはやってはならない企画の代表例としてソフトハウスに周知徹底される結果となってしまったのだ。
それがハドソン屈指の黒歴史と言われる所以である。



ところが!

2010年の末になり、その事情が大きく変化することとなった。
みなさんご存知の「AKB1/48アイドルと恋したら…」である。

ギャルゲーの女の子と人生を共にする事をかかげている我輩としては、たとえ実写であろうとハナから無視するわけにはいかないだろう。
さすがにカネだして買うのはバカバカしいので、YouTubeにてソレを見てみることにした。



感想。

酷くはない。
「みつばち学園」にあったアレな感じはさほど受けない。
たしかにこれなら売れてもおかしくないのかもしれない。

そう、実写ギャルゲーは20年以上の歳月をかけて、ようやくモノになるものができるようになったのだ。
「みつばち学園」は驚くかな20年も生まれるのが早すぎたオーパーツであり、それは20年も時を経なければ理解できないものをそこに表現しようとしていたのだ。



「AKB1/48アイドルと恋したら…」は確かに実写ギャルゲーとしてはじめてマトモに売れた作品である。
しかし、それは既に遥か20年も前に「みつばち学園」が通った道でもある。
我々は20年の時を経て、改めて「No・Ri・Ko」や「みつばち学園」の先見性の明の優れていたことに震撼することになったというわけだ。



追伸:

でもやっぱり実写はちょっとアレだねぇ…。
絵に描いた女の子ほどかわいくはないじゃん。
まあ、人それぞれということで。