たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

雪組『フォルティッシッシモ』『シルクロード』-宝塚大劇場千穐楽LV

2021年02月08日 21時06分19秒 | 宝塚
雪組『フォルティッシッシモ』『シルクロード』
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/d868909937398fc5bea00be70ce830ac


雪組『フォルティッシッシモ』『シルクロード』https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/73b4a46aae1f6779d07da826a249068d

 ごっかん、こんな日に休みでよかったです。悪寒がしたり、くしゃみでたりするだけで恐怖感、不安と闘いの毎日、入り口の検温36度、無事ライブビューイングで雪組トップコンビの本拠地卒業を見届けることができました。お正月に遠征した時は千穐楽が遠く思えて無事に迎えられるようにと、ただただ祈るような気持ちでした。新幹線代がクレジットカードの限度額を圧迫していますが悔いはありません。今日は広い宝塚大劇場の空間を思い出しながらのライブビューイングでした。『フォルティッシッシモ』では、オーケストラボックスで耳がきこえなくなったベートーヴェンが狂ったように「運命」のタクトを振る時の彫刻のようなだいもんの横顔アップ、ナポレオンがロシア遠征に失敗したあとの雪原の場面で全体の風景と対峙するナポレオン・ベートーヴェンの表情のアップ、『シルクロード』では彩凪翔さんをはじめとするトップコンビと同時退団する6名のアップも多くて、愛のあるカメラワークだったと思います。老眼加速中でコンタクトレンズ弱めているので細かいところはみえていなかったのですがまだなんとか大丈夫。

『フォルティッシッシモ』、お正月に観劇したときはまだ2日目、かたさとぎこちなさがあったように思います。今日までそれぞれが役柄を自分のものとして存分に生きるまでに進化していました。最初はむずかしいと思いましたが、二度目なので物語がわかりやすく入ってきました。雪原でナポレオンと対峙したとき、人は何のために生まれてくるのだ、苦しむためか、今この雪に下で眠っている兵士たちは死ぬために生まれてきたのかともがいたベートーヴェンは最後に苦しみを受け入れたことで後世に残っていくことになる「歓喜の歌」を書き上げることができたということでいいのかな。王侯貴族のパトロンがいなければ画家や音楽家は生きていくことができなかった時代に、父親に反発して庶民のための音楽家であろうとしたベートーヴェン。真彩希帆ちゃん演じる謎の女=不幸の導きで「歓喜の歌」が完成し、高らかに奏でられる最後の場面でベートーヴェンと謎の女が手をとりあって終わっていくのはウエクミ先生らしいトップコンビへのはなむけなのかな。死をもって終わることの多かったコンビの、歓喜に満ちたものでよかったです。組子全員が舞台上でトップコンビを囲んで歌い上げながら終わっていく演出、さりげなくサヨナラ、さりげなく愛だと感じました。

『シルクロード』のだいもん(望海風斗さん)と彩凪翔さんのアドリブ、だいもんの「帰りたくない」から翔さんの「清く、正しく、美しく~」、二人で「たからづか~」。本番前なんども練習していたというカーテンコールでの話でした。オンデマンド配信で視聴している2014年花組時代のだいもんの番組で生田大和先生の対談があり、バウホールデビュー作、大劇場デビュー作に出演と縁が深いのだと知りました。トップお披露目公演も退団公演も縁の深い演出家の、愛ある作品。

 サヨナラショー、たぶん誰もが歌ってほしいと願っていた『ファントム』からだいきほで「Home」。このために用意されたであろう二人の衣装、白に淡いグリーンで雪の結晶をイメージした模様がほどこされていてすごく素敵でした。芝居とショーでものすごく歌ってきても喉の疲れを全く感じさせない二人、真彩ちゃんの歌声もどこまでも澄み切ったように軽やかで歌い上げすぎず、大劇場で聴いた時よりもさらに耳が心地よく聴く人を幸せにする歌声。2014年花組時代のだいもんの番組に花組時代の真彩ちゃんが登場している時があり、入団してまだ2年目かな、ほっぺたふっくらふくふくの幼い表情で、歌うことがすごく好きなのでやってみたい役は『ファントム』のクリスティーヌ、それに対してだいもんがわたしも『ファントム』をやりたい、仮面をつけてみたいと反応。4年後にトップコンビを組んで『ファントム』を上演することになるとは、まさしく運命、めぐりあわせですね。この映像をみると、真彩ちゃん、ものすごく痩せてしまいましたが大人の女性役も演じて雰囲気が劇的に変わっています。変わらないのは太陽のような元気な笑顔ですかね。リフトする場面もあったし、リアルタイムで応援してきたファンにとっては聴きたい、みたいが全部詰まったサヨナラショーだったに違いないと思います。『Music Revolution』の「Music is my life」は、だいもんのテーマソングになりました。東京宝塚劇場のコンサートで、ピアノの弾き語りで聴くことができたのはこの世にいる間の宝。『ひかりふる路』のテーマソングもまた聴くことができたし、残念ながら自分がわかったのは半分ぐらいだったように思いますが、笑顔満開で終わったいいサヨナラショーでした。

 朝楽屋に入った時、くまの〇ーさんの着ぐるみを着せられて、ミツバチの入ったつぼに乗せられてみんなの化粧前を回ってメッセージの入った団扇をもらった話がカーテンコールで出たのはつぼ。今夜はこの話を思い出して眠りについてくださいだったかな。ファンに見送られての楽屋入りとパレードはできなかったですが無事に千穐楽までたどりつくことができました。劇場に来ることが出来なくても祈り続けてくれた方への感謝の言葉、たくさんの人の祈りの声が届いて迎えることができた千穐楽、東京宝塚劇場公演はチケット50%減により一階席のみ販売とな。劇場はリスク低いと思いますがつらいですね。大千穐楽のライブビューイングとライブ配信が発表されました。無事に幕が上がり公演が続けられますように・・・。

 まだまだ書きたいことがあるように思いますが時間切れとなりました。明日と明後日はまた苦しい仕事、当番やりながら期限つきでやりなれないことを更新しなければならないプレッシャーと苦しさよ。こんなに苦しみながら働いても天引きがすごすぎて、天引きされているものがもどってくるまでにはまだあるので生きていくことはできない、どうすればいいのか今はわからない、こんなに苦しくてもやるといった期間までやるしかない。現実には希望などない、生きていても仕方ないのかもしれませんが昨日と今日、画面を通して劇場にある夢と希望、光をもらったので『アナスタシア』を目指してなんとか生き延びていきます。