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[三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]
東京新聞の佐藤直子さんのコラム【【私説・論説室から】標的にされる島】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017081602000142.html)。
《グアム…先住民のチャモロ人…グアムの基地被害について訴えた。…沖縄では先週末、辺野古の新基地建設に抗議する県民大会が開かれた。炎天の下、四万五千人もの県民が集まったのはなぜか。沖縄もグアムと同じ、脅威にさらされる側にあり続けてきたからだ。米軍だけでない。中国の脅威を理由にして自衛隊も増強されている。脅威があるなら強めるべきは外交努力だ。標的にされる島の声を共有したい。 (佐藤直子)》。
『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
…米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その1)』
《しかし、三上監督は最新作『標的の島 風かたか』で、さらに切迫した
問題を沖縄から日本全国へ提起する。それは現在、安倍政権が
進めている石垣島、宮古島、奄美大島、与那国島への
大規模な自衛隊とミサイル基地の配備についてだ。政府は南西諸島の
防衛強化を謳うが、その実態は、アメリカが中国の軍事的脅威に
対抗すべく打ち出した「統合エアシーバトル構想」にある》
『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
…米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その2)』
《現在、安倍政権が進めている石垣島、宮古島、奄美大島、
与那国島への大規模な自衛隊とミサイル基地の配備。政府は
南西諸島の防衛強化を謳うが、実際は、米中の“新たな戦争”の
「防波堤」にするのが目的だ──。この衝撃的な事実と、石垣島や
宮古島、そして辺野古、高江で子どもの未来を守ろうと必死に
抵抗する市民たちの姿を描いた三上智恵監督の最新作
『標的の島 風かたか』》
《米軍は本当に私たちを守る存在なのか。米軍の駐留によってむしろ軍事的脅威にさらされるのではないか》…《米朝の挑発合戦》によりミサイルの標的となったグアム。沖縄の姿と重なる。「脅威にさらされ」続け、「標的にされ」続け、「尊い犠牲」論を強いられ続ける沖縄の人々。《中国の脅威を理由にして自衛隊も増強》…《統合エアシーバトル構想》に組み込まれ、《防波堤》にされる沖縄本島、そして、石垣島、宮古島、奄美大島、与那国島の人々…《標的にされる島》々の人々は「分断」され、反対の声はかき消される。
『●大田昌秀さん「軍隊は人を守らない」と、
従軍記者ボールドウィン氏「沖縄戦は、戦争の醜さの極致だ」』
『●目を逸らす本土…「米国側からみた心温まる
ヒューマン・ストーリーだけではなく、そこに暮らす人々」に…』
「「慰霊の日」に際して、「沖縄全戦没者追悼式」でのアベ様の挨拶の
前に、「平和の礎はあらゆる戦争を正当化させない思いでつくった
県民の礎でしょ。そこへ戦争屋の安倍がのうのうと挨拶すること自体が
県民として許せません」(『報道特集』2017年6月24日)。
県民の怒りの声は届かないロバ耳東風な「戦争屋のアベ様」」
『●「本土という安全地帯から」沖縄イジメに加担する愚…
誤解というレベルを超えた悪質な沖縄「デマ」に抗う』
『●「番犬様の尾っぽ」=世界一危険な基地・
普天間は返還されない!? 辺野古は単なる破壊損なのか??』
『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」』
『●「日米安保の根幹を成す地位協定の不平等性を
そのままにしておいて、もう一方の9条だけをいじり…」』
『●「戦争屋のアベ様」やアノ木原稔氏のココロには
響かない女性の訴え…「基地を造ったら沖縄が戦場になる」』
《安倍晋三首相が遺影に向かって追悼の辞を読み上げ、
席に戻ろうとした時、会場から訴えるような女性の声が響いた。
「基地を造ったら沖縄が戦場になる」 大田さんが生前、
いつも気にしていたことだった》
『●全国戦没者追悼式を前に…阿部岳さん「県民大会で、
沖縄は再び「尊い犠牲」となることを拒否した」』
「全国戦没者追悼式を前に…《全ては次の犠牲を強要し再生産する仕組み》
であり、《県民大会で、沖縄は再び「尊い犠牲」となることを拒否した》そうだ。
アベ様や自公政権、「本土」により、今も「尊い犠牲」論を強いられる沖縄。
その典型が、高江であり、辺野古」
『●「敗戦後」も戦争は続き、
「唯一の地上戦があった沖縄はいわば「捨て石」同然だった」』
『●島袋文子さん「基地を置くから戦争が起こる。
戦争をしたいなら、血の泥水を飲んでからにしてほしい」』
『●沖縄破壊: 「生物多様性の生きた教科書」な
「海」や「森」を殺す…「つくづく人間は愚か」(金平茂紀さん)』
『●「米統治時代に戸籍で差別的に扱われた
沖縄の人々にとっても、決してひとごとではない」風潮が、いま…』
『●「敗戦後」も戦争は続き、
「唯一の地上戦があった沖縄はいわば「捨て石」同然だった」』
『●「記憶をつなぐ」、「伝え続けるには、多くの記憶が力となる」、
「ただ『忘れない』ということが大切」』
『●三上智恵さん「結局は止められなかった」という現実…
でも、《人々は分断されている》ことを止めなければ』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017081602000142.html】
【私説・論説室から】
標的にされる島
2017年8月16日
米領グアムの周辺に北朝鮮がミサイル発射を警告したというニュースに、この夏に沖縄で出会ったグアムの高校教師、サビーナ・ペレーズさん(49)のことを思い出した。
先住民のチャモロ人である彼女は、米軍駐留地域の女性が集う「軍事主義を許さない国際女性ネットワーク会議」に仲間と一緒に参加し、グアムの基地被害について訴えた。
実弾演習のために自然豊かなチャモロの聖地が奪われ、森や海の破壊がすさまじいこと。マリアナ諸島のグアムは第二次大戦中には「大宮島」と呼んで日本軍が占領した時期もある。米軍は最新鋭のミサイル迎撃システムを強行配備し、サビーナさんの訴えは大国に翻弄(ほんろう)される島の悲しみを語っていた。
基地に対する女たちの異議申し立ては根本的な問いかけに収れんする。<米軍は本当に私たちを守る存在なのか。米軍の駐留によってむしろ軍事的脅威にさらされるのではないか>。米朝の挑発合戦の中でそのリスクは現実味を帯びようとしている。
沖縄では先週末、辺野古の新基地建設に抗議する県民大会が開かれた。炎天の下、四万五千人もの県民が集まったのはなぜか。沖縄もグアムと同じ、脅威にさらされる側にあり続けてきたからだ。米軍だけでない。中国の脅威を理由にして自衛隊も増強されている。脅威があるなら強めるべきは外交努力だ。標的にされる島の声を共有したい。 (佐藤直子)
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