エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

怖さも馴れれば、怖くない

2015-12-17 00:37:27 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 
日本育ちの自由民権運動の中のcivil rightと日本国憲法
  NHKで、自由民権運動が、過去の東北と、現在の東北の被災地の民主化に繋がっていることを教えてくれる番組を見て、感銘を受けました。ここに少しご紹介しようと思いま...
 

 発達トラウマは、強盗に似ています。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.220の、第4パラグラフ、8行目途中から。

 

 

 

 

 

このプログラムが、カリフォルニア州オクラホマで始まったのは、1971年に、空手5段の女性がレイプされてから、後のことでした。武器がなくても人を殺せそうに思える人に、どうしてこんなこと起きたのか、と、いぶかしがく感じて、その女性の友人たちは、その女性は恐怖のために、空手が使えなくなってたに違いないと結論づけました。拙著の言葉で申し上げれば、この女性の物事を処理する働き、すなわち、前頭葉が働くなくなって、身体が固まっていた、ということでしょう。この強盗プログラムのおかげで、女性たちが学んだことは、「ゼロ・アワー」(軍隊用語で、攻撃された瞬間のこと)、すなわち、危険な瞬間に繰り返しさらされることで、身体が固まって動けなくなることを繰り返し再体験して、恐怖を、積極的に戦うエネルギーに変えていけるようになります

 

 

 

 

 

 なかなか実用的、実践的ですね。強盗プログラムは、脱感作法のプログラムらしい。怖くて身動きが取れないような場面に繰り返しさらされることによって、ふつうは怖さで身動きが取れない状況でも、能動的に対処できるように、身体を馴らしていくみたいですね。

 

 


 

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