外国人受入れ拡大施策は遅々として進まず

　全国の企業経営者が、「人手不足が深刻である、このままでは会社がおかしくなってしまう、外国人労働者を増やせないか」という訴えが菅官房長官にあったらしい。取り急ぎ、骨格だけの法律を成立し、中身も揃わないままで来春には施行するという形ができあがった。先日、某入国管理局に省令など具体的なことを早く知りたいから、いつ頃にわかるかと照会した。担当者は、何も決まっていない。゛とうなるか本省からも何も指示がないから答えられないというのである。運用に関する諸規定が全く分からないから聞いたわけであるが、何となく、登録支援機関なる組織が実務の中核となりそうだということはわかる。しかし、支援計画を策定するにもどのようにしてよいかわからない有様である。こんな法律でよいのか。うまく機能するのか不安である。

安倍政治の不安

　安部総理は、北方領土の返還について、あの鈴木宗男の裏ワザというかかつてのロシア人脈を使ってうまく操作しているといわれる。うまくいくのか不安だ。うまくいくのかというのは、結論として４島の我が国帰属を最低限認めさせるということである。その後の２島返還、共同管理であれば、国民も納得するところがある。しかし、どうも、二島返還だけで終わってしまう匂いがプンプンとする。反対だ。自民党のある幹部は、「総理は、国内政治にまで手が回っていない」と話しているという。これにのめりこんでいるのだ。
　たしかに、国内問題は山積している。消費税増税問題しかり、憲法改正問題にいたっては、党内議論もされず、先送りとなってしまっている。いつまでも国内政治に目を向けずに、雑な国会運営をしていたならば、みんなが不信感を持って、自民党政治はもとより、安倍総理ほ嫌気をもつことになるであろう。

外国人の受け入れについて、意見あり

　外国人労働者を受け入れることについて異論はない。だか、法案は、拙速すぎて、内容も曖昧すぎて、将来に対する不安が大きいのだ。外国人の待遇を「日本人並」にするというが、我が国の労働者の待遇も正規とか、非正規とかでさまざまである。まして、健康保険にも加入させようとする。外国人だけ、民間保険クラスの別途の保険の仕組みにできないものか。社会保障についても区別する必要がある。各種制度、保険の加入者は、日本国民である、我々が善意で拠出したお金によって運営される制度を外国人に、しかも我々と同じように利用されてはたまらない。
　今の人で不足を解決するために、こんなあいまいな制度を作らせてたまるかという思いである。
１００年先を見据えていただきたい。