ある日の休憩時間。
お父さん役の大岩主弥さんが、
息子役の榎本楓くんに空手の型を指南中。
「空手、頑張ってるもんね」
という台詞があるため、
形にならないと、
嘘になってしまいます。
大岩さんは、役者だけでなく、
殺陣師としても有名な人で、
その上、今回は親子役。
親子の関係づくりにも最適な上、
プロのお父さんに教えてもらえるわけで、
楓くん、本番では、
最初のころからは信じられないほど、
パワフルな型を見せてくれました。
で、こういうことをやってると、
みんなやり始めるんですよね(笑)
上の写真では、
影山達也くんが一緒にやり始めて、
南翔太さん、
牧野亜希子ちゃんに森田陽祐さん。
どんどん増殖します(笑)
そう、稽古場ってそういうもんなんです。
ところで。
舞台をご覧いただいた方、
大岩さん演じるお父さんが倒れて死ぬシーンで、
テープが巻き戻されるように3回、
同じことが繰り返されていたのを、
覚えておられるでしょうか。
倒れて、また元の通りに立ち上がって、
また同じ会話をして、また倒れて。
つまりテープの巻き戻しで、過去の記憶が何度も蘇る、
といいうシーンなのですが、
映像ならともかく、舞台ですからね。
実際に生の人間で、巻き戻しのように、
身体を起こさなきゃいけない。
でも、これができる人って、まずいないんです。
よほど身体能力が高くないと、
とてもできる技じゃないとのこと。
「さすがですよね~」
「いや、でも、僕も10日前にはできなかったんですよ」
「へぇ~、じゃぁ、練習して?」
「ええ。おかげでひとつ、技が増えました」
「でも、すごいなぁ。
10日で出来るようになっちゃうんだ」
と私が感心したら、
「いや、ぜんぜん。
何回でも、できるまで練習すれば、できます」
さらりと言ってのける彼に、
プロの意地を感じました。
できるまで練習すれば、
・・・うん、それが凡人には難しいんだけどね
<つづく>
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