望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

悪口じゃなくて辛口・その2

2007-11-15 00:49:16 | 演劇・舞台・小劇場
前日からの続きです。
 初めての方は、これのひとつ前からお読み下さい

「ふふふ」
意味ありげに笑いながら、彼女の言った言葉は・・・、

「いやねー。今度のもっちたちの舞台。
     これと逆さまなんだろうな~、って」

 ~~~~~ガ~~~~~~ン~~~~~~
 
そういえば・・・、私。  
これだけダンスや歌のレッスンを続けながらも、心のどこかで「自分たちは芝居がメインだから」って、逃げ道を作っていたところがあったかも。
なかなか上手くならないことを「いいのよ、役者の踊り、役者の歌ってのは、技術じゃないのよ。芝居で見せるの!」とか何とか言って・・・。

しかし、彼女からボロクソに言われた某劇団の人たちだって、もしかしたら「自分たちは歌とダンスの専門家なんだ」って思っているかも。

お、お、お、お、お、お、お、

見ないようにしていたカサブタを、
            ベリッと剥がされたような・・・
   い、いたい・・・。

「あれ?落ち込んじゃった? 
 ごめんねー。でも楽しみにしてるからねー」
って、おいっ
 私たちの歌やダンスを見て、また「思考が止まった」とか言う気かいっ

「でもね。小劇場の場合、一生懸命やってる姿が感動できるのよね。それはそれでありだな、って」
期待するのは、それだけなのかいっ

「昨日の舞台の何にハラが立ったかって、あの芝居を『これが完成品でござい』って顔で観客に見せてることが許せなかったのよ。
一生懸命やってはいるんだけど、その裏に、満足感、安定感、安心感、みたいなものがしっかり根を下ろしてる。そういうのって、客席に伝わるのよね。
お前たちなぁ、こんな芝居見せて、それはないだろ?
ってハラが立ったの。  
でも、もっちたちのところは安定してないだろうから」
「な、なによっ、それっ!」

「でも変に安定するよりずっと魅力を感じるのよ。
舞台はナマ物だから、安定した、と思った時点で、もう上に上がれなくなるし、人を魅了する力もなくなるものね」

「それって・・・褒め言葉?」
「そうよ~。当たり前じゃない。
それじゃーね。公演は、たぶん初日に行くからねー」

ほとんど捨て台詞のような言葉を残して、彼女は帰っていきました。

・・・くそぉ~~。
よりにもよって初日に来るとは・・・。
またいろいろと言ってくれるんだろうな・・・。

・・・でもね。
彼女のような人がいるからいいんです。
負け惜しみじゃありません。
しっかり舞台を観て、愛あればこそ厳しいことも言ってしまう。

悪口じゃない。辛口なだけ。
 
この差って難しいですよね。  

「愛」があるか否か、ってことなのかなぁ。

  ・・・でも、
     ・・・でも、やっぱり、
          初日に彼女の顔は見たくなーーいっ
コメント
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