traditional climbing

クライミングスタイルにうるさいオヤジ系クライマーの日記
 クラック、スラブを愛するクライマー歓迎します。

集中力

2008年11月30日 19時30分54秒 | 御嶽

すっかり石ころに魂を奪われたオヤジクライマーをご存知の皆様こんばんは。

 

 

中年をすぎてからの『火遊び』は怖いといが、水曜日に行ったばかりなのに、

 

仕事が溜まっているのに、今日もフラフラと御嶽駅に降り立つ。 もうビョーキだ。

 

かなり寒くなった。 朝は日当たりのよい岩場でアップしないと身体がほぐれない。

そしてすぐにあの『デッドエンド』

 

水曜日に核心のポッケをとらえていた。 もしかしたら、もしかしたら・・・・・

 

という妄想にとらわれた4日間であった。 

 

やっぱり妄想にすぎなかった。 

 

今日は15発くらい撃ちまくったが、一度たりとも核心の穴には届かなかった。

ルートだと核心のムーブも一度できると、どんどん精度があがっていって、ほとんど失敗しなくなるもんだが、

ボルダリングってひとつひとつのムーブがとっても微妙な要素が影響しており、すこしでも狂いがあると結果ゼロ! て感じで叩き落される。

だから一度登れたからって、次にできる保証はなにもないのだ。

 

この日は前回よりも後退しており、かなりモチが下がってきていた。

しかし昨夜のNHKスペシャルで見た『王監督』の言葉と目力を思い出した。

 

*土壇場で大事なのは『気力』だ。 どんなに技術があってもそれを発揮できるのは気力が充実しているからだ。

* もっと貪欲になれ、ボールを凝視せよ。 他のことはすべて忘れるくらい没頭しなければ勝負には勝てない。

 

そうだ  気力  集中力

 

スコーピオン、キャデラックランチ、スーパーイムジン 難ルートをRPしたときの集中力を思い出すのだ。

 

それまで漠然とみていた ひとつひとつのホールドを1分間づつ凝視する。 それこそ穴が開くほど。

そしてそのホールディングをしっかりとイメージしてからトライすると。

 

格段にムーブが安定したではないか。 

核心ホールドには届かなかったが、午前中の出来とは全然違うものになった。

指のほうが耐えられなくなったので3時に打ち止めした。

 

このデッドエンド。 カチも非常に厳しいが、バランス、フットワーク、身体の振り、体幹力、引き付けなどなどがすべて高いレベルで調和しないと撃退される。

特に腹筋と足を上げるインナーマッスルが重要。 どうやって鍛えればいいのだろう。 

 

でもこれが完璧なムーブで登れるころには私はさらに強くなっているということだ。

 

 

 


神在月の奇跡

2008年11月24日 09時59分53秒 | 御嶽

 

風邪が流行ってますね。 おはようございます。

 

↑この風景も今日で5日目。  そろそろ飽きた?

いやいや季節の移ろいを感じながら通うのも、また楽しからずやです。

 

ひさびさの3連休(しかも3ヶ月ぶり)。 どこへ行こうかワクワクしてたのだが。

 

出張で風邪を引き。 家に帰るとニョーボも故障していた。

買い物もいかなくちゃだし、食事もつくらなくちゃ。  これは遠出はできない。

 

計画していた二子の裕美嬢はキャンセル。 

もっとも大渋滞のなか、独りで往復するのは相当めげそうだったのでこれは正解。

 

 

 土曜日は仕事と風邪でガタガタの身体を休めることに。

しかし半日もじっとしていられない貧乏性のアニマルは、シューズを買いに平塚に。

やっぱり道が混んでて1時間半もかかった。 

久々に逢ったYKRさんとヨセミテの話で盛り上がる。 

YKRさんくれぐれもお大事に。 いただいたシューズは大事に使わせていただきますので安心してください。(笑)

 

 

日曜日湘南新宿ライン~ホリデー快速で御嶽へ。

 

結構寒い。 日のあたる「ソフトクリーム」で身体をほぐす。

 

11時前に忍者へ。  結構な人手である。

 

これだけ混んでると集中できないのだが、20分ほどイメトレしてから取り付く。

 

最初はクラックへ右手を届かすムーブを練習しようと思ってた。

 

 

 

 

あれ!? 取れちゃった。

 

人差し指1本だけど、クラックに指が入ればわれめニストの私はもう 

人差し指1本だけど クラックに指が入ればワレメニストの私には

 

 

勝ったも同然。

 

微妙な左足との2点支持で身体を引き上げ、左手クロス。 

 

あれ!?? すごいガバなんですけど 

 

こんなガバ使っていいの??

 

小市民の私は思わず下を振り向いてしまう。 

「OKOK、がんば!」

どうやら使っていいらしい。

 

最後のマントル。 さっき下をみた時の高さは頭から振り払ってトップアウト。

 

やったぜ。忍者返したぜ!! 

 

これでもう御岳に通わなくていいんだ。 じゃなくて・・・

 

やっと御嶽に入門させてもらいました。 これからも性根入れて精進しますので、よろしくお願いします。

ボルダーには私のようなオヤジはあまりいないけど、若い人に負けないように(負けるけど)がんばります。

 

それにしても神々のパワーはすごい。 チカさんありがとう。

 

 遠く出雲からの『登れビーム』届きましたよ。

 

 

まだ昼前だったので、お弁当食べて散策して帰ろうかと歩いていたら、デッドエンドに着いてしまった。

仕方ないなあ。 ちょっともんでやるか。

 

イギリス人・・・・  なんとか左端まで行けるようになったが、足滑りすぎ。 ↑にいけない。

デッドエンド・・・  こないだより1手進んだ。 左の核心を取るにはあと30回くらい撃つ必要あり?

 

指が腫れだしたので、このへんで撃ち止め。

帰りは渓谷美を眺めながらイッパイやったのは言うまでも無い

 

 


飛んでけ SF

2008年11月20日 23時30分39秒 | 日々是帖

全然盛り上がらないボジョレーヌーボー2008

 

今日が解禁日だとご存知のエライ皆様こんばんは。

 

 誰も待っていないそんなヌーボーのために寒風吹きすさぶ関西空港まで立会いに行ってきました。

 この関西空港を見て、日本の役人は学習することがないんだな。と実感しました。

なにを考えてこんな場所に国際空港を建設したのでしょうか。 成田で懲りたのではなかったのか?

 

 

 

 ああ税金で埋め立てた泥舟空港だ。

 

 

そして今回往復に使ったのが、『スターフライヤー』というマイナーな航空会社であった。

 

 

 別に指定したわけでなく、時間帯で選んだらこの機材になったわけで。 

 

 

 このエアラインは北九州の会社で保有する航空機がなんと

 

 

 

 

 

4機

 

 

 

 

 

 

エヴァンゲリオンの方が多いぞ!

 

 

 

それで北九州-羽田、 関空-羽田をカバーしている。

 

 

そんな自転車操業なので、行き帰りとも

 

 

『使用する機材の到着が遅れているため、出発が遅れますことをお詫びいたします。』

 

 

 

 

 

 

あたりめーだろ。 機材のやり繰りできるわけねーだろ。

 

 

 

 

 

 

搭乗が遅れたために、プッシュバックも遅れ、そのために進入路で待たされ、行きは45分遅延

帰りも出発時間にようやく機材が到着する始末。乗客降ろしてすぐに搭乗して、関空は空いているのですぐに離陸したものの、羽田ではやっぱり上空待ちとなり、やはり45分遅延であった。

 

 

取り得といえば、

 

 

*有名デザイナーがデザインした機体のペイント。 黒を基調にしており、機内の黒い本革シートとあいまってなかなかにクール。

 

 

*シートピッチ(縦)が広い。 前後には余裕があり足も伸ばせる(フットレストあり)

 

 

*ディスプレイがタッチパネルでかなり鮮明。 音質もよく楽しめる。(頻繁に機内アナウンスでさえぎられるが・・・)

 

 

 

*CAは比較的若いが、パンツルックなのでイマイチ。

 

 

 

SFはANAとのコードシェアをしているが、やはり羽田ではかなり差別されているようで、沖止めで送迎バスのご厄介となる。 私はこちらの搭乗の方が解放感があって好みだが。悪天候の場合は惨めである。

 

 

 

まあ羽田から関空を利用される方はあまりいらっしゃらないと思いますが、たまたまあたったら遅延は覚悟したほうがよいと思います。


悔し酒

2008年11月15日 22時32分25秒 | 御嶽

本当は今日はレストのはずだった。

 

しかし仕事が忙しくてクライミングが出来ず、ストレスで頭がおかしくなりそうだったので、無理やり時間を作って御嶽にとんだ。

 

朝9時から10時までカミサンにつきあって中学に学校参観に行った。 *どうでも良いが最近の子供の名前は○太が多い。 1クラスに6人もおったぞ。

男の子は○太、○樹、○也

女の子はアヤカ ○美が多いのう 

 

担任が誰だかもわからないままダッシュで学校を飛び出し、

ボルダーマットかついで1005時の電車に飛び乗る。

青梅線はかなり混んでおり、行楽シーズンであることを思い出させる。 

わき目もふらず忍者へ・・・ と思いきやアップする場所もないのでマミ岩でとりあえずアップ。

到着は13時ごろ。 とりあえず3本で終らせて、すぐに忍者岩へ

 

いるわいるわ 数えたわけではないが、30人はいたと思う。

すでにマットは柔道場の畳のように敷き詰められており、新品のマットを出すまでもなかった。

 

1stクール。 

”飛ばし”は軽々とつかみ、ホールデイングも完璧。身体もなかなか動く。しかしクラックへ手を伸ばしても伸ばしても届かない。 デッドで取りに行くと掠って終わり。

2ndクール

さきほどランディングした際にかかとが痛かった。 一見分厚いヒトのマットだが、コシがないというか、柔らかくて、あまり正直に堕ちると衝撃がくる。 ヒトの借りといて文句はないけど、せっかくなので自分のマットを重ねてトライ。 足の位置を変えたり左をとばしてみたりしたが、ニックキクラックに指がかからない。

3rdクール

勝負をかける。 とにかく引き付けて足上げて届かす! という気合で臨んだが、今度こそ届くというところで支えていた指がツル!と滑って落下・・・ 

そのあと二人がみごと完登されました。 パチパチ。

 

4thクール

あとは意地で撃ちまくってから帰るつもりが、討たれて終わり。 最後はバッサリでした。

今日の成果は

① 下部は失敗することはほとんどなく90%の確率で飛ばしが極まり、ホールディングも正確になった。

② 先日不安定だった飛ばしの後の左足のおき場所が安定した。

③ いままであんまり触れなかった上部のホールドをイッパイ触ることができた。

 

くらいでしょうか・・・・

ものすごく悔しくて情けなくて 最近味わったことの無いくらい苦い酒となりました。

地元奥多摩の湧水から造られた酒

 

澤乃井  

 

せっかくの銘酒。 気分よく味わいたいものです。 

まあでも自分にとって初めての1級なのだから、時間かけても苦労してもいいじゃないか。

今年中には美酒を浴びたい。

 

 

 


モデレートな一日

2008年11月03日 18時15分19秒 | 小川山

廻り目平からわざわざ「灯明の湯」まで温泉に入りに行く

オネエクライマーをご存知の皆様こんばんは。

 

日曜日の2峰は団体さんが2組もいて、賑やかであった。 

私はあんまり賑やかな岩場が得意ではない。

集中とリラックスがうまくいかないためだ。

 

RPしたのは、皆帰ったあとの静けさのなかだった。

そういえば過去RPしているのは、割と平日とかで、いても3人とか他人のいないときが多いかも。

 

別に人嫌いなわけではないので、誤解しないでね。

ただ本気でRPモードのときは、できるだけ集中したいので余計無口になるけど気にしないでください。

 

さて、そんな張り詰めた1日が過ぎたあとは、行きがけの駄賃みたいに「のほほん」とした

クライミングがしたい。

今日はEぽん、くまボンを楽しいクラックマルチに連れてってあげた。

目指すはハコヤ岩 ここの名ルートは名にし負う

 

冬のいざない

 

である。 10台だが、某13クライマーで、つい先日春うららも登ったヒトも撃退されたほどの辛口ルートである。

 

見た目はなんてことないのだが、ジャミングが結構シビア。

 

 

↑2P目の核心部 くまボン

 

一応3Pのマルチなので、軽装で登っていたが、この日は日が差さずちょっと寒かった。

 

 2P目上からみたとこ、核心でもがくEぽん↑

 

M川さんは登るのが早すぎて、撮る暇なしでした。

降りてくるとすでに2時前。 ご飯食べて御茶してたらもう登る時間はないのに

唐沢の滝まで3人でアプローチ。 距離的にはそうでもないが、結構な登りが堪える。

太陽の塔や月の塔を見学。  かなりスケールがあり、上のほうが面白そう。

来年来ようっと

 

 太陽の塔  40mくらいあると思う。


もうすぐ冬景色

2008年11月02日 23時37分46秒 | 小川山

廻り目平の秋は短い。

 

 しかし秋晴れの日、岩の上から見下ろすカラマツは日を浴びて輝くばかりの美しさだ。 

思わず息を呑む。

 

11月2日 この日はこれ以上ない素晴らしい秋晴れの空の下。

 それぞれの目標に向った。

 

 

 M川さんは『蜘蛛の糸』

 

 

 ドッキーは『かたつむり』

 

 

そして私は『かぶとむし』

 

 

 どちらかというと物静かな3人だが、それぞれに目標に懸ける思いは少なからぬ熱さがあったに違いない。 

 

わたしとドッキーが組んで下で登っていたので、M川さんの登りは観られなかったが、ここ数年彼のビレイをしている私にはトライ中のシーンが想像できるようだった。

 

私の予想では今日中に落とすと踏んでいたが、女子たちを連れていたため2便しか出せず。 それでも降りてきたときは真っ暗だったが・・・ 

 

もっともこれが彼のゆったりペースなのだから、私がビレイしていても2回だけだったかもしれない。

 

そしてドッキーの『かたつむり』

 

このルートは私の小川山における"最終目標”である。

 

えっ  12cが最終目標なの?? と聞かれることがあるが、ルートの価値をグレードで計る人にはわからないだろうから説明はしない。

 

実はこの日初めてこの憧れのルートの取り付きにたった。 といってもチャレンジャーとしてではないが。

初めて見上げる実物は想像よりもずっと高く、無慈悲なまでに冷たく硬質な光を反射していた。

 

ドッキーの渾身のマスタートライ。  あまりの激しい息遣いにこちらにも緊張が伝わってくるようだ。 一瞬たりとも気の抜けないムーブの連続で、とてもではないが、スキをみて写真撮影とはいかない。

蒼穹をバックに大振りなムーブのドッキーは格好の被写体なのに。 アイロンさんに撮影してもらったらどんなにいい絵に仕上がるだろう。

 

この日3トライするなかで2テンまで追い上げた。 プリセットとはいえなかなか気合の乗ったトライで見ごたえがあった。 ドッキーにしては珍しく「張ってくださーい」も無く不意落ち。 この日は3回浮き上がらされた。

 

そして私の『かぶとむし』

朝イチのトライ・・・・  いつもなら一番可能性の高い1便目。 一度もしくじったことのない下部のクロスが届かずフォール。 

昼イチのトライ・・・  なぜか核心前にパンプアウト。 右手のデッドが届かず。 疲れていないのに・・・ハングドッグしてムーブを練り直すが、全く出来なくなってしまった。 焦りまくる!!

なんのことはない、右手のカンテのホールドを1手忘れていただけ。 

 

最終便・・・・ 日も落ちて、風が急速に冷たくなってきた。 早く回収しなくちゃ。 半ばやけくそ、あきらめ半分で登る。 

 

しかし何故か一手一手 かかりが抜群! 

 

先ほどのあやふやなホールディングとは雲泥の差だ。 そうなるとフットワークもビシっと決まり、核心に来ても余裕を残している。

 

下から いつの間にかガンバコール 

 

こうなると回収便などといってられない。もう行くしかない。 気合一声で遠いガバをガッチリつかみ、足上げてクリップ。

 

あとは風の吹きすさぶリップ上を歩くだけさ!

 

夕闇前の最終便でRPなんて、朝型の私には初めての経験だ。 

今日は絶対に登れる自信があっただけに2便目で登れなかったときは相当なプレッシャーがあった。

 

それを克服できてホッとしたのが正直な感想。

フェースで12は久々の成果だったな。としみじみ。 でもあんまり苦労しなかったので、喜びも中くらいである。