赤ひげのこころ

お客様の遺伝子(潜在意識)と対話しながら施術法を決めていく、いわばオーダーメイドの無痛療法です。

菅 傳之助 資料集 5 (開拓ノート④)

2016-05-28 13:59:19 | 戦後70年、今伝えなければ・・・

傳之助資料5(開拓ノート④)



陸稲(おかぼ)

播種後スゞメ ノ 害ヲ防グノニハ 種モミヲ比サン鉛(ヒ酸鉛=鉛のヒ酸塩)デ マブス

針鉄虫 及 ヒメコガネ幼虫の害を防グニハBHC(1%)ニマブス (5%))BHC
デハ強過ギテ薬害ノ為 発ガガ悪ルイ(発芽が悪い)カラ 2倍以上 灰カルヲ混合シテ
薬カヲ(薬禍を)弱メテ 仕用(使用)スル必要ガアル

*針鉄虫:ハリガネムシ。根切り虫の仲間で、ここではコメツキムシの幼虫の意か?

・     ・     ・     ・     ・

標準体高  4~5ヶ月  4尺17 104メ(匁)

(以下、牛について)
2. 4~5時間(排卵後の受精能力保持時間)   発情期間ノ平均 21日19型モアリ
許容時間終了後(発情終了後) 7~8時間ニ ハイ卵(排卵)ス
出血  発情終了后 23日後 
幼時飼養管理ノ如何ハ 成牛ト成ッテカラ 受タイ(受胎)ニ  エーキョウー(影響)がある
子宮ノ整復ハ 分娩后 40~50日
卵ソウ 完全発育ニハ 運動 青草 日光浴

子牛 3週間目位カラ 濃厚飼料給餌始ム 1ニギリ位ヅゝ増與(1握り位づつ増与)
良質粗飼料は2週間位から
分娩後 初乳ハ 乳房ヲ一応検査シテカラ  血のう(血膿)等ガ無クナッテカラ與フ

*     *     *     *     *

昭和30年8月20日 草地改良 兼 松場長(?)
メドウフォックステール 病害ニ
強イ牧草
水田ニ牧草播種ハ 9月中ニ
◎ 牧草ハ 加里(カリウム)ヲ 一番多ク必要トスル

クローバーノ場合 チッソ ハ必要セヌ             炭カル  50メ (炭酸カルシウム)
                                    燐    15メ

赤クローバー      一ポント                 安    10メ (硫安=硫酸アンモニウム)
オーチャード       二ポント
イタリヤンライグラス  一ポント               ◎ 炭カル散布  2~3日
(以上)播種用                                     降雨を待ッテ  

ペレニヤルライグラス  3,5ポンド
ラヂノクローバー     0,5ポンド
ケンタッキーブルグラス 0,5ポンド
イタリヤンライグラス   0,5ポンド
(以上)放牧地          

播種方法 8月下旬~9月上旬 全前刈拂 1週間程シテ火入シテ 整地大程 後作●(在リ?)

・     ・     ・     ・     ・

体重 120  乳量  9升      
蛋白  60  澱分  600     アマニ粕 1升 (馬用飼料。亜麻仁油を絞った油粕)) 
    207       120     フスマ    4升          
   ────      ────     豆粉    1升
    267       720     米粕    0、3
                      サイロ   6メ (匁)
                      ワラ     1ワ (一把)

9月17日 麦作 施肥相談
大麦基準施肥量  堆肥300メ  安(硫安)8メ  石(石灰)10メ  加(カリ)2,9メ

立枯病 防除 方法ナシ    根グサレ病2月下旬 3月中旬頃カラ見え始ム
3~4年作付ヲ休ム       イオウ合ザイ(合剤)50倍液散布 2回位

*     *     *     *     *

裸麦
ヨウ哉(沃化肥料?)10メ 石(石灰)4メ 石灰チッソ4メ 安(硫安)5,5メ 加(カリ)4,2メ


*ここで開拓ノートは終わっている。

ページ順に記録してきたが、途中欠落しているページがあり、
内容が、いきなり飛んでいる印象を与える箇所もあります。

身一つで開拓地に入植し、仲間達と助け合い、協力し合いながら、
ともに学び、希望を胸に開墾に精を出した父たち満州引き揚げ開拓民。

その苦労の一端でもうかがい知っていただければ幸いに存じます。
なお、ノートノ見開きページの中央は・・・・・で、
ページをめくった場合には*****と表記しました。


菅 傳之助 資料集 4 (開拓ノート③)

2016-05-14 21:42:05 | 戦後70年、今伝えなければ・・・

傳 之助 資料集 4 (開拓ノート③)

 

 

 27年3月12日果樹講習会

第1 土地改良 根張リヲ強固ニスル
  2  整枝(柿 栗 ブドウ 梅) 特性ヲ生カシ 亦 人間ノ都合ヨク 両者相待ッテ(相まって)
成果ヲハカル  自然ニサカラワヌ様ニシテ花芽ヲツケサス
整枝ヲセズトモ 楽シテ花芽ヲ付ケ  又

○柿 植付ノ場合 地上二尺位デ剪定スル 但シ健全ナ芽ノアル
上カラ切ル(第1年度)


*柿苗の剪定箇所の イラスト

地上二尺 第二年度 
角度必ず45度 第2年度 二尺 主幹

・       ・       ・       ・       ・

枝芽ハ必ズ外向ニシテ切ル 主幹ノ芽ハ  内外 内外 ト
付ケテ切ル 以上ヲ6年程クリ返ス 高サノ標準 12尺~15尺
整枝トハ骨格ヲ作ルコトデアル 大キク成ッタラ 間伐ヲスル

○ 剪定=結果ノ習性 柿ハ新枝ニノミ結実スル
 実ハ打チ落サズニ 必ズ
ネヂリ取ル折ル  大木ノ場合ハ  毎年 折ッタ箇所カラ 芽ガ出テ 翌年花メ
ガ出来ル 花芽ヲ残シテ切ル  
影枝 裏枝ヲ切ル 選定時期2月~3月
中旬マデ 理想ハ2月1ぱい( いっぱい)  植付ハ秋、 春ナラバ3月中下旬マデ

○落果 *種房は八ケ 内4ケ以上充実シタ種ガアレバ落果セズ
メ花ハ大ニシテ袋アリ 大ナル枝ニ付ク  雄花ハ小ニシテ 小ナル枝ニ付ク
花粉媒介ヲ助ケル  以上 八ヤ柿    富有柿 及次郎柿 等ハ雄花ガ
出来ヌカラ人工媒介ヲシテヤル要アリ  身シラズノ場合ハ花粉ガ無ク
テモ結実スル  
タネガアレバ甘く 無クレバシブイ

○病害 1 タンソ病  2 落果病  1、木ニ立割目ノ(縦割れ目の)黒色斑点 実ニモ付ク

2、栄養失調       1、2共 ボルド液散粉
 
○ヘタ虫 デーティT(DDT)散粉 乃至(ないし) ヒサンエン(ヒ酸鉛)150匁、 石灰300、
 硫サンアエン(硫酸亜鉛)150匁、 ヲ 水1石
ヲ  6月及8月ニ 二回掛ケル

 

*     *     *     *     *

栗  新枝ニノミ結実 サン性土ノ強イ程 好ク(良く)出来ル 落果ヲ待タズニ
8分通リ ジクシタラ(熟したら)採取 1週間ヌレムシロヲカケテ(濡れむしろを掛けて)置ク ト
実ハ完全ニジクス(熟す)

○整枝  自然形仕立  (イラスト)  段々ニ仕立テル 二尺 二尺デ 毎年切ル
接木ノ芽ハ2葉アルガ 芽ガ出タラ1芽ヲカキ 1本ニスル
地上一尺五寸位ニ切ッテ ツグ  木ハ高クスルヨリ ヒクク ヒロク 結果容積(樹冠容積のこと?)
大ニスル 眞下及眞上の枝ハ 必ズ剪定スル  ナル枝ハ(生る枝は) 少ナクモ 3寸以上
ナクレバナラヌ  柿 栗 共 落葉前ノ秋口ニ追肥ヲヤル

○ブドウ 自家用種取ニ 1戸3本ハ 足非(足らずの意か?) 我々ニハ ナイヤガラ(白)ガ適当
挿木 3節ニ切リ 1節ダケ地上二出シ ナゝメニ差ス
枝先ハ必ズ上ゲテ置ク 地上6尺位デ切ル 次年ハ4尺デ 次ハ2芽デ切ル

(イラスト) 
6尺 4尺 2目(2芽)

*     *     *     *     *

ブドウ酒  完ジク(完熟) シタモノ カメニ入レテ 房ノマゝ 1週間

サン味ノ出ヌ内 コシテ サッキン(濾して殺菌)  床下ノ様ナ処デ保存ス

○梅 切サエスルバ(すれば) 枝目ガ出テ ナル  
ト長(徒長)シタ枝ハ 2/3カ  1/2程 キッテ カル(切って 刈る)
其ノ年ノ内ニ
強イ枝ハ長ク 弱イ方ヲ短クキルト 調節出来ル

柿 接木  昨年出タ枝ヲ

*ヘタ虫:柿のヘタだけを残して、実を落下させてしまう害虫。


菅 傳之助 資料集 3 (開拓ノート覚書②)

2016-05-05 23:52:56 | 戦後70年、今伝えなければ・・・

 傳之助 資料集 3 (開拓ノート覚書②)



一 イ、百円 九月ヨリ
   ロ、組合費集金 之ヲ前記  但シ組合費ニ優位スル期間 六ヶ月毎
   ハ、一割、郵便チョキン、 名義人 竹内氏

弐、月々ノ集金人 通帳保管責任者ハ 万一紛失セルトキハ理由ノ如何ヲ問ワズ 
     集金 責任者 之ヲ辯償ス

   通帳保管責任者は集金セル金員ハ直ニ積立ルコト
   名義人、集金人、其ノ他一部ノ組員ノミニテ之ヲ流用セントスル時ハ
   全組員合議の上 過半数ノ賛成ヲ要スルモノトスル

・     ・     ・     ・     ・

(三)、脱穀機 一回五円 (渡辺 喜 保管)
     農具使用料金ハ 保管者ニ於テ集金ノ上 年度末ニ 鹿ム(組合長)ニ納ムルコト
     耕馬 馬車 貸與は役員に一応相談ノ事
     事務消耗品 半罫紙一冊  ノート一冊  購入ノ事
四、防風林ノ件ハ 一応組合長ニ相談スル
   国ニ於テ早急実施不能場合ハ  当組二於テ植樹スルニ付キ 之ガ補助ヲ必要トスル
五、ワラ加工品ノ先生ニ 竹内君ニ願フ 冬期間 週二回 午後七時~十時迄

*     *     *     *     *

 祝儀、不祝儀 共ニ金員ハ其ノ都度
当時者(当事者)ヲ除ク 全員合議 之ヲ決定
(但シ 祝儀 不祝儀共ニ  同一親族ノ者ニ限ル)
又 不祝儀ノ場合二於テハ 特段労ム時ハ   
又 各役割 他全般ニ関シテモ 其ノ都度
合議ノ上 之ヲ決定スル

苦痛に負けずがんばろう
此以上堪えられぬ苦痛は無い
こんなに苦しむくらいなら いっそ死んだ方がましだ、とは世上よく聞く言葉であるが
そう云え乍も(云いながらも) その人は やはり生きて居る

考へてみるに 現在の苦痛 耐えている
過去の苦痛は 見事に耐えきたのだ
なら、将来の苦痛は必ず耐え得られる筈だ
圧迫せられても 押されても つぶれてはならぬ
苦痛が増せば増すほど うんとふん張るんだ
苦しい しかしそれを忍びぬくんだ
忍びぬく其の力が やがて成功の彼岸に導えて(導いて)呉れる
後少しの踏ん張りだ
苦しいがしかし亦其の踏ん張り努力が 苦痛に負けず
勝利の栄かん(栄冠)吾等の頭上に微笑をもたらす日まで

頑張るんだ ろう (歩調そろへて)

・     ・     ・     ・     ・     

九月二十九日

今年度末総会開催ノ件
日時 自十二月十日 至二十日ノ間ノ 雨雪ノ日トシ
各自 白米一升  一日迄二秋元氏宅に届けること

秋元氏ハ 加工ノ件ハ 及 宿ニ任ズ
各自 別食持参
集合時間 午前十時
議題及其ノ他要望事項等 各自提出セラル スルコト

農器具(農機具)ニ関スル問題
使用料金改正ノ件 消毒器保管者ノ件  人力プラオ(畑などを起こす農具)
唐ミ(唐箕)ノ件
各役員改選ノ件
組合使用ノ 馬車料金ノ件
治療費支拂ノ件

ロープ代金 納入ノ件  良夫 代
春秋二回 組全家族総会開催ノ件
㐂サンニ●●機(捻縄機?)ノ件


*編者注

苦痛に負けず頑張ろう・・・

満州で召集され、従軍。そして敗戦。
ソ連軍によりシベリアへと連行、抑留。
極寒の地での収容所生活を生き延び、
昭和22年4月に舞鶴港上陸、復員。

那須高原に入植し、開拓者としての過酷な生活が始まる。

酔って書きなぐったような、
詩とも、散文ともつかぬ短い文章。

ともすれば、くじけそうになる自分自身への叱咤激励か。
当時の父の心情の一端がうかがい知れる。
(編者は昭和23年9月生まれ。父復員後の最初の子)

 


菅 傳之助 資料集 2 (開拓ノート覚書 ①)

2016-05-03 18:20:44 | 戦後70年、今伝えなければ・・・

*菅 傳之助 資料集 2 (開拓ノート覚書①)



文部省撰定          三学年以上
教育ノート

政幸出生祝及
住宅建設の手傳ヒ御祝受領控其他

學 習 帳


第  學  年  組

*     *     *     *     *

*学習帳に書かれた父傳之助の開拓当初の覚書。
冒頭1~3ページほどは切り取られているのは、

表題打消し線該当部分か?

 

・円匙  柄ナシ     1   22、-  *円匙(えんぴ): スコップ、シャベル。主に旧日本軍・自衛隊で呼称。
・唐鍬  要先掛ケ   1    22、-  *唐鍬(とうぐわ): 頭部全体が鉄製のくわ。根切り開墾などに使う。
                                 (要先掛け: 刃先が欠けているので修理を要す、の意か?)
・鎌     11,3  正       △  1  15、- 
        4   㐂      〇 1       

・根切鍬   9   次     〇 1   44、- *木の根を切るための細長い柄の鍬。
               11  㐂   △
           13   㐂    〃
・毛布     18   正    △ 1   200、-
        24   正    △ 1 
・牛毛                  380、- *牛毛(中国語):数えきれないほど多い。其の他、諸々の意か?
・食費                  490、-
・調味料                280、-
                      1,373、- 

*農具生活用品などの購入記録と思われる。
年月の次の漢字一字は、隣組の人たちの名前の頭文字。
〇△は意味不明なるも、品物の状態の良し悪しか? 数量、購入単価の順。

・     ・     ・     ・     ・                     

豊津農協行事予定

7日  労力奉仕

19.29日 結成式
・米5合 5日迄 熊太郎氏宅へ。外(ほか)1升5合 15日迄

金 500.-  同上

・大豆   行事用  1升5合

・ネギ   〃     1 〆 匁

・砂糖   〃     茶ワン1パイ 50匁       *1匁=約3,75グラム

*     *     *     *     *

一、農具保管責任者選出及使用料金ニ関スル件

一、農具 耕馬全般の現況報告(組長 鹿ム)

一、事務用消耗品購入ニ関スル件

一、防風林植樹ニ関スル件

一、ワラ加工品修習(習修の誤記)ノ件

一、農事営農ニ関スル研究発表(各自)

一、組ノ運営ニ関スル希望 要求事項

一、会食座談会二時ヨリ

一、閉会五時

日時 十二月十日十二時
場処 組長宅

・    ・    ・    ・    ・    ・

小麦 草木灰追肥

右ヨリ  八畦(うね)  興肥(よひ=肥料を与える)
      九     二倍量
      七     三倍量


唐ミ(=唐箕:とうみ。脱穀した穀物を、風力を用いて選別する農具)

11、3日 3,00  菅 正
   4日 3.00  渡 㐂    (スミ)
   9日 3,00  竹内    (スミ)
   11日 〃    渡 㐂    
   13日 〃    〃
   18日 〃    菅 正
   24日 〃    〃        
        計  7回 

 

*編者注

粗悪な学習帳に粗悪な鉛筆で書かれた文字。
薄れて不明瞭な文字、判読に苦慮する崩し字や癖字も多数。、
パソコンにスキャンした画像を拡大しながら、 かろうじて判読したものの、
あるいは一部に誤りがあるかもしれない。
戦後の那須高原開拓の実情の一部でも知る手がかりとなれば、
編者としては喜びである。
*文字不明瞭などで、どうしても判読できなかったものは●印とした。


菅 傳之助 資料集 1 (引揚・開拓関係)

2016-04-30 10:55:49 | 戦後70年、今伝えなければ・・・

*菅 傳之助 資料集 1 (引揚・開拓関係)

菅 傳之助{編者の父)は、満州で召集され、
敗戦後、ソ連軍によってシベリアへと連行、抑留された。
極寒の地での過酷な強制労働を耐え忍び、
何とか生き延びて日本へ帰還。
那須の原野開墾、開拓に従事することになる。
残された数少ない当時の公文書。
「引揚民特別配給購入帳」からは、まだ戦前の名残を引きずった様な、
上から目線の物言い、書き方が垣間見られる。



昭和二十二年五月十三日交付
引揚民特別配給購入帳

引揚民世帯主住所氏名
栃木縣那須郡那須村大字長南寺高津
菅 傳之助

同上世帯人員
男 一人
女 /

交付責任者 那須村長 平山亀太郎 公印


注意事項

一、本購入帳ハ本縣内居住引揚民ニ交付ス

二、本購入帳ハ引揚民一世帯ニ付一通ヲ交付ス 但シ交付ハ左ノ通リトス
(イ)引揚者世帯全員同居ノ場合ハ其ノ世帯主ニ交付ス
(ロ)引揚者世帯主 縣内ニ於テ引揚家族ト同居スル場合ハ
   其ノ世帯主ニ交付シ 家族ノ居住地ニ於テハ
之ヲ交付セズ
(ハ)引揚民世帯主 縣外ニ同居スル場合ハ
     縣内在住ノ引揚家族ノ最年長者ヲ世帯主代理トシテ 之ニ交付ス

三、本購入帳ハ不可抗力ノ災害ニ因ル紛失以外ノ場合ハ再交付セズ

四、再交付ニ付テハ居住市町村長ニ届出ヲナスコト

五、住所変更シタル場合ハ部落会長又ハ町会長ヲ通ジ市町村長ニ届出ノ上
   本購入帳備考欄ニ其ノ旨記入ヲ受クルコト
六、本購入帳ハ他人ニ貸与又は譲渡スルコトヲ得ズ

・二二、七、二〇   大 袴下 壱  配給ス   *こした=ズボン下(旧陸軍用語)
・    〃       麻シャツ 壱  〃
・    〃       褌     四  〃
・    七、二〇   釜     壱  無償配給ス
・    〃       汁杓子  壱  〃
・    八、七     布団    壱    配給ス

 *    *    *    *    *    

土地買受ノ参考事項 (傳 之助メモ)

売渡月日 昭和二五年二月一日
宅地 畑地(原野ヲ含ム)  一反歩二付 九六 円  二町八 反
山林 六四 円  五 反
払込期日及方法  一時拂イトシ 昭和二十五年七月二十日マデ
三町三反〇一二坪  平均計   
約 三、〇〇〇 円

注意事項 

用途変更ノ場合ハ農地委員(会)ニ掛ケ 那須地方事務所ヲ通ジ県ニ申告ノコト
立木ハ土地トハ別途払下ヲス
他ニ轉貸ヲ禁ズ
開コンハ五ヶ年以内ニ終了スルコト
昭和二十五年一月十九日

*    *    *    *    *    




         賈 渡 通 知 書

(注意)裏面の注意事項をよく読んでください

NO,66      昭和27年3月1日発行

住所  栃木縣那須郡那須村大字豊原丙4762番地

氏名(または名称)   傳之助  殿
                             栃木縣知事
自作農創設特別措置法第四十一條 第二項の規定による売渡しを下記により行う

・賈渡土地及び物件   別添のとおり
 の所在及び表示
・賈渡の時期     昭和27年3月1日

・對價         346 円 30 銭
・對價の支拂     一時拂  346円   国庫出納金端数計算
  方  法      年賦拂  /円    法により円位未満端数処理
・對價の支拂時期  一時拂  納入通知書に指定した期日までに
                    納入しなければならない
 及び償還期間   年賦拂  年賦償還金及び年賦償還の條件は
                     農地等對價年賦支拂契約書に定めるところによる

             年賦償還期間     自 昭和  年  月  日
                期   間     至 昭和  年  月  日

 ・     ・     ・     ・     ・     

        受 領 證
No.66 の賈渡通知書は確かに受領した。

昭和  年  月  日
栃 木 縣 知 事 殿  住所  那須郡那須村大字豊原
                  氏名  菅 傳之助


*    *    *    *    *
    

土地賈渡通知書 No.66

買受人氏名   菅  傳之助

・所在:那須村大字豊原乙 ・地番:二四三一        ・地目:山林  ・地籍: 〇、六二六 反

                  ・用途:薪炭採取地(?)  ・對價合計:  三〇、二二円  

 〃    〃           〃  二四三二       ・地目:山林  ・地籍: 五、六二三 反
                  ・用途:薪炭採取地(〃)  ・對價合計:  二四九、七八円

 〃    〃           〃  二四三三       ・地目:山林  ・地籍:一、五〇二 反 
                  ・用途:薪炭採取地(〃 ・對價合計:  六六、三〇円

                                   地籍合計: 七、八二一 反(七、七五一 反の誤記)
                                   對價合計: 三四六、三〇円
                                   一時拂  : 三四六、三〇円

右は謄本である
   昭和二十七年九月三十日
      栃木縣知事  小平重吉  公印


宇都宮地方法務局芦野出張所
受付
昭和二十九年六月八日

四四二
登記済  

宇都宮地方法務局芦野出張所之印