(2003/リチャード・カーティス監督・脚本/ ビル・ナイ、 リーアム・ニーソン、 アラン・リックマン、ヒュー・グラント、エマ・トンプソン、コリン・ファース、ローラ・リニー、キーラ・ナイトレイ、マルティン・マカッチョン、ルシア・モニス、ロドリゴ・サントロ、ハイケ・マカッシュ、ローワン・アトキンソン、ビリー・ボブ・ソーントン、オリヴィア・オルソン/135分)
前回に続いて、娘がレンタルしてきた作品。人気もあったし、キーラちゃんが出ているのでタイトルは頭の隅に入っておりました。
「ノッティングヒルの恋人」や「ブリジット・ジョーンズの日記」の脚本家、リチャード・カーティスの初監督作品で、特典映像では、『1本の映画を撮るのに3年はかかる。色々な恋愛映画を作ろうとしたら時間が足りないので、一つの映画に詰め込んだんだ』。なんて事を言ってました。この方、なんと「ミスター・ビーン」のTV版の本も書いていたんですねぇ。
クリスマスを前にしたロンドンが舞台なので、この度の「クリスマスにお薦めの映画アンケート」に入ってくる映画かも知れません。
かなりの数の登場人物が出てくる作品で、群像劇という紹介をされている方もいらっしゃいましたが、個々の繋がりが薄いのでオムニバスに近いです。それを細切れに繋ぎながらクリスマス当日の大団円に向かっていきます。老いも若きも、独り者も既婚者も、男も女も、そして男同士の友情もひっくるめて、“LOVE=愛”がテーマでありますな。
盛りを過ぎたロック・スター(ナイ)と太っちょのマネージャー。
かつてのヒット曲をクリスマスにかけて歌詞を書き換え、再ヒットを狙っているが、ラジオ番組などに呼ばれた初老のロッカーは空気が読めずにホストを白けさせ、マネージャーはヤキモキする。
妻を亡くした男(ニーソン)と、残された妻の連れ子の10歳の男の子。
妻の死以来、部屋に閉じこもりがちな義理の息子を父親は心配するが、少年の頭を悩ませているのは、もうすぐアメリカに引っ越してしまう同級生への恋心だった。
デザイン会社の社長(リックマン)と秘書(マカッシュ)、そして妻(トンプソン)。
近付くクリスマスに向けての社内パーティーの準備中に、秘書に言い寄られてついフラフラとその気になってしまう社長。妻と二人で子供たちへのプレゼントを買いに行き、ちょっとした隙に秘書へのプレゼントまで買ってしまうのだが・・・。
デザイン会社のOL(リニー)と憧れのイケメンデザイナー(サントロ)。
入社以来憧れているデザイナーに告白できないOLに、社長は今度のクリスマスパーティーで勇気を出すようにハッパをかける。当日、ついに彼氏との新たな局面が訪れるが、その夜も彼女の“携帯電話”が水をさす。
黒人の新郎と白人の新婦(ナイトレイ)、そして新郎の友人。
新郎の友人は、彼のために結婚式でサプライズを演出し、パーティーでも新婚さんをビデオに撮りまくる。男同士では仲がイイのに新妻には素っ気ないので、周りは彼をゲイだと思っていたのだが・・・。
弟に恋人を寝取られる作家(ファース)。
傷心の作家は、かつて恋人と来たこともある南フランスへ旅立ち、緑豊かな田舎の借家で執筆にいそしむ。馴染みのマダムが紹介してくれたポルトガル人のメイドは、言葉は通じないが素朴な魅力を持っていた。
イギリス新首相(グラント)と新入りの秘書(マカッチョン)。
新しい首相は独身で、同じく新入りの秘書に恋をする。
その他、ポルノ映画のスタンドインの男女が仕事中に仲良くなる話や、イギリスではモテナイ君が『アメリカ女性には英国訛りが受けるはず』とアメリカに旅立つ話などがあります。映倫でPG-12指定なのは、スタンドインのカップルの裸の映像が出てくるからでしょう。
ラブコメに相応しい魅力的な音楽と美しい映像で、しかも目先が刻々と変わっていくので2時間がアッという間。作家の話やイギリス首相の話など安上がりな感じもするけど、それぞれが得意な役どころに扮したイギリス俳優の演技が楽しめる映画でした。
しかし、2度目を観ようと思ったら、すぐにストップ。続けて見るほどでは無かったですね。忘れた頃に観るのが丁度良いのかも。
友情出演の役者さんも紹介しましょう。
ローワン・アトキンソンは、リックマンが秘書へのプレゼントに買おうとするネックレスの売場店員。社長は妻に気付かれる前に買いたいのに、過剰包装などでイライラさせる。“ミスター・ビーン”風の我が道を行く店員でした。ラスト近くの空港のシーンにもチラッと出てきます。
ビリー・ボブ・ソーントンは、アメリカ大統領の役。英国新首相との会談前に秘書に言い寄り、それを見た新首相は対米政策を強硬路線に切り変えます。コメディとはいえ、ちょっと馬鹿馬鹿しい展開でしたネ。
カーティス監督は音楽の効果を重要視しているようで、この映画用には50枚のCDを自宅から持っていったそうです。
ニーソンの妻の葬儀で流れたベイ・シティ・ローラーズの「♪バイ・バイ・ベイビー」、リックマンが妻に送ったジョニ・ミッチェルのCD曲「♪青春の光と影【Both Sides Now】」が印象に残りました。このミッチェルは彼女が50歳代にリメイクした音だそうです。
ニーソンの息子が恋する黒人少女ジョアンナが、クリスマスにマライアの「♪恋人たちのクリスマス」を唄いますが、あれはオリヴィア・オルソン本人の歌唱だそうです。上手い!
そして、テーマ曲のように流れる「♪クリスマス・イズ・オール・アラウンド」も耳に残ります。ネットで調べると、唄っているのはビリー・マック。これはビル・ナイの演じたロック・スターの名前ですから、ナイ本人の唄ということですね。味があるなぁ。
ビル・ナイは2003年のLA批評家協会賞、英国アカデミー賞で助演男優賞を受賞したそうです。どこかで聞いた名前だなぁと思っていたら、「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」のデイビー・ジョーンズ船長でした。顔では全然分かりませんが。
前回に続いて、娘がレンタルしてきた作品。人気もあったし、キーラちゃんが出ているのでタイトルは頭の隅に入っておりました。
「ノッティングヒルの恋人」や「ブリジット・ジョーンズの日記」の脚本家、リチャード・カーティスの初監督作品で、特典映像では、『1本の映画を撮るのに3年はかかる。色々な恋愛映画を作ろうとしたら時間が足りないので、一つの映画に詰め込んだんだ』。なんて事を言ってました。この方、なんと「ミスター・ビーン」のTV版の本も書いていたんですねぇ。
クリスマスを前にしたロンドンが舞台なので、この度の「クリスマスにお薦めの映画アンケート」に入ってくる映画かも知れません。
かなりの数の登場人物が出てくる作品で、群像劇という紹介をされている方もいらっしゃいましたが、個々の繋がりが薄いのでオムニバスに近いです。それを細切れに繋ぎながらクリスマス当日の大団円に向かっていきます。老いも若きも、独り者も既婚者も、男も女も、そして男同士の友情もひっくるめて、“LOVE=愛”がテーマでありますな。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/60/df676811fa978c16cdd81a4018f0f02b.jpg)
かつてのヒット曲をクリスマスにかけて歌詞を書き換え、再ヒットを狙っているが、ラジオ番組などに呼ばれた初老のロッカーは空気が読めずにホストを白けさせ、マネージャーはヤキモキする。
妻を亡くした男(ニーソン)と、残された妻の連れ子の10歳の男の子。
妻の死以来、部屋に閉じこもりがちな義理の息子を父親は心配するが、少年の頭を悩ませているのは、もうすぐアメリカに引っ越してしまう同級生への恋心だった。
デザイン会社の社長(リックマン)と秘書(マカッシュ)、そして妻(トンプソン)。
近付くクリスマスに向けての社内パーティーの準備中に、秘書に言い寄られてついフラフラとその気になってしまう社長。妻と二人で子供たちへのプレゼントを買いに行き、ちょっとした隙に秘書へのプレゼントまで買ってしまうのだが・・・。
デザイン会社のOL(リニー)と憧れのイケメンデザイナー(サントロ)。
入社以来憧れているデザイナーに告白できないOLに、社長は今度のクリスマスパーティーで勇気を出すようにハッパをかける。当日、ついに彼氏との新たな局面が訪れるが、その夜も彼女の“携帯電話”が水をさす。
黒人の新郎と白人の新婦(ナイトレイ)、そして新郎の友人。
新郎の友人は、彼のために結婚式でサプライズを演出し、パーティーでも新婚さんをビデオに撮りまくる。男同士では仲がイイのに新妻には素っ気ないので、周りは彼をゲイだと思っていたのだが・・・。
弟に恋人を寝取られる作家(ファース)。
傷心の作家は、かつて恋人と来たこともある南フランスへ旅立ち、緑豊かな田舎の借家で執筆にいそしむ。馴染みのマダムが紹介してくれたポルトガル人のメイドは、言葉は通じないが素朴な魅力を持っていた。
イギリス新首相(グラント)と新入りの秘書(マカッチョン)。
新しい首相は独身で、同じく新入りの秘書に恋をする。
その他、ポルノ映画のスタンドインの男女が仕事中に仲良くなる話や、イギリスではモテナイ君が『アメリカ女性には英国訛りが受けるはず』とアメリカに旅立つ話などがあります。映倫でPG-12指定なのは、スタンドインのカップルの裸の映像が出てくるからでしょう。
ラブコメに相応しい魅力的な音楽と美しい映像で、しかも目先が刻々と変わっていくので2時間がアッという間。作家の話やイギリス首相の話など安上がりな感じもするけど、それぞれが得意な役どころに扮したイギリス俳優の演技が楽しめる映画でした。
しかし、2度目を観ようと思ったら、すぐにストップ。続けて見るほどでは無かったですね。忘れた頃に観るのが丁度良いのかも。
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友情出演の役者さんも紹介しましょう。
ローワン・アトキンソンは、リックマンが秘書へのプレゼントに買おうとするネックレスの売場店員。社長は妻に気付かれる前に買いたいのに、過剰包装などでイライラさせる。“ミスター・ビーン”風の我が道を行く店員でした。ラスト近くの空港のシーンにもチラッと出てきます。
ビリー・ボブ・ソーントンは、アメリカ大統領の役。英国新首相との会談前に秘書に言い寄り、それを見た新首相は対米政策を強硬路線に切り変えます。コメディとはいえ、ちょっと馬鹿馬鹿しい展開でしたネ。
カーティス監督は音楽の効果を重要視しているようで、この映画用には50枚のCDを自宅から持っていったそうです。
ニーソンの妻の葬儀で流れたベイ・シティ・ローラーズの「♪バイ・バイ・ベイビー」、リックマンが妻に送ったジョニ・ミッチェルのCD曲「♪青春の光と影【Both Sides Now】」が印象に残りました。このミッチェルは彼女が50歳代にリメイクした音だそうです。
ニーソンの息子が恋する黒人少女ジョアンナが、クリスマスにマライアの「♪恋人たちのクリスマス」を唄いますが、あれはオリヴィア・オルソン本人の歌唱だそうです。上手い!
そして、テーマ曲のように流れる「♪クリスマス・イズ・オール・アラウンド」も耳に残ります。ネットで調べると、唄っているのはビリー・マック。これはビル・ナイの演じたロック・スターの名前ですから、ナイ本人の唄ということですね。味があるなぁ。
ビル・ナイは2003年のLA批評家協会賞、英国アカデミー賞で助演男優賞を受賞したそうです。どこかで聞いた名前だなぁと思っていたら、「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」のデイビー・ジョーンズ船長でした。顔では全然分かりませんが。
・お薦め度【★★★=この時季ですから、一度は見ましょう】 ![テアトル十瑠](http://8seasons.life.coocan.jp/img/TJ-1.jpg)
![テアトル十瑠](http://8seasons.life.coocan.jp/img/TJ-1.jpg)
たまにはこういう映画を素直に見るのもよいかもしれません。以前書いた記事をTBさせていただきました。
群像劇は好きでいろいろ観ましたが、この映画は久々に正攻法の群像劇だという感慨を持ちました。もっと観てみたいエピソードや、なくてもいいかなと思えるエピソードもありますけど、あんまり贅沢は言っちゃいかんかな、と。
この映画は、音楽で★一つ分おまけしちゃったかなぁ。^^
キーラちゃんのエピソードは平井ケンジにパクラレちゃったんですかね?
キーラ・ナイトレイも綺麗で描きがいがありました。
それにしても、淀川長治さんに二度も逢ったことがあるなんてすごいです!! もしかして十瑠さん、メディア関係の方でしたか?
あと、ブログDEロードショーのことはお気になさらないでくださいね~。傍から眺めるくらいのほうが気楽でいいという方は他にもいると思いますし。
メディアとは無関係です^^
>キーラ・ナイトレイも綺麗で描きがいがありました。
ハイ、綺麗でした、宵乃さんのイラスト