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『ロッド・スチュアート日本公演2024』渾身Liveレビュー!by スターマン★アルチ

2024-04-21 10:23:24 | 『スターマン★アルチ 』Presents『The Word ~ROCKの言霊~』

ここ最近、自分の好きなロックミュージシャンが来日したら、欠かさず行くようにしています。

昨年は、4月にボブ・ディラン、11月にダリル・ホールとトッド・ラングレンのジョイントライヴ。
今年2月はボズ・スキャッグス、4月はジェームズ・テイラー

とりあえず自分が一枚でもレコードを持っているような名の知れたミュージシャンは、
「見れるうちに見ておこう」というスタンスで、コンサート会場まで足を運びます。

モチロンこれには理由があります。ここ数年世界中で猛威を振るった「コロナ」です。
世界中が魔法にかかったような数年間の間に、もしかしたらコロナ禍で無ければ日本へ来日していたかもしれない、
そんな数多くのロックレジェンド達がこの世を去ってしまった。

「こんなことなら、前回日本に来た際に見に行っておけばよかった」
そんな後悔だけが残ったのですが、その経験が僕をライブ会場へ足を運ぶきっかけになったのです。

もちろん、そのミュージシャン達の事が「好きだから行く」のは確かですが、
僕が愛して止まないロックレジェンド達は、基本的に70代を超え、中にはポール・マッカートニーやボブ・ディランのように80歳を超えてもなお活躍し続けている人もいる。

当然、昔とはルックスも異なれば、全盛期のような力強いヴォーカルを聴く事は出来ませんが、
「老い」に抗い、今もなお昔と同じイメージを保ち、ファンを喜ばせる為に世界を駆け巡る彼らの姿はシンプルに格好良い。
こう書くとおこがましいですが、ある意味、自分は「ファン」ではなく、「ロックの伝道者」であり、
自分が多くのパワーをもらったロックミュージックに恩返しをする為に、次の世代にロックミュージックを伝える使命感から、ライブに足を運ぶ・・・そんな気がするのです。

ただ、昔から愛して止まないレジェンド達が老いていくのを間近で見る事に虚しさを感じる事もあります。
だから、僕は1月のビリージョエルの東京ドーム公演を見に行かなかった。
ボブ・ディランは別格としても、ここ最近見た多くのロックレジェンド達より、圧倒的に大好きなビリージョエルだったのにも関わずです。

長年ロックから遠ざかり(彼が最後にロックアルバムを発表したのは30年前!)。
半ば引退状態だった彼の老いた姿を、どうしても見たいとは思えなかったのです。後でその公演の音源を聴きましたが、ビリーの声は全盛期より弱々しく、曲によりキーを下げている。髪の毛は無くなり、身体もどこか重そうでした。
ただ、そう言いながらも公演自体は素晴らしく、ある程度の感動もしたのですが、実際に20000円近いお金を払い、東京ドームへと足を運んだ時に、同じ感動が得られたかどうか・・・は分かりません。

さて、ココからが本題です。
逆に、来日のニュースと同時に「這ってでも行く!」と決めたロックレジェンドが、「ロッド・スチュアート」なんです。

今年の3月20日、有明アリーナでの公演に行ってきました!
昔から大好きなミュージシャンであり、「ウルフカット」に「ベロアジャケット」「柄シャツ」「スカーフ」を組み合わせた王道ロックファッションは、高校生の頃に真似をしたものです。僕は彼のようなブロンドでなくべったり黒髪で、髪質も細いくせっ毛だったので「ツービートの頃のビートたけし師匠みたい」と言われてしまいましたが、実際「ビート師匠」も「ロッドの髪形を真似た」と後述していますので、当たらずとも遠からずと言った所でしょう。

そんなわけで、他のロックレジェンドのライブのような「後世に伝える使命感」ではなく、明らかに「ファン的なわくわく感」でライブに行った僕。
前置きは長くなりましたが、今回は、そういった「ファン的」な要素は排除し、正直な感想でレビューを書きたいと思います!

ロッドスチュアートはかれこれ13年振りの来日であり、今回は東京1公演のみ!しかも79歳という年齢なのですから、多くの人が「これが最後の来日になるかも」と思ったのでしょう。有明アリーナは超満員でした。
開演前にちょっとだけグッズ売り場を覗いたところ、いきなりロッドとロナルド・アイズレー(アイズレーブラザーズ)との共演曲「This old heart of mine」が大音量で流れ、テンションMAXの僕。
ただそんな中でも、Tシャツ6000円、パーカー10000円という高額な価格に幻滅し、さっさと立ち去ろうかと思ったところ、タワーレコードのブースで2月に発売された新譜「Swing Fever」のCDとレコードが販売されていた事に気付きました。会場の年齢層は当時のファンが多いのか50~70代が大半でしたが、ほとんどの人がCDを手に取り、その横でひっそり並んでいるレコードには見向きもされませんでした。

「自分より年上のくせに何でレコードを買わないんだよ!」
という怒りを込めて、あえて周りに聞こえるような声で
「すみません!レコードまだ在庫ありますか?」
と聞き、周りが不思議そうな顔で僕を見る中、このジョールズ・ホランドとの共演盤をGET!

さて、いよいよライブ本番です。
僕の席は、会場からほぼ真横の2F席でした。正面では無いものの、逆にステージから近く、「当たり」の席でした。開演時刻とほぼ同じ17:00に照明が落ち、デペッシュモードの「Just can't get enough」のSEが会場内に響き渡る。その時はなぜこの曲だったのか分からなかったのですが、後で調べてみるとこの曲、彼が熱烈なサポーターである、スコットランドのサッカーチーム「セルティックFC」の応援歌だったようです。
さすが若い頃プロサッカー選手だっただけありますね。この後も、彼のルーツであるスコットランドへの愛やサッカーへの愛が随所に込められています。

SEの後は、バグパイプ(これも彼のルーツであるスコットランドの民族楽器)の生演奏から強烈なドラム&ベースのビートが刻まれる。バックバンドの前には二人の金髪ブロンド女性のフィドル奏者二人と、同じく金髪ブロンドのコーラス隊3人が登場!彼の大ヒットアルバムの邦題が「スーパースターはブロンドがお好き」なのでも分かるように、ロッドは昔から、数多くの金髪ブロンド女性との浮名を流してきた!彼の本当の気持ちがどうかは分かりませんが、あえて演者の女性をすべて「金髪ブロンド」で統一した所に、彼の「ロックスターとしてのイメージ」を忠実に守ろうとする、「ロッド・スチュアート」のプロ根性を感じました。そして、ついに本人登場!

79歳にしてなおキープし続けるブロンドヘアーに、ロックなゼブラ柄ジャケット、ぴっちりした黒のパンツに身を包み、「あの頃と同じ」雰囲気のロッドスチュアートが登場!

最初を飾るのは、1.「Infatuation」
1984年作「カモフラージュ」の最初を飾る曲。正直「なんで最初がこの曲なんだろう?」という知名度の曲ですが、すぐ、この曲のリードギターを今は亡き盟友ジェフ・ベックが弾いていた事を思い出し、ロッドの追悼の想い、ジェフ・ベックという人間を後世に伝えようという彼なりの意図に気付き、早くも感動の極地の僕。

彼は2000年に甲状腺癌の手術をし、高音が出なくなり、それと同時期から「ロックシンガー」から、「アメリカの古い曲を歌うおじさん」に変貌していったのですが、この一曲目のロックナンバーで、彼の中の「ロック」が健在である事を証明しました。時折見せる全力のシャウトからは「なんだ!まだロッド歌えるじゃん!」と心から嬉しくなりました。

金髪ブロンドのフィドル隊を中心に、ここでぐっと「ケルト民謡」感たっぷりアコースティックアレンジで、フェイセズ時代の名曲2.「Ohh lala」を歌います。ちなみにオリジナル盤では、ロッドでなく、後にストーンズで活躍するロニーウッドが歌っています。2曲目でこの曲を持ってくるあたり、ロッドのフェイセズメンバーへのリスペクトや自分のルーツであるスコットランドへの愛を感じます。
このフィドル隊の女性二人は、今回のライブでかなり重要な役割を占めており、途中、どこか違うケルト民謡のバンドのコンサートに迷い込んだような本格的な演奏を聴かせてくれます。

続く、3.「This Old Heart of Mine (Is Weak for You)」
グッズ売り場で流れていた曲が早くも登場!オリジナルよりキーを落とし、どこか不安定なボーカルの印象。さすがに79歳では厳しいか?と思いましたがこの後はどうだ?

4.「It's a Heartache」(Bonnie Tyler cover)
2006年発表のアルバムでカバーしたボニー・タイラーの一曲。ロッドお得意のカントリーロックアレンジ。歌いっぷりも今の彼のキーに合っており、素晴らしい歌いっぷりですが、さすがにこの辺りは知っているお客も少ないのか、やや控えめな盛り上がりでライブは進行していきます。今のところ超代表曲を外し、低空飛行を続ける会場。。。。。

ここでついに彼の代表曲が登場!5.「Forever Young」
「永久に若く」彼の代名詞とも言えるこの曲。あえてボブ・ディランの名曲と同じタイトルで歌詞もメロディも異なる物をぶつけてくる所から、ロッドのこの曲への愛と自信を感じます。ようやく来た「代表曲」に会場は大盛り上がり!ただここで、途中まで歌い上げたと同時にロッドがバックステージへ下がります。さすがに1公演まるまる歌い続けることは無理で、途中でバックコーラスが歌う休憩タイムがある事は覚悟していましたが、あまりにも早い。

会場全体が困惑する中、ステージに映し出されたのは、ロッドのルーツであるスコットランドの風景や、民族衣装を纏ったマーチングバンドの姿。そしてその直後、金髪ブロンド女性によるフィドル&大太鼓の演奏。この瞬間、ロッド・スチュアートのライブである事を忘れさせるような、美しいケルト民謡のステージへと変貌しました。気付いたら僕の頬を涙がつたう・・・。「永久に若くありますように」と歌うロッド。でも、人生の後半、「心はスコットランドへ帰っていく」という彼の想いが込められた演出でした。バックバンドとフィドルの演奏が最高潮に達したと同時にロッドが再登場!もちろん衣装を変え「ロックショウ」としてお客さんを楽しませる演出がふんだんに盛り込まれています。

6.Have You Ever Seen the Rain?(Creedence Clearwater Revival cover)
「ジョン・フォガティが書いた曲だよ!」のMCと共にロックの大名曲が登場。曲の知名度が高いこともあり、会場は大盛り上がり。

続く7.「Baby Jane」、8「The First Cut Is the Deepest」(Cat Stevens cover)は、時折不安定なボーカルになっていたが、それを補うようにフィドル隊が強烈なソロを披露。この辺りで、ロッド・スチュアートの今回のライブのコンセプトが明確になってきます。今のロッドではショウの中で歌える曲数に限界があるのは事実。その上で、いかにショウとしてのクォリティを上げていくか。ロッドだけにスポットライトを当てるのではなく、バックバンド、バックシンガーを含め「トータルのショウ」として考えているんですね。どちらかと言えば、ジェイムズ・ブラウンやレイ・チャールズ等のソウルシンガーのライブに近い。その証拠に、ロッドは会場の盛り上がりに合わせ、「今のところもう一回」というような指示をバンドに出しているのが見えた。「やっぱりロッドってミュージシャンなんだな」と、今まで見た事のないプロ意識に感動したのも事実です。

さて、安定の9.Maggie Mayを余裕で歌い上げ、80年代のアルバム「パンドラの箱」より選曲のマニアックな10.「Passion」で不意を突かれる。この曲に関しては観客の多くも知らないんじゃないか、と思うようなリアクションでしたが、予想外すぎる選曲にテンションMAXの僕。

ここでこの日の一つのハイライトが訪れる。昨年亡くなったフリートウッド・マックのメンバー「クリスティン・マクヴィー」の写真がスクリーンに映し出される。
「彼女が60年代に録音した曲を歌うよ」のMCと共に、フェイセズ時代から彼自身お気に入りのレパートリーとしている
11.「I'd Rather Go Blind」を熱唱。

ここで、このライブでのもう一つのコンセプトに気付く。ロッドは自分のライブを通じ、自分が影響を受けた音楽や、惜しくもこの世を去った仲間たちの曲を伝えようといている事だったのだ。それが生き残った人間の役割だと言わんばかりに、淡々と、時に激しく歌い上げるロッド。時折見せるアドリブの歌いまわしわ明らかにサム・クックを意識しているし、最後、バンドと共にシャウトを繰り返す歌いっぷりは、完全に彼の愛する偉大なソウルマン達になりきっている。

圧倒的な感動い包まれながら、12.「Young Turks」が歌われる。ロッド自身が思い入れがあるのか、今ではどちらかというと「当時の音」として軽く見られている80年代の曲を、あえて積極的い取り上げていました。この曲も、アルバムでは80年代特有のデジタルサウンドなのですが、ライブでは迫力あるロックサウンドに仕上げ直していました。

トム・ウェイツのカバー13.「Downtown Train」のあと、ロッドは一度バックステージに下がり、ブロンドコーラス隊3人による、ポインターシスターズの14.「I'm So Excited」が歌われる。ここでのこのコーラス隊の歌いっぷりが非常に黒く、3人によるコーラスもソウルフルで、純粋に「良い音楽」を聞いている印象。それは会場全体にも伝わっており、ロッドがいないにも関わらず、会場は大盛り上がりでした。この辺り、ロッドが自分に甘えず、しっかりバンドメンバーを厳選いているこだわりが見て取れます。

続く15.I Don't Want to Talk About Itでは、途中観客いマイクを向け合唱を促す。「えっこの曲で?」と思いきや、さすがは往年のファン。ロッドの誘いに答え、会場中が大熱唱をしていました。本当に好きな人が揃っている、と感じる、非常に愛のある瞬間でした。

次の16.「You're in My Heart」はロッドのサッカー愛が溢れる曲で、「君はまるでセルティック。君は今まで観てきたなかで最高のチーム」という無理やりサッカーねじ込んだようなの愛情表現が有名な一曲です。バックスクリーンにはセルティックのオールドユニフォームを来たロッドや、現在、セルティックで活躍する古橋選手の試合映像が映し出される演出でした。

17.Have I Told You Latelyは言わずと知れたヴァン・モリソンのカバー。アンプラグドを彷彿とさせるしっかりとした歌いこみ。長いライブになれば、時折不安定あったり、声が出ない時があるものの、この曲のように「決めるところはしっかり決めてくる」というロッドのプロ意識を感じます。

そして、次はラベルの大ヒット曲のカバーの、18.「Lady Marmalade」でブロンドコーラス隊にバトンタッチし、再びコスチュームチェンジのため、バックステージへ下がる。通常ならロッドを見に来たファンは物足りなく感じるかもしれませんが、ロッドがヴォーカルのクォリティを維持するために必要な時間なのかもしれません。しかし、このブレイクタイムを、そう感じさせない程、素晴らしい歌いっぷり&ハモリを披露。

その勢いのまま、ステージに戻ったロッドは、故ティナ・ターナーとのデュエットでおなじみ19.「It Takes Two」を熱唱!スクリーンには、ティナの写真が映し出され「彼女の事を覚えておいてくれ!」というメッセージが伝わります。今回のライブに共通しているのですが、静かめなバラード曲では声が不安定になるのに対し、ロックナンバーでは非常に強烈なシャウトを決める!

続いて、ロバート・パーマーもカバーした20.「Some Guys Have All the Luck」で再び、R&Bの名曲を会場に紹介したのち、彼最大のヒット曲の一つ、21.Da Ya Think I'm Sexy?が歌われる。イントロのメロディを観客に歌わせる誘い掛けにバッチリ付いてくる観客。そしてそれに呼応するかのように、今回のライブ一番のシャウトを決めるロッド。

今回のライブは全体を通してロックナンバーの方がロッドの歌いっぷりもバンドの演奏もクオリティが高い。もしかすると、ブレイクタイムはいらないんじゃないかと期待をさせるような躍動ぶりでした。

その後、ステージからすべての演者が退き、アンコールを求める観客の手拍子が響き渡る。アンコールはこれしかないでしょう!とばかりに観客の期待通りの22.「Sailing」が演奏されます。現在のロッドが歌うと、当時のような華々しさではなく、シンプルなフォークミュージックとして、この曲の持つ普遍的な美しさが、より引き立つように感じられます。

「もうこれで大満足だ!」と思ったら、再びステージに登場し、次の曲の準備を始めるメンバー達。正直「Sailingの次にアンコールで演奏されるような曲が思いつかない。」個人的には、1stアルバム収録の「ハンドバッグと外出着」あたりを聞きたかったですが、とにかく次の曲が思いつかない。と思った瞬間、チャック・ベリーのギターイントロが演奏される。これはもしや・・・。
そう、フェイセズ時代からのレパートリー「Sweet Little Rock & Roller」が飛び出したのだ。2時間近いライブのラストとは思えない軽やかなステップを刻みながら、大熱唱をするロッド。腐るほど見た尻のUP映像でお馴染みの曲だ!「最後の最後はロックで締める」これはロッドが今なお現役である事を、観客に見せつけているようであり、それは、「ロックスターのロッド・スチュアート」という期待されるイメージを背負い続けるという決意表明のようにも感じました。

さて、予想外の「Sweet Little Rock & Roller」で終わった感動のライブの後、会場である有明アリーナから、編集長『MASH氏』から強引に買わされた赤い『愛車ポルシェ986ボクスター』を停めている駐車場までの1.3kmを全力疾走する僕。間違えて異様に高価な駐車場に停めてしまっていたので、1分でも早く出庫せねば!というのが本音でしたが、3月の夜の寒空の下、無機質なビル群の合間を走り抜けるのは純粋に気持ち良かった・・・、僕の頭の中は、79歳にして軽やかなステップで熱唱をするロッド・スチュアートで埋め尽くされていました。もちろん、今回のライブは、純粋な音楽的な感動もありましたが、それ以上に「今もなお元気にハードワークをするベテランがここにもいる」という、疑いようのない真実を見ることが出来た、という喜びに溢れていました。

「ロックな生き方」とは何か。
毎晩酒を飲み女をはべらし、ドラッグでトリップをし、自堕落な生活をすることなのでしょうか。いいえ、勿論違います。少なくとも昔はともかく、今のロッド・スチュアートは「ロックな生き方」とは何かを、僕らに示してくれたのだと思います。今の彼にあるのは、自分の愛する音楽を後世に伝えることや、期待されているイメージを全うしようという使命感であり、その姿を見たらこそ、自分も「相手が喜ぶために」行動できる人間になろうと思うのです。

「ロックな生き方とは何か?」

人それぞれ色々な答えがあると思いますが、僕は「自分ではなく、相手の事を一番に考え、ハードワークする事」だと思います。
僕は彼らの足元に及びませんが、僕は僕の与えられたスペースで、ハードワークしていこう。
そう、心から思わせてくれたライブでした。

《スターマン★アルチ筆》

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『スターマン★アルチ 』訳『The Word/ROCKの言霊』 知らずに死ねるか!詞から紐解く名曲の数々 (2曲目)Bob Marley & the wailers『Redemption song』

2024-03-23 10:13:02 | 『スターマン★アルチ 』Presents『The Word ~ROCKの言霊~』

あっという間に3月!出会いと別れが訪れる春の季節ですね。
就職や進学のため、住み慣れた場所を離れ、
新たな環境へと足を踏み出す人もいれば
大切な人との別れを迎える人もいるでしょう。

僕はと言いますと、来月引っ越しをすることになりまして、
日々部屋の片付けやら荷造りに勤しんでおりますが、
ついつい貴重な盤(レコードです)を見つけ、
ジャケットを眺めたり、針を落として感動に頭を抱える日々です。

新たなステージに挑戦する人にとって
大いなる期待と不安が入り混じっていると思います。
そんな方々にぜひ聴いて頂きたいのが、本日ご紹介する曲です。

ボブ・マーリー「Redemption song」

まずは何の予備知識も無しに聴いてみてください
Youtubeのボブ・マーリー公式チャンネルでも聴く事が出来ます。

レゲエという音楽の先駆者である彼。
この人は存在自体が神格化されており、
その生き様や音楽すべてがメッセージと言えるのですが、
彼の功績を伝えるにはどうしてもラスタファリズムや
当時の時代背景を絡めてしまいがちです。

「ラスタファリズムって何?」
「レゲエって何?」
と思う方もいるかもしれませんが、
この記事では、そういった情報はなるべく排除して、
純粋に「歌の詩」にのみスポットライトを当て、
ご紹介したいと思います。
その上で、もし興味を持ってくれたら、
ぜひご地震でボブ・マーリーについて調べて頂ければ幸いです。

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Old pirates, yes, they rob I
昔、略奪者どもは俺を捕え
Sold I to the merchant ships
奴隷商人の船に売った
Minutes after they took I
そのすぐ後、奴らは
From the bottomless pit
地獄の底から俺を買い取った
--------------------------------
最初の歌詞では、奴隷商人に捕らえられ
売り払われてきた黒人の歴史が歌われています。

ここでの「I」はボブ・マーリー自身でもあり、
自分と同じく迫害されてきた「黒人全員」を表しています。
奴隷貿易が行われていた時代、
捕らえられた黒人たちは奴隷船内の、ほとんど
身動きの取れないスペースで、すし詰めにされた為、
1~2カ月の長い船旅の中で死んでしまう事もあったそうです。
ここの歌詞だけでも、そういった
残酷な当時の時代背景が思い浮かびます。

--------------------------------
But my hand was made strong
しかし、俺の手は強く作られている
By the hand of the Almighty
全知全能の神によってね
We forward in this generation Triumphantly
この時代を、胸を張って生きていく
--------------------------------
ここでは、そんな地獄の環境の中でも
「強く生きていくぞ!」
というメッセージが込められています。
恵まれた僕らとは比べ物にならないくらい差別や迫害を受けていたにも関わらず、
こんな力強いメッセージを歌えるなんて・・・・
当時のボブ・マーリーがいかに強い支持を集めていたかが
良くわかります。

僕は特定の宗教を信じているわけではありませんが、
「俺の手は神によって強く作られている」というフレーズは
純粋に格好良いし、勇気付けられます。「自分は一人じゃない」と思わせてくれます。
「Triumphantly」は、「誇らしげに」とか「得意気に」といった意味がありますが、
ここでは前後の歌詞の流れから「胸を張って」と訳しました。

さて、ここでサビに入ります。
--------------------------------
Won't you help to sing
一緒に歌ってくれないか?
These songs of freedom?
この自由の歌を
'Cause all I ever have
Redemption songs
Redemption songs
なぜなら、俺が今まで歌ってきたのはすべて
救済の歌だから
救済の歌だから
--------------------------------
ここで「These songs」「Redemption songs」と
単数形ではなく複数形になっている事に気付きます。
この「Redemption song」が収録されているのは、
ボブ・マーリー生前最後に発表された「UPRISING」です。
既に病魔におかされ、死期が迫っている事を知っていた彼は、
今までの自分の音楽すべてを総括する意味で、
この曲を作ったのではないでしょうか?

僕の解釈ですが、
「今まで自分が作った歌はすべて自由の歌、救済の歌なんだ。
 だから、俺が死んだ後でも俺の意志を継いで頑張ってくれ!」
という、彼からの最後のメッセージのように思います。

さて、次の歌詞では、彼の一貫した思想、熱いメッセージが込められています。
--------------------------------
Emancipate yourselves from mental slavery
精神的な奴隷の状態から 自分自身を解放するんだ
--------------------------------
精神的な奴隷の状態(mental slavery)とは、
聞いただけではあまりピンと来ないかもしれませんが、
社会に生きる中で、特定のルールや制度に縛られたり、
「こう思われたらどうしよう?」「どうせ自分には出来ない」
といったネガティブな感情によって、
「精神を拘束されている状態」と解釈するのはどうでしょう?

社会やネガティブなマインドこそが奴隷主であり、
それによって奴隷となっている状態から、自分を自由にするんだ、
と歌っています。

そして、そこに更に追い打ちをかける強烈なメッセージがやって来る!
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None but ourselves can free our minds
自分自身にしか、マインドを自由にすることはできない
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「free our minds」というフレーズは、同じような言葉が日本でも頻繁に使われますよね。
「マインドフリー」とか「人の顔を気にしない」とか
「魂を解き放つ」とか自分が一番納得できる言葉に置き換えてほしいです。

Emancipate yourselves from mental slavery
None but ourselves can free our minds
(精神的な奴隷の状態から 自分自身を解放するんだ)
(自分自身にしか、マインドを自由にすることはできない)

この2節こそ、彼が常に歌っていたメッセージなのだと思います。
それにしても「精神的奴隷」とは・・・
なんてパンチのある言葉なんでしょう!
この言葉により、なぜ彼が最初のフレーズとして、
自分の経験と異なる、過去の黒人奴隷の話を用いたが分かりますね。

僕がこの曲を初めて聴いたのは中学生の時。
初めて聴き、訳詞を読んだ時の感動と震えをまだ覚えています。
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Have no fear for atomic energy
原子力など恐れるな
'Cause none of them can stop the time
奴らに時間まで止めることはできない
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原子力という強大なエネルギーに対し、
不気味さや恐れを感じる人は多いと思います。
特に広島出身の僕としては原子爆弾(atomic bomb)のイメージもあり、
この一節はとても印象に残っています。
未知の強大なエネルギーに屈服してはいけない、といった所でしょうか。

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How long shall they kill our prophets
While we stand aside and look? Ooh
いつまで奴らが預言者を殺し続けるのを傍観しているんだ?
Some say it's just a part of it
それはほんの一部分だという奴もいるが
We've got to fullfil the book
俺たちはこの聖書を完成させなければならない
----------------------------------
この部分を訳すのは難しい部分です。
彼自身の真の意図がどこにあるのか・・・という話にもなるのですが、
僕なりに解釈してみました。

「見ているだけで行動しようとしない人」
「いつも他人のせいにしている人」
「何かに依存しないと生きられない人」
はいつの時代にも存在していると思いますが、そういった人たちに
「そんな生き方じゃダメだぜ!」と突き付けているように感じます。

一節目で「our prophets(僕たちの預言者)」という言葉が使われているので、
四節目の「book」を「聖書」と訳しました。「予言の書」でも良いかもしれませんね。
聖書には様々な教えが書かれていますが、
最終的に行動するのは自分自身なんだから
誰かに依存せず自分で考えろ!的な強烈なメッセージが読み取れます。

ただ「book」には色んな意味があるので、
それを、自分の人生が書かれた「台本」や「小説」「日記」
と考えても面白いですね。
いずれにしても「自分自身で自分の人生を完成させる」
という事ですね。

いかがでしたでしょうか?
この「Redemption song」は、彼の作品の中でも珍しく、
バンドサウンドではなく、アコースティックギター1本で歌われます
だからこそ、彼の作品の中でも異彩を放ち、メッセージがダイレクトに伝わります。
そこには何のギミックもテクノロジーもなく、
純粋な「音楽」があります。

ちなみに、あのスティーヴィー・ワンダー
この曲をカバーしております。こちらは打って変わって
力強いギターソロから始まり、スティーヴィ―の歌い上げも素晴らしいので、
こちらもぜひ聴いてみてください。

長い人生の中で、職場や学校、人間関係などで、
気付かないうちに委縮してしまう事もあると思います。
そんな「精神的な奴隷状態」から抜け出そう、と、
ボブ・マーリーは自分の人生の最後に歌ったのです。

失敗する事も、悩む事も、落ち込む事もあると思います。
そんな時、この「Redemption song」を聴いて、
少しでも気持ちが前に進む事を心から願っております。

《スターマン★アルチ筆》

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『スターマン★アルチ 』Presents『The Word ~ROCKの言霊~』 知らずに死ねるか!詞から紐解く名曲セレクション(1曲目)David Bowie『Changes』

2024-02-17 11:26:02 | 『スターマン★アルチ 』Presents『The Word ~ROCKの言霊~』

国内では震災に飛行機事故。海の向こうではアメリカがイエメンを空爆したりと
波乱の幕開けとなった2024年も既に一カ月以上経過!

ニュースを見ていると、今自分が何不自由なく生きている事が奇跡のように思える。
だからこそ、毎日感謝の気持ちを持って、有意義に大切に生きようと思うのですが、
日々の忙しさに流されて、気付けば時間だけが過ぎている・・・というのも事実なのです。

「ああ、もっと何か色んな事が出来るはずだ。何かを変えなきゃ」と、焦ることもありますが、そんな時、僕は一度立ち止まって、レコードに針を落とします。

このコーナーで最初に紹介する記念すべき1曲目は

デヴィッド・ボウイ『Changes』(1972年)

常に自己の表現として、時代に問題定義をし、文字通り「変化(Changes)」し続けた男、
デヴィッド・ボウイを象徴する名曲中の名曲です。

聴いた事がない人は、まず一度聴いてみてください。CDやレコードで聴ければベストですが、
Youtubeのデヴィッド・ボウイ公式チャンネルでも聴く事が出来ます。

終始躍動するリック・ウェイクマン(元Yes)のピアノプレイや、この曲が初めて収録されたオリジナルアルバム『ハンキードリー』!その中でも「私が愛聴する西ドイツ盤の音質の素晴らしさ!」等、サウンド面でも語りたい事が星の数程ありますが、ソコはグッと抑えましょう。

なぜなら当コーナーは、
「歌詞の面にスポットを当てる」
というコンセプトですので、
それは又の機会にいたします。

さて、それでは早速本題!
皆様が聞かれたと判断し進めます。緊張感のあるイントロから、
一瞬解き放たれたようにドラムのビートが止まり、デヴィッド・ボウイの歌が始まります。

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I Still don't know what I was waiting for
And my time was running wild
A million dead-end streets, and

今も分からない 何を待っているのか
時間は荒々しく走っていたが
行き止まりの道ばかり
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この曲を作った当時のデヴィッド・ボウイは24歳
デビュー後、幾つかのシングルヒットはあったものの、決定的な「大ヒット」のない少し停滞した時期でした。
そんな彼自身の、無駄に時間だけが過ぎていくことへの「焦り」が歌詞に込められています。「時間が荒々しく走る(Running wild)」「100万もの死んだような街(A million dead-end streets)」
という英語ならではの表現が、どこか切迫したストレートな感覚で聴き手に迫ってきます。
また、ここでの「dead-end streets」は英国人ならKinksの古い曲『Dead end street』を思い起こさせることでしょう。

-----------------------------------
Every time I thought I'd got it made
It seemed the taste was not so sweet
So I turned myself to face me

いつも成功すると思っていたが
それほど甘くないようだ
だから自分を見つめ直したが

But I've never caught a glimpse
Of how the others must see the faker
I'm much too fast to take that test

僕は今も感じたことはない
人がペテン師を眺めるときの視線を
そのテストを受けるには、僕は敏速すぎる
------------------------------------
無駄に過ぎ去る時間の中で自分を見つめ直す主人公(ボウイ)
そこに対する焦燥感と周囲の人たちとの間隔のズレが歌われています。
ここで歌われている事は当時のデヴィッド・ボウイの心情そのものですが、
現代を生きる僕たちにも十分当てはまる内容だと思います。

ここでボウイは自分自身を鼓舞するように、
この曲で最も重要なメッセージを歌い上げます。それが次のサビです。

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Ch-ch-ch-ch-changes (turn and face the strange)
Ch-ch-changes, don't wanna be a richer man
変化だ (向きなおれ 奇妙なものに目を向けろ)
無数の変化 (金持ちの男になりたがるな)

Ch-ch-ch-ch-changes (turn and face the strange)
Ch-ch-changes, just gonna have to be a different man
変化だ(向きなおれ 奇妙な物に目を向けろ)
無数の変化 (彼は別の男になるべきだ)
-------------------------------------
この歌詞がこの曲の決定打と言えるでしょう!

「奇妙なものに目を向けろ」
とは、そこだけを切り取っても今いちピンと来ないかもしれませんが、
私はこの「奇妙なもの」を「他の人と違うもの」と解釈します。
続く「金持ちの男になりたがるな」も同様に、他人の真似をしたり、価値観の中で生きるのではなく、
「自分自身のオリジナルの個性をでどんどんやっていこうぜ!」と言った意味合いに感じます。

ボウイ自身はミュージシャンですから、他人の真似をしたり、自分の音楽を殺してまで売れようとする事への問題定義のようですが、ミュージシャンでなくても、社会を生きる僕たちにも十分に当てはまる一節でしょう。

相手の顔色を窺ったり、人と違うことをするのを恐れて、委縮するなんて馬鹿らしいですからね。

そして、ここで、この曲の重要なフレーズが、突き放すように歌われます。
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Time may change me
But I can't trace time
Oh-yeah
時は僕を変えていく
でも僕は時間に足跡を残せない
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この一節が加わる事で、今までの歌詞に一気に重みが加わります。
「自分を変えよう」という前向きなメッセージの中に、どこか銃口を突き付けられたような焦燥感があり、人生は決して楽観的なポップソングじゃないんだと気付かされます。
「人生と真剣に向き合う」というロックミュージックの存在意義を感じます。

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I watch the ripples change their size
But never leave the stream 
of warm impermanence, and
さざ波の変化を観察する
形を変えても流れから離れる事はない

So the days float through my eyes
But still the days seem the same
穏やかな永遠の流れから日々は目の前を流れてく
けれどそれはまだ同じように見える

And these children that you spit on
As they try to change their worlds
君が鼻であしらう子ども達が
世界を変えようとする時

Are immune to your consultations
They're quite aware of what they're going through
彼らは君の慰めには耳を貸さない
通り過ぎていくことを彼らは完全に意識しているのだ
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次の歌詞では、さらに「変化」に対する様々な例が組み込まれていきます。
「さざ波」や、「世界を変えようとする子ども達」のような多様さが、この曲に更なる深みを加えていきます。特に「子どもが君の慰めに耳を貸さない」という表現に、「年をとって下の世代と感覚がずれていく」という、誰しも感じる焦りや違和感が表現されており興味深い部分でしょう。

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Ch-ch-ch-ch-changes (turn and face the strange)
Ch-ch-changes, don't tell them to grow up and out of it
変化だ(向きなおれ 奇妙な物に目を向けろ)
無数の変化 (成長して子どもから脱皮せよとは言うな)

Ch-ch-ch-ch-changes (turn and face the strange)
Ch-ch-changes, where's your shame?
You’ve left us up to our necks in it
変化だ(向きなおれ 奇妙な物に目を向けろ)
無数の変化 (恥ずかしくはないのかい?)
君は問題に首までつかったまま残されてるんだ

Time may change me
But you can't trace time
時は僕を変えていく
でも僕は時間に足跡を残せない
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二回目のサビでは、さらに追い打ちをかけるメッセージが歌われます。
「成長して子どもから脱皮せよとは言うな」
ここでいう「子ども」はポジティブな表現だと思います。夢を捨てて「現実的で魅力のない大人」になってはいけない
という感じでしょうか。
「君は問題に首までつかったまま残されてるんだ」これこそもはや救いのない表現ですが、
無駄に抽象的で、ごまかしの多いポップソングが溢れる中、やはりこういったハードパンチなメッセージは大事なのだと思います。

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Strange fascination, fascinating me
Ah, changes are taking the pace I'm going through
奇妙な魅力は僕を虜にする
変化は通り抜けてきたスピードでやってくる
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流れるようなCメロから、最後の畳みかけるようなサビが始まります。

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Ch-ch-ch-ch-changes (turn and face the strange)
Ch-ch-changes, oh, look out you rock 'n rollers
変化だ(向きなおれ 奇妙な物に目を向けろ)
無数の変化 (君のロックンローラーたちをよく見ろよ)

Ch-ch-ch-ch-changes (turn and face the strange)
Ch-ch-changes, pretty soon now you're gonna get older
変化だ(向きなおれ 奇妙な物に目を向けろ)
無数の変化 (もうすぐ君も年を取る)

Time may change me
But I can't trace time
I said that time may change me
But I can't trace time
時は僕を変えていく
でも僕は時間に足跡を残せない
時は僕を変えていく
でも僕は時間に足跡を残せない

対訳★北沢杏里
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最後まで「変化」という言葉が力強く歌われます。

ボウイ自身、この後『ジギースターダスト』という新たなキャラクターを生み出し、
名実共にロックスターに上り詰めるわけですが、この曲で歌われる「変化」する事の大切さを身を持って証明した形となるわけです。

『そこまで思い切った変化』を望むことは、我々にとっては中々難しいと思いますが、
たとえば、『毎朝3分だけ筋トレをする』とか、『職場の一駅前で降りて歩く』とか、
相手が言うのを待つのではなく『自分から元気に挨拶をする』とかちょっとだけ何かを変える事でも十分に意義があることでしょう。

でも何か新しい事を始めたり、今までの「当たり前」を変えるのて怖いですよね。
そんな時こそ『ロックミュージックを聴いてみる』というのはいかがでしょうか?

そこには、先人たちの『僕らに役立つ熱いメッセージ』が込められています。

多くの人にとって、
『ロックミュージックには人生を変える程のエネルギーはないのかもしれません。』
でも、
『悩んでいるあなたの肩を、ちょっとだけ一押しする事は出来る』
と私は確信しています!

「2024年は何かを変えよう!」
そんなあなたにこそ私は
『熱いメッセージが込められたデヴィッド・ボウイの「Changes」を推します!』
ぜひ通勤通学の前の時間に聴いて、自分を鼓舞して欲しい!
応援していますよ!

以上、スターマン☆アルチでした!

《スターマン★アルチ筆》

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『スターマン★アルチ 』Presents『The Word ~ROCKの言霊~』 聴かずに死ねるか!詞から紐解く名曲セレクション(序章)

2024-01-27 11:23:04 | 『スターマン★アルチ 』Presents『The Word ~ROCKの言霊~』

皆さん、明けましておめでとうございます。
そして、お久しぶりです!
『スターマン☆アルチ』です。

この度『編集長からの指令』を受け、
再び筆を取らせて頂く事となりました。
今度こそ末永く、よろしくお願い致します。

あれは、僕と「編集長MASH氏」が御用達の、
通称「高い店」(少し高価なチェーン店です)
にて
『大量のサラダバー』と『焼きたてパン』
を肴に、いつもの様に
『熱いロック談義』
を交わしていた大晦日のことです。
(※この場合のロックとは、基本的に洋楽の事です)

「ロックミュージックの歌詞」

「いかに自分達に影響を与えてきたことか!」
という話に及びました。

当然、僕も編集長も異なった人生を歩んでおりますが、
『その人生』の中で、
ロックのサウンドはもちろん、
『その歌詞によって人生を変えられたり、パワーを頂いている』
という点で共通していました。

そこで、ふと思ったのです。

「あれ?でもロックのサウンドに関する話はしても、その歌詞について深く話すことってあまり無いような・・・」

考えてみれば
『海外の文学は日本語に訳されて出版されている』
し、
『映画も字幕や吹替により、当たり前のように上映されている』
のが現状。

しかし
『海外の音楽』
はどうでしょう?

もちろんコアな本紙読者の皆様なら
『メチャクチャ好きな人』

『へヴィなマニア諸君』
も多くいることでしょう!

一方、一般社会で生活していますと
「歌詞の意味が分からないから聴かない」
という人にも、
残念ながら、たびたび遭遇してしまうのも事実。

そして『好んで聴いてはいる』ものの
メロディや声を楽しむだけで、
『へぇ~、この曲ってそんな内容だったんだぁ?』
と言われることもしばしば・・・。

そんなことを編集長と話していたら
「歌詞の内容まで注目する人は少ないのではないでしょうか?」
とツイ漏らしている自分が居たのです。

もちろん
「音を楽しむ」と書いて音楽なのですから、
一人一人、好きな聴き方をするべきでしょう。

ただ、せっかく数々のミュージシャンたちが
『魂を込めて作った音楽』
です。
「その歌詞を理解せずに聴くなんてもったいない!」
と僕は常々思って、ソレを口にしました。

すると編集長は
「そうなんだよ!プロミュージシャンでも多いんだけれど、音にしか注目せず、意味のある歌詞をスルーしている輩が実に多い!ケシカラン!ソレで行こう!」
と言い放ち
「ちょっと、膀胱に違和感が・・・」
とトイレへと立って行かれました。
彼は相変わらず元気です(苦笑)

ということで、このコーナーでは、
『洋楽ロックの素晴らしい歌詞』
にスポットを当て、皆さんが
『音楽を通して、毎日の生活を楽しむ』
そんなお手伝いをさせて頂ければと思います。

一つお断りしておきますが、
『英語を日本語に訳す、というコトは大変な作業です』
日本語同士でも言葉のやり取りにおいて、
すれ違いが生じることさえありますから、
翻訳の違い、解釈の違いがあって当然です。

「こう解釈しろ!」
なんて洗脳じみたことを書くつもりはありません。
相手の言葉を鵜呑みにする事自体、
もう『ロック』ではありませんからね。

『ロック』
とは、
『自分で生き方を決める事』
だと思っております。

あくまでも、
「こういう聴き方、解釈の仕方があります!」
という程度に捉えていただきたいです。

ちなみに僕自身も中学英語程度の理解力しかありませんので、
基本的には洋楽は、CDやレコードの日本語訳の歌詞を見ながら聴き、
そこでちょっと、気になったり、理解できないところに関して、原文を読んで
そのニュアンスを理解するようにしています。

『英語が理解できなかろうが、歌詞の意味すべてが分からなかろうが全然良い!』
のです。それでも十分感動できるのが
『洋楽ロックミュージックの世界』
だと思いますよ。

さて、そんなわけで、今後、
『洋楽ロックミュージックの素晴らしき世界』
を歌詞の面から紹介していきたいと思いますので、
何卒、ご愛読のほど宜しくお願いいたします!

《スターマン★アルチ筆》

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