エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インチキ療法の2つの目印

2016-10-22 09:12:06 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
「言ってること」と「やってること」が違うじゃいなか! と言われちゃうぞ
  ドイツ農民戦争の小作人たちは、単純にして威厳がありました。 Young Man Luther 『青年ルター』p.235の第2パラグラフ、8行目途中から。  ......
 

 

  発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog 「犬として育てられた少年」。p163、6行目途中から。インチキ抱っこ療法に続きから。

 

 

 

 

 

 

これは、こころ痛むまでやるんです。ザスロフの「技法」は、もともとは、コロラド州エバーグリーンのセラピストグループが取り上げて、創意工夫を加えたものでした。ザスロフは、しかしながら、虐待のかどで免許を取り上げられました。エバーグリーンのセラピストたちも、この「セラピー」をやって7人の子ども達が虐待死したことに関わってたんです。

 

 

 

 

 

 子どもか死ぬようなもんは、「セラピー」のはずがありません。じゃぁ、死ななきゃいいのかなぁ?

 子どもが死ななくても、一見問題がないと見えるものでも、ダメなインチキ療法はありますね。その目印は、

 1) 話し合いがないこと、

 2) 子どもが心からの微笑みを微笑まないこと

 のいずれかが、1つでもある場合です

 

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正しい判断 話し合い

2016-10-22 08:17:10 | 間奏曲

 

 

 
トラウマから快復する、その悦び
 発達トラウマがありますと、人生に真の喜びが見出せません。 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body......
 

  発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.139。第3パラグラフから。発達トラウマ障害(DTD)と診断するためには、物の見方が大事になります。

 

 

 

 

 

 体系的に精神科の診断マニュアルを作るという、最初の真面目な試みは、1980年代に起こりました。それは、『精神科診断マニュアル 第3版 DSM-Ⅲ』の出版でした。それは、アメリカ精神医学界(APA)が認めたすべての精神疾患を公式に網羅したリストです。

 

 

 

 

 

 正しい診断のために、話し合いで物事を決めようとすることは、極めて正しい判断です。

 

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インターメッツォ: エリクソンの叡智 : 第3の原理

2016-10-22 07:59:56 | 間奏曲

 

 

 
防衛機制も、お役所仕事になる時
   謙遜と客観性  自分を客観的に見ることは、非常に大事な視点ですが、それを実践するためには、大きなエネルギーが必要です。 p111第3パラグラフ。 ......
 

  Chilhood and Socirty から。p.36から。

 

 

 

 

 

 「役割」というものは、秩序を作り上げるという、第3の原理から生じたものですよね。すなわち、「役割」は、対人関係の原理から生まれるものです。人間は、いつでも、子宮の中でキックしたときから、最期のひと息の時まで、地理的な出来事も、歴史的な出来事も、筋が通ったものとして、仕分けるものです。これは家族のこと、これは階層のこと、これは地元のこと、これは国のこと、ってね。人間は、いつでも、1つの生き物、1つの自我、1人の社会のメンバーですから、3つのプロセスで、物事に秩序を作って生きています。身体は痛みや緊張に晒されますし、自我は不安に晒されますし、1人の社会の一員としては、自分の組織がパニックになれば、それに敏感にならずにはいられません。

 

 

 

 

 人間は、生物であり、心があるとともに、対人関係の中に生きています。対人関係、社会関係が第3の原理になります。

 

 

 

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インターメッツォ: アダムから学んだことは、1つじゃぁ、ない :人間らしい心

2016-10-22 06:29:30 | 間奏曲

 

 

 
偽装マンション : ウソとゴマカシの真犯人は、誰だ?
  非暴力こそ、世代と世代を繋ぐ務め!  嬉しい約束が、臨床でなぜ大事なのか? それは福音だからです。福音は信頼と希望の源なんですね。 p356第4パラグラ......
 

 

 ヘンリー・ナウェンの『魂の向き』Spiritual Direction を味わいます。今宵は、p.44。ナウェンさんのお話の続き。話すことも、歩くこともできない、身の回りのことできない、重たい知的障害の青年、アダムとの暮らしについて、語ります。ナウェンさんはそのアダムの「支援員」のような暮らしを始めまして、言葉もしゃべれないアダムから、大事なことを学びます。

 

 

 

 

 

 アダムは別のことも教えてくれました。「気持ちは、頭よりも大事だ」ということです。…トーマス・アクィナスが言ってませんでしたかね、「人間は考える動物だ」って。人生をまず知的に考えることって、私にとって、とっても大事なことだったんですね。

 私は、アダムが何を考えているのかよく分かりませんでしたけれども、次第に、アダムには心があること、人間らしい温もりに満ち溢れた心があることが、心の底から分かったんです。人間を人間たらしめることって、人を大事にし、人から大事にされる気持ちをやり取りする、その気持ちだ、ってことです。アダムは、私にすっかり身を委ねてくれる時、アダムは、アダムが心の底から信頼する気持ちのお陰で神様がひとりびとりをどれだけ大事にしてくれているのか、ということを教えてくれましたし、私もアダムを大事にする気持ちになれました。それはそれは、言葉や行いでは、およそはかり知ることのできない親しみでしたね。

 

 

 

 

 

 すっかり身を委ねる。信頼していない相手に、無理な話ですね。アダムは、それをいとも簡単に、ナウェンさんに日々してたんでしょうね。

 心から信頼する。簡単な話ではないですね。アダムは、それをいとも簡単に、具体的な形で、ナウェンさんに示し続けたんでしょうね。

 アダムのお陰で、ナウェンさんは、神様がひとりびとりを、どれだけ大事に思ってくれているのか、それに心の底から気付かされたんですね。

 

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