ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 眠れる花 」  今井 絵美子

2017-12-04 20:55:43 | 
       「 眠れる花 」 ⑧ 便り屋お葉日月抄   今井 絵美子

            

元居酒屋ママの妹さんに貰った本です。 「 もう読んだから 」と、漫画と一緒に届けてくれます。
漫画は次に読む人がいるので、すぐに読んで返しますが、時代小説の方は後40冊ほどあります。
読みかけると面白いですが、今まで時代小説を好んで読んでこなかったので、ついつい気になった他の本を挟んで読んでしまい溜まっています。

以前に⑥の「 紅染月 」を読んでいるので、登場人物と背景は思い出しました。
便り屋の女主人・お葉さんが主人公で、美味い料理と味わい深い人情が満載の泣ける時代小説です。

「 枝垂れ梅 」「 千金の夜 」「 眠れる花 」「 優曇華 」の4作。
~~~~~~ネタバレ
目の前で主を斬殺され、自身も肩を斬られ養生している政女にお葉は桜飯を持って見舞いにいく。
桜飯とは薄切りにした蛸を桜の花びらに見立てたごはん。 私は蛸が余リ好きでないので、今回は、余り食指は動きませんでしたが。

みすずの父が絡まれている娘を助けに入って誤って相手を傷つけた。
しかし、助けられた娘はどさくさに紛れて逃げてしまい証言してもらえず、相手の勝手な言い分で、罪を負って遠島に。
みすずは病気の母の面倒を見ていたが、母は自害し、残されたみすずは、千草の花の文哉の養女に。
父は数年後、ご赦免になって戻ってきたが、島で殴られ盲目になっていた。
その父も文哉のおかげで、島で覚えた篠笛で身を立て、みすずと一緒に暮らせることに。
今回はおやつ。蓮餅、牛蒡餅、カステラ芋。

組紐屋「 眠れる花 」を営む蘇芳のもとに、六月前から毎月決まった日に届く六から一ずつ減っていく謎の文。
一になって蘇芳は誰かに毒を盛られるが、手早い処置で命はとりとめた。友七親分と手下とお葉さんが調べて犯人を探し出す。

後1編は、お葉が芸者だったころライバルでもあり憧れでもあった先輩芸者の成れの果て。自業自得とはいえ哀れ。
~~~~~~~
眠れる花とは、春に咲く 花海棠 の別名だそう。 酒に酔って微酔みから目覚めた楊貴妃の艶めかしさを見て、唐の皇帝が花海棠に譬えたことからそう呼ばれるように。
本の中では、昔は、美人のことを( 品者 )とか、( 弁天 )とか言ったそうで、蘇芳さんは、そのために災難に遭ったけど、それじゃあ、ブスのことは?
調べてみました。ブスには諸説あり、もともとは、トリカブト中毒を起こし表情が乏しくなった者を指すと言いますが、不細工なスケからブスケ、ブスになったとも。 面白い。
綺麗な順に、佳人、麗人、美人、並上、並、並下、醜女(ぶす)、違面(いづら)、面誤(つらご)と言うらしい。 ひどいな。


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