traditional climbing

クライミングスタイルにうるさいオヤジ系クライマーの日記
 クラック、スラブを愛するクライマー歓迎します。

オンサイト

2005年06月30日 23時04分54秒 | クライミング用語集

on sight = at sight

読者のひとから専門用語が多すぎて内容がよくわからんとの指摘がありました。 なるほどクライマーには普通の言葉でも一般のヒトには意味不明ですよね。というわけで、自己流の用語集を書くことにしました。 1回目は「オンサイト」見てすぐに。 初見で・・・という意味ですが、ある意味クライミングのもっとも大事な要素です。登る前に一切の他人からの情報をもらわず、自分の目でルートを観察して、リハーサルなしでいきなり登り出し、一回も墜落なしで登りきることを指します。もともとクライミングとは自分自身が自然と対峙し、先の見通しが立たない中で、不安や恐怖を抱えながらも、勇気を持ってまだ見ぬ高みを目指して前進していく行為です。 

ロープにぶらさがって練習したり、上から偵察したり、他人にアドバイスを受けたり、プロテクション(支点)をあらかじめセットしていたり。といったこれらの行為はオンサイトより劣るスタイルであり、当然オンサイトとは認められません。

関連用語:オンサイトに次ぐクライミングスタイルとして上位から・・・

2.フラッシング=他人の登りを見た、またはアドバイスを受けた後に1回で登りきる。

3.レッドポイント=何回ものリハーサルのあとで、落ちずに下からつなげて登ること。

4.ピンクポイント=あらかじめ支点をセットした後に登ること。

5.トップロープクライミング=主に初心者の練習か、極端にプロテクションが悪いルートで行われる。上部の支点からロープを垂らして上から確保されながら登ること。

 

 


登山教室

2005年06月30日 10時51分32秒 | クライミング帖
自分が主任講師をする登山教室に参加者が少ない。神奈川岳連の事業だが自分でも生徒を集めることにした。 丹沢の沢登りなのだが、堅苦しい内容ではなく、和気あいあいとした雰囲気でリピーターも多いので、興味のあるひとは是非参加してほしい。 7月23日、24日の両日秦野の山岳スポーツセンター宿泊で基礎から教えます。 沢は水無し川水系のセドの沢右股です。
2~3人に一人の割合でベテラン指導員がついていますので、初心者の方でも安心して参加して下さい。費用は保険こみで9800円プラス宿泊費2400円。 問合せ先0463-88-7552 神奈川県山岳連盟   是非! 

甲府幕岩

2005年06月28日 10時29分07秒 | クライミング帖
日曜日に初めて甲府幕岩に行ってきた。どうせチンケでボルトだらけのエリアだろうと、あまり期待しなかった。昇仙峡から別れ、峠を登ること30分あまりで林道のPへ着く。岩場へは10分もかからない。ルートも長いものでは30Mあり、エリアもそれぞれ独立しているため、多くのクライマーが来ていたが、静かな環境で登ることが出来た。木陰はそれなりに涼しいが、陽があたる上部の岩では汗が吹き出してくる。基本的にカチ系の垂直フェイスだが素直なムーヴが多いようだ。この日は3本登ってオンサイトひとつだけ。クラックも1本登った。


いかさま師

2005年06月25日 00時20分46秒 | 名張

なにしろ肝のつぶれるルートである。 そのスケール、露出感、ワイルドさは比類なき悪さである。この岩を登ろうなどとするものは神をも恐れぬものである。 見上げるだけでビビっていたのだが、「悪魔のささやき」トップロープが私を誘う。土産話にと取り付いてみる。 ハングまではなんとか行けるが、2段ハングを超えるのが非常に難しい。 抜け口のホールドはシンハンドの一番悪いサイズで、どうにもこうにも決まらない。何度かチャレンジしたが、追い返されてしまった。ここはまだ地獄の門の入り口である。私は地獄を見る前に門前払いされてしまった。 このハングを超えてからが「地獄の門」が開き、本当のシンクラック地獄が始まるのである。 しかも20mもルートが続いているのだ。H川師はこの部分わずかなプロテクションで登っている。 上で見ていたら、8mを残して丸腰状態であった。 隣のルートをフォローしていたM氏の背後に忍び寄りカムを奪って、また戻っていった。「なるほどこれがいかさま師か」妙に関心してしまった。

にわかに最近注目を集めている「いかさま師」だが、うわさによると4人しか上っていないとのこと10登以内に滑り込むチャンスはあるということだ・・・

 


電車男

2005年06月23日 08時55分57秒 | 日々是帖
と言っても映画の話ではない。今朝の満員電車での出来事である。この時期車内は蒸し暑く、押し付けられる他人の体温に不快指数はいやが上にも急上昇。押した押さないで、揉め事が起きる。
今日も男女が言い合いしていた。駅につくと男が女を突き飛ばし、ホームで場外乱闘に発展。(@_@)!普通なら女性のために止めに入る場面だが、この女、大男に対して一歩も引かずバトルしている。下手な仲裁は無用とみんな見物をきめこんでいた。
それにしても鉄道各社は混雑は仕方ないとしても、空調でせめてストレスを緩和して欲しいものだ。

ほんとヤバイって

2005年06月22日 00時00分42秒 | 名張
名張の第一岩壁でもびびっていた私は翌日さらなる洗礼を受けることになった。案内役の人たちは「いいルートだよー」「気分いいよー」とかいいことしか言わないセールスマンのように、ここを登らざるを得ない状況を作っていた。おまけに「さあオンサイトしろ」なんてプレッシャーをかけるのである。ところは第一岩壁からすこし下流にある「屏風岩」どこにでもありそうな名前とはうらはらにとんでもないエリアであった。ルートスケールは40mもありロープ1本では降りることもできない。 こんなスケールは普通マルチピッチだろう? しかしかたくなに「ledge to ledge」を守っているのかはるかTOPまで支点は一切ない。

正面にそびえるのは名張最難の「いかさま師」であり、その右が文句があるかである。「文句があるか?」といわれても・・・ ルートをオブザベーションするうちにどんどん暗い気持ちになっていく。「えっ!最初からレイバックで4mかよ。しばらくハンドでいくとハング越えがあって、うわー、そのあとシンハンドじゃないか。しかも上部はチムニーが待ち構えているし、ワイドが続いて・・終了点は遠すぎてよく見えないジャン・・・」
ギアラックにカムを下げていくと14個にもなった。でもこれ以上削れないよな。
昨日隣のルートでまっさかさまに墜落したクライマーの姿がよぎり、どんどんいやーな気分になってきた。 意を決して取り付く。結果は3フォールもしてしまった。 いずれもちょっとしたミスで、落ち着いていればなんてことはなかった。 今日は壁のスケールに圧倒された感じで完敗であった。若いころはこういう岩にはファイトが沸いたものだが。老いたものよのう。
がんばれオヤジ!

汗だくクライミング

2005年06月19日 21時45分52秒 | 名張
みたび名張に出張してきた。もはや仕事のために関西出張しているのか、クライミングのために出張しているのかわからなくなりつつある。梅雨とはいえ2日間ともまずまずの天気だったが、蒸し暑さは相当なもので時折日差しがあると汗が吹き出した。バンダナで汗止めをしていないと、目が沁みるほどに汗が流れ落ちる。 当然クライミングコンディションは悪く、チョークアップするそばからヌメッてくる。まあそのせいではないのだが、今回も宿願を果たすことは叶わなかった。前回よりは調子は悪くなかったのだが『スネークマン』a>甘くないな。姑息にも途中でレストしようとしては、足を滑らせて落ちる。シンハンドの部分では耐えに耐えて動き続けなくてはならない。その上もさらに奮闘的なので、休めないことが最大のポイントのルートである。来シーズンに持ち越しとなってしまったが、アニマルの『からなず登るリスト』に記帳された。

ダニ

2005年06月19日 20時18分24秒 | 日々是帖
梅雨入りして、喜んで要るのは紫陽花とカビとダニなんじゃないだろうか?
少雨の梅雨とはいえ、ジメジメ度は相当なもの、まして河原に近い杉林などは格好のダニの棲みかのようだ。
昨日今日とかなりやられてしまった。しかし同行の誰も被害にあっていないので、ヒトは刺さないダニなのか?
これからの季節不快な虫といえばブユや蚊だが、なんでムカツクかといえば、ヒトの血を無断で吸っておきながら、痒くて不快な思いをさせるとは何事か?礼の代わりに気持ちよくさせるとか、または悪血を吸って、肩凝りをとってくれるとかしろ!


手話ニュース

2005年06月17日 21時15分00秒 | 日々是帖
NHKの手話ニュースを見ていて思うのだが、要は耳の不自由な人を対象とした番組なのだろう。手話を操るアナウンサーの手練は見事だが、字幕でこと足りるのではないだろうか? それとも手話を勉強中の人を意識しているのか?いずれにしてもNHKらしい。
ところで手話は万国共通語なのだろうか?
だとしたらすごいなぁ!でも文章の並びが日本語ぽいから違うのかな。それに新しい言葉や時事用語なんかは、だれがどうやって決めるのだろうか?
疑問は尽きない。

愚者の夜

2005年06月11日 23時09分17秒 | 日々是帖

とんだドジを踏んだ。すっかり寝込んで、あわてて列車を降りると、電車の網棚に鞄を忘れて降りてしまった。ガーン。 しかし、これが初犯ではない私はまずは冷静に、乗っていた電車の行き先き、車輌番号、進行方向の前後左右に位置していたかまでも克明に思い出すことに成功した。 この情報さえあれば途中駅で発見することなど容易いはずだ。自信たっぷりにホームの事務所に向かった。しかし中年の駅員は忙しそうに、しかも事務的に先ほどの重要情報と遺失物の中身を聞き取ると、

21時過ぎにここに電話してください。』

とだけ言って紙片を渡し、業務に戻ろうとした。

電話しろって・・・

ケータイも財布も定期もすべて失くした私に向かって言う言葉か。今さっきそれをすべてメモッたのはあんただろう?

すると今度は

『ああ。じゃあ明日にしますか。明日の方が確実にわかりますよ。』

・・・・・・どうやって帰れとういのか。明日までホームにいろというのか。なんで今すぐに途中駅に問い合わせてくれないのか。終点には2030時につくはずなのに、何で21時過ぎまで待たんとならんのか? ??????切れそうになる自分を抑えて

『そう言われてもいま1円も持っていないので、電話もできないし、帰ることもできません。21時にここへ来ればいいですか。対応してもらえますね。』なんとかそれだけ言ってホームでじっと待つ。

  みじめだ・・・手に持っているものといえば、30分前に買ったサッカーダイジェストといつもは真っ先に忘れる傘だけ。すべてを失った丸腰の気分は「心細い」「無力感」である。金、ケータイ、身分証明書を失っただけで、なんにも出来ない愚者としてベンチに座り込むだけである。

ぼんやりとホームを眺めていると、さきほどの駅員が電車の入線、発車、客の乗降、アナウンスと忙しく出入りしているのが目に映る。「ああ彼も職務に忙しいのだな。」「こんな馬鹿者の世話を焼いているヒマは確かにないのだ。」デパートの店員じゃあるまいし一人の客の忘れ物につきっきりで世話しているスキに客がホームから転落したらえらいことだ。以前に親切に対応してもらえた私鉄のローカル駅とは違って、ここはメインのハブステーションなのだ。「逆恨みしたわたしが悪かった。」という反省ができたころに事務所に行くと「終点で回収できました。」とのこと。

アア・・ミツカッテヨカッタ」いまから行けば往復できる。駅員に礼を行って終点駅までトンボ帰り。 かばんを無事回収。中身も無事。日本はまだまだ平和な国だ。すてたもんじゃない。ありがとうございました。


リソール

2005年06月10日 08時29分25秒 | クライミング帖
一昨日B2に行ったらリソールに出していたティラノが修理を終えて上がっていた。2回目のリソールだが、型崩れもなく、アッパーも問題ない。さすがはマイスターの邦、独国メーカーだな。ヤンキーものとは違うぜ。しかしこのMY Shoesのニオイったらないぜ!
ホントに自分が履いていたのかと疑いたくなるほど臭い。 例えば警察犬にこの靴をかがせたら3日くらいは捜査不能に陥るだろう。履くまえに洗濯が必要だな。それにしてもクライミングシューズなんて誰が履いても臭くなるわけで、こんなやつらに囲まれて仕事しているリソール職人が かわいそうになった。 次からは洗ってから出すようにしよう。

みちのくの名峰「安達太良山」

2005年06月08日 06時15分47秒 | へなちょこ登山隊
記録 2005年2月12~13日

久しく雪山から遠ざかっていた私はなんとなく東北のエリアマップを眺めていた。そこでふと目に留まったのは山容ではなく、ふもとに山をとりまくように点在する温泉の存在であった。さらに山の中腹にある「くろがね小屋」には天然温泉がひかれている。 福島は二本松にある独立峰「安達太良山」である。 二本松には銘酒「奥の松」があるではないか。 雪山の中で温泉と酒。作戦としては勝ったも同然である。

那須火山帯に属する安達太良(あだたら)連峰は、磐梯朝日国立公園の南端に位置し、南から 和尚山、安達太良山、船明神山、鉄山、箕輪山、鬼面山と南北に9kmにわたって連なっている。
 この主峰である安達太良山は、別名「乳首山」とも呼ばれる標高1700mの休火山。詩人・彫刻家として有名な高村光太郎は、詩集【智恵子抄】の中で「あれが阿多多羅山、あのひかるのが阿武隈川」(樹下の二人)、「阿多多羅山の山の上の毎日出ている青い空が、智惠子のほんとうの空だといふ」(あどけない話)等を詠み、智惠子のふるさととしても知られている。
出発の3日前にメンバーを募ったのだが、当日集まったのは2人だけだった。早暁の4時45分横浜を出発。 埼玉県の加須を過ぎるころ夜が明ける。 ここで経費節約のため下道の日光街道をひた走ることにした。 明け方はすばらしい快晴であったが、那須に入るころには小雪がちらつく天気となる。奥岳のスキー場には10時30分着。晴れときどき曇りだが気温は低い。 協議の結果ゴンドラで薬師岳まであがることとする。

わずかな荷を背に潅木の生えた雪原を歩き出す。 思ったよりも雪が深いがワカンを着用するほどではない。 森林限界を超えると強風に叩かれる。 厳しい寒気に顔の感覚がなくなってくる。 ウインドクラストした雪面に出くわし、アイゼンを着用。H也はワカンを着けた。だんだんと視界が悪くなり、雪が少なくなってくるとあっけなく頂上についてしまった。 晴れていれば頂上からの眺めはすばらしいはずだが、今は寒いだけ。 写真を撮ってすぐに下山にかかる。 稜線はだだっぴろく視界が悪いのでルートファインディングが困難である。 地図をいったん出すと、畳めなくなるのでカンを頼りに降りていくと道標があった。 

谷に入り込むと「くろがね小屋」が見えた。 時間はまだ2時すぎだが、早々と行動停止。
冷え切った体を小屋のダルマストーブで温める。 人ごごち着いたところで、さっそく天然温泉につかった。 浴槽は4人も入るといっぱいだが、硫黄の匂いと湯の花に包まれ「極楽」である。 源泉が山中にあるため、湯量は豊富でもちろん「源泉かけ流し」である。

この小屋は公営らしく、管理人が一人で切り盛りしている。百人は泊まれる広さだが、今日は30人ほどの宿泊客である。ほとんどが中高年60代中心のようだ。
自炊はわれわれともう1組だけだ。H也が腕を奮い、日本酒とワインに酔う。

翌朝も天候はいまいちで上部はガスっていた。あきらめて下山にかかる。 小屋から下は穏やかに晴れていた。スキーがあれば快適に滑れるところだ。 振り返ると安達太良山は雲に包まれている。 今日も寒風が吹き募っていることだろう。 智恵子のみた青いほんとうの空は見られなかったが、しみじみとした雪山であった。 また晩秋の人がいないころに再訪したいものである。

お先棒を担ぐ

2005年06月07日 21時21分31秒 | 雑学帖
『お先棒を担ぐ』→泥棒に加担するなど悪事に加わるなどの意味に使う。
もともとは『籠かき』の相棒の事を指した。なぜこのような意味に転用になったかは不明だが、なかには追剥同然の『雲助』も少なくなかったからか。
どちらかというと下端が担ぎ棒の先頭を受け持つ。料金は交渉次第で客の帰りを待つ間、一膳飯屋などで酒飲んで時間を潰すことから『酒手をはずむよ』などといったものである。また峠道などで年寄りや子どもの足弱に向かって料金をふっかけることから『足元をみる』→相手の弱みにつけこむ。言い回しが生まれたらしい。

本のリサイクル

2005年06月05日 23時45分24秒 | 日々是帖
今日は部屋の整理をしていたら、どうにも文庫本が多くて収集がつかないので、B●●K●FFに30冊ほどもって行った。買取カウンターは長蛇の列で、どれだけ待たされるのだろうと覚悟していると、ほんの10分ほどで呼ばれた。 お値段は32冊で750円なりでした。 原価はその20倍くらいだけど、仕方ない。 どうも3種類くらいに分けていたようだが、明細をもらえないのでよくわからない。 また3冊は値段がつかないという。 いまさら持って帰っても仕方ないので
処分してもらう。 でもその3冊は比較的新しいのだが。 いったいどのような基準で古本の買取価格がきまるのであろうか。 本の痛み具合だけではなさそうだ。 売れ筋?鮮度?担当者の好み?なんか気にしだしたらすごく気になってきた。それを知るためには1冊づつ持ち込むしかないか。

そういえば最近自分の身体も傷みが目立ってきたなあ・・・。 肉体の賞味期限が切れる前にいろいろとやらなくちゃ。 明日があるといってもどれだけ残っているのかそろそろ勘定しとかないと・・・ 人間はリサイクルできないからやっぱり処分?キロいくらで取引されるのもいやだし、薬殺とかはもっといや。でも私の場合は「酒毒」でゆるやかな自殺をしているのであと20年くらいかもね。


レジのオネーチャンの義務的な笑顔の前でそんな妄想をしながら
、帰りにはしっかり12冊の文庫本を下げて・・・やっぱり儲かるわけだ

くだらない

2005年06月03日 08時50分55秒 | 雑学帖
『くだらない』→価値のない。ばかばかしいの意味
江戸の昔商業の中心は京、大阪でほとんどの物資は上方から江戸へ下ってきた。江戸は侍、行政の地で特に経済は弱く消費するだけで産品の産出に乏しかった。故に江戸ものは上方へは『下らない』ものとして卑下されていた。これを憂いて商業を取り込もうとしたのが田沼意次である。