教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

響き渡る声(ノベマス)

2010-05-12 00:00:25 | オタネタ全般
響き渡る声
http://www.nicovideo.jp/mylist/15536398



ハリアーPの「響き渡る声」。
宣伝元(※1)のレビュー記事が上がったので、この記事とレビュー内容的にバッティングしないように注意しつつ、うちもレビュー記事を書いてみようかと思う。



わたしは自分でノベマスを作るのも好きだが、人のノベマスを見るのもまた好きだ。

作品一覧(※2)からテキトーにエイヤで選んでみるとか。
「NovelsM@sterpart1」タグ検索でエイヤで選んでみるとか。
そんなやり方で見てみることも良くある。

とはいっても、必ずしもそれぞれ作品を全部見るというのでもない。
それでも最初の何話かだけでも見てみるのもけっこう面白い。
必ずしも話に見入るというのでなくても、その作者だけしか持っていないような感性というモノを感じるのもまた面白いのだ。

そんな中、自分ではあと100年生きていても表現しきらんような秀逸な感性を表現する作品もたまに存在する。
その中の1つがハリアーPの「響き渡る声」である。
(註:話も見入るほどおもしろいからね)



この作品、学校生活をおくっている登場人物たちが、グータラした日常のなかで自分たちの将来について何となく考え、自分のこれからの生き様について意思決定する、そんな人生のとある日々のことが綴られている。
書いてしまえばたったそれだけ。
しかし、たったそれだけのことを、この作品のように見入るほどおもしろい作品に仕上げることが如何に難しいことか。

ちなみにわたしはどうだったか。

たしかにグータラはしてしたし、今もグータラしている。

では、将来について何となく考え、意思決定してみたことはあるか。

実のところ、わたしはこれをあまり意識したことがない。
小学校のころから理系科目にしか興味がなく、その頃から既に将来は科学者か技術屋になると公言していた。
そして願いは叶って今は技術屋をしている。
技術屋になるには工学部系の大学に進学するのは半ば必須だし、親も両方とも大卒だったため、大学に進学するというのがデフォルトになっていた。
そして労せずして・・・とは言い過ぎなものの、人並み程度の労力で、なんとか大学に進学することができた。

どこぞの絵に描いたような現代版ヒッピーのような人たちのように、自分探し(笑)などと言いだす余地などそこにはなかった。
将来の進路について悩んだ経験が全くないのだ。

その反面、将来について悩み、意思決定に苦悩するという、そんな経験がすっぽりと抜け落ちているような気がする。
このノベマスを見てそのことに気付かされたのだ。

こういうモノは人生経験の差が大きく左右する。
この手のモノに対して人生経験のないわたしには、「響き渡る声」のようなノベマスのシナリオは絶対に書けない。
そう痛感させられた。



小説とは人生の切り売りである。
小説とは自分の苦悩や不幸を活字になすりつける行為である。
・・・そう、よく言われる。

それは実体験があるものしかリアルに活字化できないという意味には限らない。
その人の歩んできた人生、その人が乗り越えた苦悩、それがその人の作品の感性として現れる。

そして、自分の持っていない感性に触れたときこそ、
「このノベマスは面白い!」
と感じる瞬間ではなかろうか?



【※1 宣伝元】

響き渡る声
http://blog.goo.ne.jp/styui-gdb/e/96d6cfd1328a60361be9e507172b6f02



【※2 ノベマス作品一覧】

NovelsM@ster作品の一覧
http://dic.nicovideo.jp/a/novelsm%40ster%E4%BD%9C%E5%93%81%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7