67camper's Blog

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白人テナーバトル、アル&ズート

2010-04-16 02:58:03 | jazz & vocal
From A to Z/Al Cohn & Zoot Sims
(RCA RGP-1166 jp.reissue)


 テナーバトルチームと言うと古くはワーデル・グレイとデックスのチームに始まり、スティット&ジーン・アモンズ、グリフィン&エディ・ロックジョー・デイビスの黒人チームが有名ですよね。これらの黒人チームはブローイングなプレイを売り物にしていますが、白人バトルの雄アル&ズートはアルの編曲の手腕を加味した白人らしいクールなプレイで人気を博したチームでありました。プレイの面でもレスター・ヤングのスタイルを踏襲したスタイルで、特にズートのイマジネーション溢れるプレイは人気の高いものが有りますよね。このバトルチームを代表するアルバムが本日アップのRCA盤ではないでしょうか?アルはブルックリン、ズートはイングルウッドとそれぞれ東海岸、西海岸の出身ですが、ウディ・ハーマンバンドで2人が出会ったことでこのチームが形成されるきっかけになった事はいうまでもありません。ゲッツやサージ・チャロフもこのバンド出身であり、白人ジャズ界への影響は計り知れないものが有りますね。

 メンバーはセクステット編成で、アル&ズート以外には、Dick Sherman(tp), Dave McKenna, Hank Jones(p), Milt Hinton(b), Osie Johnson(ds)が参加しています。ややザラッとした硬めの太いトーンがアル、スムーズで柔らかいトーンがズートの音色なので何となく聞き分ける事ができるのではないでしょうか?全12曲でスタンダードを交えてプレイされますが、個人的にはズートのプレイについつい傾聴してしまうのは皆さん同じかもしれませんね。共演者ではピアノがポイントです。B面の4曲でハンク・ジョーンズに代わりますが、他の8曲でのマッケンナのプレイスタイルが良いですね。アール・ハインズ風のラグタイムプレイ等ききどころ満載です。マッケンナ最高ですね!

 所有盤はRVCが出した1300円の国内廉価盤「RCAジャズ・スピリット1300シリーズ」の一枚です。タイトル通りのこのバトルを代表する必聴アルバムですよね。