(2008/ウディ・アレン監督・脚本/レベッカ・ホール、スカーレット・ヨハンソン、ハビエル・バルデム、ペネロペ・クルス/96分)
ウディ・アレンの恋愛話とは性が合わないみたいで、この映画も上映時間96分が2時間以上に感じたし、代表作といわれた「アニー・ホール」もDVDを持ってるけど、十数年の間をおいて複数回見てもやっぱり面白くなかった。要するに登場人物に興味が湧かないんだな。
なので、この映画のストーリーの紹介もお馴染みのウィキから。
<アメリカ人のヴィッキーとクリスティーナは、親友同士。共通項が多い二人だが、恋愛に関する考え方だけはまったく違っていた。
ヴィッキーはカタルーニャに関する論文を書くため、クリスティーナは短編映画を撮り終えて気分を変えたかったため、二人でスペイン・バルセロナを訪れる。
ヴィッキーの親戚の家に滞在する二人だが、ある画廊で開かれたパーティで画家のフアン・アントニオと出会う。フアン・アントニオはいきなり二人をこの週末、オビエドに連れて行きたい、もしその気になったら二人と寝てもいいと語る。ぶしつけな申し出にヴィッキーは怒るが、クリスティーナは彼に惹かれ、結局二人はフアン・アントニオと共にオビエドを訪問することになる。しかしオビエドでクリスティーナは体調を崩し、フアン・アントニオとヴィッキーは二人きりで過ごすことになってしまう。最初は反発していたヴィッキーだが、次第にフアン・アントニオに惹かれていき、婚約者がいるにもかかわらず一夜を共にしてしまう。
そんな経緯を知らないクリスティーナは、バルセロナに戻ってからフアン・アントニオと同棲を始める。そこへフアン・アントニオの元妻マリア・エレーナが現れる>
ヴィッキーは大学生で論文というのは卒論ですな。そして、彼女にはアメリカにビジネスマンの婚約者がいて、卒業したら結婚することになっている。
クリスティーナは失恋をしたばかりで、気分転換というのはそっちの方がメインなんだが、落ち込んでいる様子はちっともない。
原題は【VICKY CRISTINA BARCELONA】。
観終わってみれば、葛藤がある分、ヴィッキーが主人公に見えますね。
ツイッターにも呟いたけど、これはアレンのトリュフォーに対するオマージュと言っていい作品です。
例えばナレーションで話が進んでいく所とかアイリスショットを使っている所とかいかにもトリュフォー的だし、登場人物が田舎の道を自転車に乗ってるシーンなんてのもトリュフォーの幾つかの作品を思い出しますよね。
あと、劇中でヴィッキーが友人と映画を観に行くシーンがあって、かかっている映画がヒッチコックの「疑惑の影」というのもトリュフォーに敬意を表してる感じ。
ただ、トリュフォー作品に出てくる男たちは、この映画のスペイン男性のようにあんなに恋愛に積極的ではないような気もするんだよねぇ。お話自体も全然トリュフォーを想起しないし。
改めてトリュフォーの作品を観てみる気にはさせられましたがね。
▼(ネタバレ注意)
クリスティーナはアントニオと同棲を始めるがそこにマリアの自殺騒ぎ。で、アントニオはマリアを一人にできないと三人での共同生活になる。
実はマリアも芸術家で、アントニオも結構彼女の影響を受けていて、そのうちにクリスティーナも良い意味で影響を受け、やがて三人は精神も肉体も共有するような間柄になる。
一方、ヴィッキーは彼氏からの申し出で、バルセロナで結婚式を挙げて束の間の異国での新婚生活に入る。ところが、彼女はアントニオとの一夜の恋が忘れられずにいた。
やがて、三人での共同生活の未来に不安を感じたクリスティーナは、マリアとアントニオに別れを告げるが、マリアはクリスティーナが美味しいとこだけ味わって逃げていく、まるで泥棒だと非難した。
アントニオの説得でクリスティーナは無事に去るが、二人きりの生活は案の定以前のように破綻しマリアは去って行く。
再び一人になったアントニオはヴィッキーと再会、松ぼっくいに火が付きそうになるが、又してもマリアの登場により不倫は不発、危なくヴィッキーの結婚生活にもひびが入るかと思われたが事なきを得る。
とにもかくにも、ヴィッキーとクリスティーナのバルセロナでの華やかなひと夏は終わり、二人はヴィッキーの夫と共に祖国への帰途につくのでした。
ヤレヤレ。
▲(解除)
ところで、ベネロペ・クルス扮する情熱的な女性の名前が「マリア・エレーナ」というので、以前メキシコ音楽を集めたCDの「♪マリア・エレーナ」を思い出したなぁ。
そのマリアを演じたペネロペ・クルスはアカデミー賞、NY批評家協会賞、LA批評家協会賞でそれぞれ助演女優賞を獲ったそうで、個人的にはこれで?って感じはするんだけど。
動画(↓)は今回はトレーラーではなく、「♪マリア・エレーナ」です。音楽好きな人はどこかで、何かで聞いた事あるんじゃないでしょうか。
ウディ・アレンの恋愛話とは性が合わないみたいで、この映画も上映時間96分が2時間以上に感じたし、代表作といわれた「アニー・ホール」もDVDを持ってるけど、十数年の間をおいて複数回見てもやっぱり面白くなかった。要するに登場人物に興味が湧かないんだな。
なので、この映画のストーリーの紹介もお馴染みのウィキから。
<アメリカ人のヴィッキーとクリスティーナは、親友同士。共通項が多い二人だが、恋愛に関する考え方だけはまったく違っていた。
ヴィッキーはカタルーニャに関する論文を書くため、クリスティーナは短編映画を撮り終えて気分を変えたかったため、二人でスペイン・バルセロナを訪れる。
ヴィッキーの親戚の家に滞在する二人だが、ある画廊で開かれたパーティで画家のフアン・アントニオと出会う。フアン・アントニオはいきなり二人をこの週末、オビエドに連れて行きたい、もしその気になったら二人と寝てもいいと語る。ぶしつけな申し出にヴィッキーは怒るが、クリスティーナは彼に惹かれ、結局二人はフアン・アントニオと共にオビエドを訪問することになる。しかしオビエドでクリスティーナは体調を崩し、フアン・アントニオとヴィッキーは二人きりで過ごすことになってしまう。最初は反発していたヴィッキーだが、次第にフアン・アントニオに惹かれていき、婚約者がいるにもかかわらず一夜を共にしてしまう。
そんな経緯を知らないクリスティーナは、バルセロナに戻ってからフアン・アントニオと同棲を始める。そこへフアン・アントニオの元妻マリア・エレーナが現れる>
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ヴィッキーは大学生で論文というのは卒論ですな。そして、彼女にはアメリカにビジネスマンの婚約者がいて、卒業したら結婚することになっている。
クリスティーナは失恋をしたばかりで、気分転換というのはそっちの方がメインなんだが、落ち込んでいる様子はちっともない。
原題は【VICKY CRISTINA BARCELONA】。
観終わってみれば、葛藤がある分、ヴィッキーが主人公に見えますね。
ツイッターにも呟いたけど、これはアレンのトリュフォーに対するオマージュと言っていい作品です。
例えばナレーションで話が進んでいく所とかアイリスショットを使っている所とかいかにもトリュフォー的だし、登場人物が田舎の道を自転車に乗ってるシーンなんてのもトリュフォーの幾つかの作品を思い出しますよね。
あと、劇中でヴィッキーが友人と映画を観に行くシーンがあって、かかっている映画がヒッチコックの「疑惑の影」というのもトリュフォーに敬意を表してる感じ。
ただ、トリュフォー作品に出てくる男たちは、この映画のスペイン男性のようにあんなに恋愛に積極的ではないような気もするんだよねぇ。お話自体も全然トリュフォーを想起しないし。
改めてトリュフォーの作品を観てみる気にはさせられましたがね。
▼(ネタバレ注意)
クリスティーナはアントニオと同棲を始めるがそこにマリアの自殺騒ぎ。で、アントニオはマリアを一人にできないと三人での共同生活になる。
実はマリアも芸術家で、アントニオも結構彼女の影響を受けていて、そのうちにクリスティーナも良い意味で影響を受け、やがて三人は精神も肉体も共有するような間柄になる。
一方、ヴィッキーは彼氏からの申し出で、バルセロナで結婚式を挙げて束の間の異国での新婚生活に入る。ところが、彼女はアントニオとの一夜の恋が忘れられずにいた。
やがて、三人での共同生活の未来に不安を感じたクリスティーナは、マリアとアントニオに別れを告げるが、マリアはクリスティーナが美味しいとこだけ味わって逃げていく、まるで泥棒だと非難した。
アントニオの説得でクリスティーナは無事に去るが、二人きりの生活は案の定以前のように破綻しマリアは去って行く。
再び一人になったアントニオはヴィッキーと再会、松ぼっくいに火が付きそうになるが、又してもマリアの登場により不倫は不発、危なくヴィッキーの結婚生活にもひびが入るかと思われたが事なきを得る。
とにもかくにも、ヴィッキーとクリスティーナのバルセロナでの華やかなひと夏は終わり、二人はヴィッキーの夫と共に祖国への帰途につくのでした。
ヤレヤレ。
▲(解除)
ところで、ベネロペ・クルス扮する情熱的な女性の名前が「マリア・エレーナ」というので、以前メキシコ音楽を集めたCDの「♪マリア・エレーナ」を思い出したなぁ。
そのマリアを演じたペネロペ・クルスはアカデミー賞、NY批評家協会賞、LA批評家協会賞でそれぞれ助演女優賞を獲ったそうで、個人的にはこれで?って感じはするんだけど。
動画(↓)は今回はトレーラーではなく、「♪マリア・エレーナ」です。音楽好きな人はどこかで、何かで聞いた事あるんじゃないでしょうか。
・お薦め度【★★=悪くはないけどネ】
評価も感想も似た感じです。
特にトリュフォーへのオマージュのくだりは、ほぼ同じ内容で、先に書いているだけに「えっへん」といったところ(笑)
今は知らないですが、僕が批評文を書いた頃、誰もトリュフォーへの言及をしていないので少しがっかりしたのを思い出します。こうして仲間が加わってくれたのは嬉しいです^^
先日チャップリンの「キッド」をTBした時に、結構似た感じだったので、当方も焦りました。
似た感想は嬉しくもありますが、余りに似ていると汗が出ますよね。
ところで、地震の影響は余りなさそうですが、如何ですか?
アレンは「ラジオ・デイズ」も待機中で、さてどっちにしようかな・・・と。
>「キッド」をTBした時に、結構似た感じだったので
終盤の夢の一幕の件ですね。
確かに技術的な部分に言及したブログは見かけませんでした。
好きというほどでもないけど、あのヘンテコな関係は印象に残ってます。日本ではありえない!という感じなのに、舞台が外国だとなんとなく納得できてしまう(笑)
ウディ・アレンはやっぱりコメディがいいですよね~。
トリュフォーへのオマージュというのは気づきませんでした。勉強になります!
最期もあっけらかんとしてるし。
14日の夜が震度4、16日未明のが震度5弱と驚いたくらいで、ともかく我が家には物理的な被害は無かったです。
あと、震度3の余震も複数回ありましたネ。
防災の専門家が言ってましたが、「悲観的に準備して、楽観的に生きる」のが最善みたいです。