比べてみると残酷だと思った。
僕は新しい場所へ、新しい景色を、とらえることができるけれど。
君は、何かが抜け落ちてしまった景色をとらえることになるのだ。
そんな気持ちを想像すると、胸の奥からなんとも窮屈な音が聞えてきて。
そういうことか。
「そして残されていったのは 僕とこの街の景色」
そんな歌詞のフレーズがふと思い浮かんだ。
去年の冬、僕は想像に任せてそんな情景を描いた。
すごく悲しくなったのを覚えている。
「君」がいない景色はさぞかし寂しかろう。
そして、なんという「物足りなさ」。
それが「不自然」に思える。
これ以上君の瞳に、期限付きで変質してしまう景色を焼き付けるのは。
残酷なことだろうかと、ふと思う。
変質したときの失望があまりにも大きくなりはしないか。
海へと車を走らせ、君は叫ぶのだろうか。
この景色を、この瞬間の景色を…!
僕は焦って何度もシャッターを切り。
ファインダーから顔を離すと、遠くを見つめ。
その瞳は当てもなく何かを探していた。
いや、何を探していたというのだろう。
その瞬間の景色は今、まさにその瞳にしか写らなかった…。
僕は新しい場所へ、新しい景色を、とらえることができるけれど。
君は、何かが抜け落ちてしまった景色をとらえることになるのだ。
そんな気持ちを想像すると、胸の奥からなんとも窮屈な音が聞えてきて。
そういうことか。
「そして残されていったのは 僕とこの街の景色」
そんな歌詞のフレーズがふと思い浮かんだ。
去年の冬、僕は想像に任せてそんな情景を描いた。
すごく悲しくなったのを覚えている。
「君」がいない景色はさぞかし寂しかろう。
そして、なんという「物足りなさ」。
それが「不自然」に思える。
これ以上君の瞳に、期限付きで変質してしまう景色を焼き付けるのは。
残酷なことだろうかと、ふと思う。
変質したときの失望があまりにも大きくなりはしないか。
海へと車を走らせ、君は叫ぶのだろうか。
この景色を、この瞬間の景色を…!
僕は焦って何度もシャッターを切り。
ファインダーから顔を離すと、遠くを見つめ。
その瞳は当てもなく何かを探していた。
いや、何を探していたというのだろう。
その瞬間の景色は今、まさにその瞳にしか写らなかった…。